住まい・インテリア

住宅部会作品展開催中

JIA住宅部会主催の模型作品展「いえ・イエ・家」展を10月24日~31日までINAX GINZAで開催中です。詳細はこちら

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アーキテクツガーデン2009の参加プログラムともなっています。
個々の作品を展示するというより、街並みを形成し、個性あふれる模型を群像のように配置しています。またパネルも外観写真を連続して魅せる手法で新鮮味あふれる作品展となっています。

私は50分の1サイズと100分の1サイズの2点を出しています。外観写真はA1サイズで結構迫力あります。ちなみにチラシのデザインを担当しました。

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番外編8(JIA建築家模型展)

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先週は日本建築家協会「建築家大会2007東京 20周年記念大会」
があり、セミナー出席や建築ツアーなどに参加しました。

その一環としての 建築家模型展が東京駅丸の内の丸ビル
3階回廊ギャラリーでありました。

2007年10月17日(水)~10月20日(土)
会場/丸ビル3階回廊ギャラリー
主催:(社)日本建築家協会

丸ビルの店舗が終わってからの搬出搬入だったので、
前日の午後9時現地集合で、業者のパネル設営を待ってから
模型とパネルの展示など、終電ぎりぎりまでの準備と
なりました。

日本建築家協会は通称JIAといいます。
20周年記念というと新しい団体と思われますが、
前身は1886年に生まれた造家学会から始まる、歴史のある
団体です。日本における建築家による唯一の協会です。

私は最初の午前中にお留守番をしました。
関係者が多かったのですが、最終日の土曜日はかなりの
一般客が訪れたようで、最終的にはのべ900人弱の
人が訪れたようです。3日間という短い期間にもかかわらず、
さすが丸ビルの集客力です。

強行スケジュールの中、皆さんがんばった甲斐がありましたね。

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アートディナー中澤建築設計事務所


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建築家の自邸VOL 82(パティオにウッドチップを敷く)

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玄関前パティオにデッキは完成したけど、ひとつ悩んでいる
ことがあった。それは「落ち葉」である。

デッキ以外のところは土がむき出し状態だったので、
(将来的に植栽をしようと考えている)
泥の跳ね上げ防止に、砂利を敷くつもりだったが、
砂利の上に落ちた「落ち葉」を拾うのが容易でない事が判明。

「さるすべり」は葉っぱが小さく、四六時中落ちてきて、
拾い集めるのはやめにした。
ポーチとデッキ上を掃き掃除するだけでも大変だから。

母が、ウッドチップをもらってきて敷こうと言い出した。
富士市の処理場の隣りに、ウッドチップが山になっていて、
お百姓さん辺りが、肥料にするためにもらいに行っているそうだ。

ずた袋を用意して、母ともらいに行ったら、ちょっと様子が
違った。ウッドチップに枯葉や枯れ枝も混ざった、
腐葉土のような山だった。

時期や行ったときの状態で、違うようだ。
比較的新しい、ウッドチップ+枯れ枝を袋に詰め、
車の後部座席に詰めるだけつめて、もらってきた。

敷き詰めてみると、あら不思議!
まるで、山の中を歩いているような雰囲気になった。
森林浴のようなにおいもしてくる。

「さるすべり」の落ち葉は、ウッドチップの中では、
何も気にならなくなった。

ワンシーズン過ぎれば、腐葉土になるだろう。
そしたら、畑の肥料に使って、新しいのを
またもらってくればいい。ただなんだから。
軽いので、つめるのも運搬も苦にならない。

何よりも自然な雰囲気がこれほどするとは、思いも
かけないことであった。
夏に、夕暮れ時、デッキにイス出してビール飲むと
まるで、山の中にいる気分で気持ちがいいだろうな。

家でのパーティーに、ウエルカムドリンクの場所として、
これは使えると確信しました。
と、早速、風呂上りにパティオでビールを飲んでみました。

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建築家の自邸VOL 81(パティオのデッキ完成)

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先日、パティオのデッキ部分が完成したので、
様子を見に行ってきた。

今回のデザインは、ある程度、望月庭園の「もち」に任せた。
彼は若いので、植木職人としてだけでなく、造園のデザイン
も信頼できる。植栽されて、予想以上にいい出来だった。

新しいデッキ材の開発と調査という使命もあるので、
今回は、パティオ内の平らなところは、一般的な
デッキの組み方で、地盤面から15cm上げた。
Rのコンクリート壁の際をあけて、黒石を敷き詰める。

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道路との高低差がある部分は、緩やかな(一段10cm)
階段状にして、ゆっくりと上っていけるようにした。
この階段部分は、木レンガを敷き詰める要領で、
デッキ材をレンガ寸法に切って、収まりやすくした。

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同じ材料を2種類の方法で使用してみて、耐久性や
そりの問題など、木の特質を見極めていく次第です。

あとは、照明の演出をどうするかだけど、
ゆっくり取り組んでいこうと思う。

さて、実家に帰ると毎回行なう作業がある。
それは、2階のバルコニーから、風呂のトップライトの
ガラスとアルミの玄関庇の上を掃除することです。

伸縮できるガラス葺き道具を購入し、バルコニーから
乗りだして、掃除をする。
母には危ないので、私がやることにしている。

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サルスベリは年がら年中、花や葉っぱが落ちて、あくが出る。
2週間もすると汚れてしまうので、帰るたびに行なう必要がある。
それも花の咲く7月から落ち葉の11月くらいまでだけど、
ほおって置くと、汚れすぎて落ちなくなる。

サルスベリは葉っぱが小さいので、予想以上に手間をかからせ
られそうだ。自然相手では、ある程度の手間を覚悟しないと
いけないと実感している。
それでも得られる喜びは大きいということだろうね。

こうして掃除をして、バルコニーから道側に乗り出して下を
見てみたら、いい感じでアプローチが見えた。
Rのコンクリート壁が上から見ると、ちゃんとRになっていて、
(垂直だとそれほどRに感じない)よし!ってかんじ。

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図面や模型で考慮しても、こうしたアングルからの姿は
想像できないもので、新しいものを発見したような
うれしい気持ちになった。

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建築家の自邸VOL 80(イナックス銀座ショールーム展覧会のお知らせ)

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平成19年9月22日(土)~10月6日(土)まで
『建築家と考えたこだわりの住まい展』を
(社)日本建築家協会 関東甲信越支部 住宅部会主催で
パネルと模型の展示をしています。

私も住宅部会員として、本建物の模型を展示しています。

銀座にお越しのさいは、寄ってみてください。
総勢約40人50点の建築作品が紹介されています。

会期中、セミナーやアーキカフェ(建築家と交流対話)など
イベントもあります。

(INAXホームページより抜粋)

『建築家と考えたこだわりの住まい展』

建主の要望や敷地条件は家一軒一軒異なります。変形地や狭小地
を活かす、街並みとの調和、環境配慮などの6つのテーマごとに、
建築家が取り組んだ住まいの実例を写真や模型でご紹介します。
住まいづくりをご検討中の方、これから計画される方にぜひご覧
いただきたい作品展です。

平成19年9月22日(土)~10月6日(土)
 ※9月23日(日)・24日(月)・30日(日)は休館 
10:00a.m.~6:00p.m.

INAX:GINZA 7階 クリエィティブスペース
http://inaxginza.info/event/index.html

変形地や狭小地を活かす、街並みとの調和、環境配慮などの6
つのテーマごとに、建築家が取り組んだ住まいの実例を写真や
模型でご紹介。

詳細はこちらで見られます。
http://inaxginza.info/event/sumai_tac.html

写真は設営準備の様子です。

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建築家の自邸VOL 79(パティオのデッキ工事始まる)

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「玄関から始まる新しい家づくり」と題して
トステム設計コンテストで賞を頂いたことは、以前話したが、
その玄関の姿の撮影を依頼されている。

建築家の自邸VOL 73 
(第1回トステム設計コンテスト受賞)編


その画をどのように使われるのか、まだはっきりしないが、
賞をもらうことになった玄関前のパテイオを
気合入れて整備しなければならない。
プレッシャーが襲ってきた。

問題は予算がないことである。
すっかりもう使い果たしてしまった。

まともな予算はないが、望月庭園の「もち」に相談して、
最低限のことはしなければならないと、無理を承知で
協力をお願いした。
パティオまでのアプローチも砂利のままでは、
おばあさんが歩けない。

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そんな折、強力な助っ人が現れた。
富士宮に本社のある会社で、新しいデッキ材を開発中。
世に出るための試作になる現場を探していた。
商品開発に協力してもらえますかと、渡りに船がやってきた。

詳細はまだ説明できないが、簡単に言うと
木板(無垢材)をふやかして圧縮し、腐らない強い
材料を作る。今のところ用途はデッキ材。

注目すべきは、圧縮時に金型を使うことで、
表面に凹凸模様をつけることができる。
これがデザインとなり、オリジナルも可能。

実を言うとこの会社、異業種で、金型を作る
特殊な会社なんだそうです。

この表面のデザインは、滑り止めの効果があり、
溝引きの単純なデッキ材にはない、モダンを演出できる。

今回の玄関アプローチは、滑らないことが絶対条件。

一般のリビング前のデッキのように、雨が降ってすべる時は、
表に出なければいい、なんてことはできないので、
実に有効なアイデアだと思った。

本邦初公開の材料なので、製作者とも相談しながら、
今後、詳しく紹介していきたいと思う。

写真は八割がた終わった状態です。

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番外編7(2世帯住宅M邸の外観)

M邸の敷地は入り組んだところで、細長い私道の先にある
いわゆる旗竿敷地。

周りも建物が密接していて、外観が撮れる場所がなかった。
全体が写るひきのある場所がない。
建物外周が遠めに見えるということがなく、
それが中庭をメインにしたコンセプト提案の理由にもなった。
詳細はこちらで説明しています。
新しいスタイルの2世帯住宅(スープの冷めない距離)

見えないから手を抜いたということはないのだけれど、
手をかけても見えないのは、ちょっとさびしいところもある。

もっぱら外観といえば、中庭周りか入口付近のみしか、
写真に納まらなかった。

ところが、それが最近一変したのである。
というのは、南側の隣地が荒地のようになっていたのだが、
整備されて土地が売られたのか、きれいな建物が建った。

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今まで裏側と思われていた南面がよく見えるようになった。
南面にしゃれた建物ができて、ギャラリーかと思ったら、
美容院だった。

お施主さんの話だと、北側になるM邸の陽射しをさえぎらない
ように配慮してくれたという。
重なったあたりは平屋の陸屋根となっている。
お隣さんの施主と設計者には感謝したい。

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インターネットで調べたら、沼津に本社のある工務店の
設計施工のようだ。

あまり注目されなかった南面であったが、お隣の美しい建物
により、引き立つようになった気がする。
違う設計士によるコラボって感じの新しい一面を見た思いだ。

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番外編6(2世帯住宅M邸のひめしゃら)

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過去のお施主さんから、実家の新築祝いを頂いていたので、
母と御礼に行ってきた。

いつも、お正月に挨拶に行くので、中庭のひめしゃらが
新緑の状態をあまりみたことがなかった。

久しぶりに冬以外の季節に行って、葉をたくさんつけて大きく
なっているのに遭遇した。2階屋根の上まで伸びている。
幹が鮮やかないい色をしている。
竣工は1999年だから、8年が過ぎた。

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このお宅は、2世帯住宅で、中庭に向かい合ってそれぞれの
世帯が住んでいる。その中庭は、グレーチングの床でできていて、
南北にも、上下にも風が通るように意識した。

詳細はホームページで説明していますので、
興味ある人は見てください。
新しいスタイルの2世帯住宅(スープの冷めない距離)

母が大きな木は、葉っぱが毎日落ちて、掃除が大変だと愚痴ると、
ひめしゃらも花の咲く春や葉の落ちる秋は、毎日落ちて大変よ、
と慰めていた。Mさんは母の友人。

手のかかる子ほどかわいいという心境か・・

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入口には、菊の鉢が大量にある。敷地をぐるっと囲うように
所狭しとおいてある。ざっと300くらいあるんじゃない
だろうか。こちらのご主人は趣味が多彩で、
秋には菊の大輪を咲かせるのを趣味としている。
一本一本が違うというので、並大抵のこだわりじゃできない。
でも、出展は嫌いだから、あくまでも趣味を楽しんでいるという。

美しい菊をみせてもらうたびに、コンテストに出せばいいのに
と思うのだが。

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建築家の自邸VOL 78(この夏の猛暑をエアコンなしで過ごす)

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今年は大変な猛暑だ。普通の夏より5度は高いだろう。
テレビでは、熱中症にかからないように、無理しないで、
エアコンを使いましょうと言っている。

ところで、実家のリビングダイニングには
エアコンがついていない。
唯一、寝室にだけ旧家から移設した8畳用がついている。
最悪の場合は、そこに逃げ込むことになっている。
92歳の祖母には、暑くてたまらなかったら、
「寝室のベットで寝ていなよ」と言っている。

寝室は南側の窓の外に、サルスベリの大木があるので、
直射日光をさえぎり、涼しい風も入る。

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エアコンは、各部屋に設置できるように、スペースと電源
を用意したが、私も親もエアコン嫌いで、なるべく使わない家
を目指した。
風通しには自信があり、ひと夏つけないで様子を見ようと
思った矢先の、この猛暑である。

お盆の前後に、数日泊まってエアコンなしの猛暑を経験した。

2階は日中、暑くて居られないが、1階は予想以上に涼しい。
涼しいというのは大げさだが、我慢できない暑さではない。
それは風通しと床暖用モルタル下地の床が、冷たいおかげだろう。
タイルの床は、予想以上の暑さ対策になると実感した。

夕方からは海風が入るので、気持ちのいい風が入る。
これほどの猛暑でも何とかなっている。通常の夏ならまったく
いらないだろう。(母は来年入れてくれと言っているが)

来年は、建築工房わたなべ社長のブログ「住宅屋の気持ち
に書かれている緑のカーテン作戦をしようと思っている。

とはいえ、2階の南に面した和室は暑くてたまらない。
そこに寝ていたのだけれど、朝5時頃から暑くて目が覚める。
そこで、「すだれ」をつけることにした。

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外からはちょっとみっともないが、夏の間だけと割り切った。
これがかなり効果的で、光はさえぎるが風は入る。
すっかり寝苦しくなくなった。もちろんエアコンはない。

今回の猛暑で一番大変な目にあっているのは人間より犬たちで、
テラスの床が暑くて、ぐったりしている。
日陰を探しては移動しているが、浴室のテラス側のドアを開けて
おくと、浴室の床が気持ちよくて寝ている。

そこで、1階テラスにも「よしず」を立てかけた。
もちろん効果抜群。最大の恩恵は犬たちだ。
「よしず」の下はリビングも見渡せるので、人の気配を感じて
安心してそこで転がっている。

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建築家の自邸VOL 77(外構編・パテイオの排水工事)

車庫土間コン打ちと同時に玄関前のパテイオの排水工事
を行なってもらった。
玄関前のパテイオの雨水が思いのほか引けが悪く、
大雨の時に溜まってしまうことが判明した。

通常の雨なら心配ないが、先日の集中豪雨で
足首がつかるくらいになってしまったそうだ。

塀の基礎と建物がつながっているので、
地盤下がコンクリートで囲われていることになる。
大雨だと、浸透するスピードを上回ってしまうわけだ。

こういう事態も想定して、パテイオ内と外部の排水を
結ぶことができるように、基礎にスリーブを入れておいた。

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自分でやろうと思って掘り返したが、雨水の排水接続が
複雑で、これは素人ができそうもないと判断して、
急遽、設備やさんにお願いした。
お盆前の忙しいところすいませんでした。

というのも、この排水工事をしないと、パテイオ内と
玄関アプローチの工事に着手できないのだ。
玄関アプローチは望月庭園の「もち」と面白いことを
模索中です。詳細は完成したときに説明します。

数日間、私も実家にいたわけだが、ただ監理していたわけ
ではなく、自分でできる事はやろうと考えていた。
自身の第一弾は道路わきの石垣積みである。

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旧家を取り壊した時に、浴室基礎から、大量のゴロタ石が
でてきた。昔は土間コンではなくて、河原の石を敷き詰めて
いたそうだ。今では逆に手に入らない
(河原から拾ってくればいいが、そうもいかない)ので、
捨てないで何かに使おうと取っておいた。

さて、石積みしようとネコで何回かに分けて運ぶ。
炎天下の中では、すぐバテる。休み休み材料を運び、
モルタル(セメントと砂と水を混ぜる)を作って、
積み上げた。

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といっても、すでに工事中に職人が3段積んでいた上に
積んだのだが、ことのほか難しい。
ゴロタ石が丸くてすべるので、崩れないように斜めに積んでいき、
何とか、らしくはなったかな~
一部作るだけでこんなに大変だったとは…

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畑を耕すための道具を購入したが、
とにかく暑くて、どうしょうもない。
もう少し涼しくなってから、土方作業をしたほうがいいな。

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まだ、完成には時間がかかりそう!

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建築家の自邸VOL 76(外構編・車庫土間コン打ち)

お盆前の数日、ようやく外構工事第一弾が始まった。
長梅雨で工事業者の段取りがうまくいかなかったため
ここまで、時間がかかってしまった。

梅雨が明けたらものすごい猛暑だ。
炎天下の中、職人さんが頑張ってくれてた。

第一弾というのは、いっぺんにはできない事情があって、
今回は車庫前の土間コン打ちと道路わきの整備。

車庫前の土を取り除き、ガラを処分する予算がないので、
敷地内の別の場所へ移動。デッキを作る地盤の整備に使う。

ユンボを器用に使って、一段高い敷地に移動させる。
上部には張り出したバルコニーがあり、ぶつからない様に
動かすのはさすが職人芸。

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道路わきも塀と道路のスキマをコンクリートで埋める。
塀は敷地より下がっているので、道路が少し広くなる。

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3日目にミキサー車がやってきた。
「ネコ」でコンクリートを手際よく運び、午前中には
打ち終わる。
道路面もようやくすっきりした。

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とりあえず、車を止めやすくなったが、車庫内には
まだガラクタがたくさんあり、整理しないと
車を入れられないな~。

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建築家の自邸VOL 75(サルスベリの花が咲いた)

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パティオ(中庭)のサルスベリの花が咲きました。
秋だと思っていたので、少し早い開花です。
「何色かわからないよ」と望月庭園の“もち”にいわれて
いましたが、薄いピンクでした。

サルスベリは普通、剪定されているので、これほどの花を
つけているのを見たことがありません。
大木なので、見事です。というより想像を超える量です。
パティオ(中庭)から大きくはみ出して、主張しています。
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2階のバルコニーはさらに顕著で、あふれんばかりの
圧倒的な存在感です。

花は、近くで見るとふわふわしていて、これだけの量が
あっても軽いので、垂れていません。
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2階のバルコニーからみると、蜂がたくさん蜜を吸っています。
屋上に、蜂の巣箱置いたら、ハチミツできるんじゃないかな。
余談ですが、デビュー作のK邸のご両親が畑で野菜作る傍ら、
日本ミツバチの巣箱置いて、ハチミツ採取しています。

書斎の小さな窓からの景色も素敵です。
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パティオ(中庭)から見あげると、木陰でひんやりしていて、
木漏れびが、きもちのいい空間を作っている。
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先週は、父、祖父の17回忌の法事でした。
お寺のあと、親族で祓いの食事をしました。
食卓テーブルをはじめて伸ばして使いました。
2メートルにして、タイルの一段下がったところへ移動させます。
段差側には、座布団を敷き、床に腰掛けます。
大勢の時はこのように使います。
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このテーブル、最長3メートルになりますが、そのときは
外のデッキに出して使うつもりです。

その外構工事は、来週にかけて行なうつもりです。

このサルスベリ、植えたときの話は下記参照。
建築家の自邸VOL 49(シンボルツリー 穴掘り編)
建築家の自邸VOL 50(シンボルツリー 移植編)
建築家の自邸VOL 51(シンボルツリー 剪定編)

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建築家の自邸VOL 74(第1回トステム設計コンテスト表彰式)

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出席して来ました。
「第一回トステム設計コンテスト表彰式および記念セミナー」
東京都江東区のホテルイースト21で行なわれました。

予想より設営がしっかりしてました。さすが大手メーカーですね。
ただ、段取りはいかがなものかって感じですか。
初めてだからしょうがないところもあるんだろうけど、
プロデュースが趣味の私としては、段取りには、結構厳しいん
です。

簡単に言えば、主役は一体誰?
なにか、狙いは違うところにあったようです。
とはいえ、しっかり表彰していただきました。
立派なトロフィーを頂いて、恐縮です。
セミナーも有意義のあるお話で、大変勉強になりました。
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開始早々、永田昌民審査委員長から、厳しいコメントが飛び出し、
なにやら波乱の様子。

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すぐに表彰式になったのですが、受賞者が続けザマに壇上に
呼ばれたので、他の受賞者の作品が見られない。
プロジェクター画面の横に立つので、当事者には何が写っている
のか、わからない。

自分自身も、富士まで来て撮影したというカットが、
どこを写して紹介しているのかわからなかった。

一緒に行った「建築工房わたなべ」社長に壇上の姿を
撮ってもらおうと思ったら、一緒にビルダーとして上がってしまい、
そのあたりの様子は写せなかった。

途中で、自分を撮ってみたけど、ちょっと間抜けな顔してますね。
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ま、そのうち関係者から写真が届くでしょう。

表彰式では簡単なコメントを求められて、話足りなかったんです
が、パネルディスカッションで、随分発言の機会があったので、
そのあたりは満足しています。

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なんだ、単なる目立ちたがり屋か、と思われるでしょ。
内心、どきどきしておなか痛くなってたんですよ。
意外に小心者でした。

ただ、全体としては時間がたっぷりあったので、各受賞者に
映像と共に5分でもいいから、受賞した作品の話を聞ける
機会があっても良かったと思います。

なんて、小言ばかり言っていますが、
内容的には面白く、意味のあるイベントだったと思います。

建築家の伊礼智氏の講演「半製品を開発する」という発想は、
なるほどなと感心しました。
私はどちらかというと、メーカー品を使わないときは、
一品完全手づくりを目指していましたので、
既製品の改造や改良、はたまた開発など、そうした方法が
あるのかと、勉強になりました。

永田昌民審査委員長の講演「建具への挑戦」は、私が大学卒業
して実社会に触れた時の、新鮮な気持ちで感じた建築を
再認識させてくれました。
いつの間にかやめてしまったこだわりなど、反省する思いで、
聞いていました。いまいちど原点を振り返りたいと思います。

実は永田先生には、20年前にお会いしています、と
終了後、挨拶させてもらいました。
私の師匠と交流があったので、大学卒業して就職した事務所に
何回か遊びにこられたことがあったのです。

今回の企画プロデュースの真壁智治氏が、今回の建物を
是非見たいとおっしゃってくれました。
数人のトステム社員の方も見たいと言ってくれて、
大変うれしかったですね。

パーティー行なう時は、是非連絡しますので、
遊びに来てください。

受賞者の方々や、パネラーの方々など、十数人と
名刺交換させてもらい、これからの励みにもなりました。

このたびの関係者の方々、ありがとうございました。
また、一緒に出席してくれた「建築工房わたなべ」社長
ありがとう。

最後は二人で、有楽町の囲炉裏居酒屋で祝杯上げました。
社長は、新幹線最終で富士に帰って行きましたよ。

追記
このたび、企画運営をされていたアートプランニング
さんより、表彰式の様子の写真を頂きましたので、
追記いたします。
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建築家の自邸VOL 73(第1回トステム設計コンテスト受賞)

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しばらく番外編をお伝えしていましたが、
また、本編の「建築家の自邸物語」に戻させてもらいます。

さて、随分後になっての報告になりますが、
実は、コンテストで優秀賞をいただいておりました。

どんなコンテストかというと、
第1回トステム設計コンテスト

「トステム設計コンテスト」は実際に建設を予定している住宅
物件に対象商品を折り込んだデザインを図面段階で審査。
バスルーム・キッチンそして玄関ドアの3部門において、募集を
行い、第1回トステム設計コンテスト審査会を実施しました。」
(トステムHPより抜粋)
受賞作紹介
http://www.tostem.co.jp/biz/tasc/result.htm

完成住宅ではなくて、設計中の住宅にトステム商品を使った
提案を、図面提示してもらい審査する。
優秀賞にはその商品を提供して、実物件としてカタログなどで
紹介するという趣旨のようだった。

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私は、「玄関から始まる新しい家づくり」というテーマで、
トステム商品の玄関ドア「フォラード」を使った提案をした。

実は提案をしたというより、もともとその商品を使って設計
していたのだ。トステムは木製ドアのように見せかけた商品が
なかったのだが、当時新製品がでて、待ってましたとばかりに、
いち早く使うつもりでいた。

そんなことで、プレゼ用の図面をまとめるだけでよかった。
おかげさまで優秀賞を頂き、玄関ドアを無償提供してもらった。

審査のコメントは以下の通り。
「玄関部門の応募案で全体的にいえる事として、対象商品である
「フォラード」と多様なライフスタイルを融合させた、ストーリ
ー性のある新しい提案が少なかった中で、中澤案は、敷地条件が
決して充分とはいえない中、高低差を生かした玄関アプローチに
配慮し、家族の住み分けとして玄関スペースをとらえたプランが
評価された。」
(トステムHPより抜粋)

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玄関ドアの分が浮いたので、玄関庇にアルミの水平庇を取り付け
る事にした。これまた、トステム新製品で初めての使用です。
じつはYKKの方がかっこいいのだが、受賞作はカタログで
紹介する機会があるというので、別メーカーが映っていては
まずかろうと、配慮しました。

Blg07207e

第1回という事で、関係者が張り切っているようです。
その表彰式が来週行なわれるので、出席することになりました。
ビルダーの方も招待したいというので、
建築工房わたなべ」社長を誘って行ってきます。
社長はブログ「住宅屋の気持ち」で一足先に、コンテストの事を
紹介してくれました。

先日は、発表の為の撮影を東京からわざわざ富士に、関係者が
訪れたようです。どのような発表してくれるか楽しみ。

「第一回トステム設計コンテスト表彰式および記念セミナー」
□日時:2007年7月24日(火)
□会場:ホテルイースト21(東京都江東区)

□記念セミナー
 講演:伊礼智氏 (建築家)「半製品を開発する」
 永田昌民氏(建築家)「建具への挑戦」
 パネルディスカッション テーマ:「建築家が求める住宅設備
のいま」

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完成住宅見学会 お礼(茨城県水戸市)

7月14日(土)15日(日)両日とも雨になりました。
15日(日)は台風直撃で、かなり激しく降りました。

そんな、足元のわるいなかを、ご来場いただきました皆様、
ありがとうございました。

なお、雨により当日これなかった方には、
個別にご連絡いただければ、ご案内の機会を
設けさせていただきます。

お気軽ご連絡ください。

●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会終了

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

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オープンハウス 完成住宅見学会(茨城県水戸市)

あいにく台風がやってきますが、雨天決行です。
明日の方がまだ雨が少ないでしょうか。
駐車場もありますので、車でのご来場もOKです。

●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会

開催日:7月14日(土)15日(日)
AM10:00~PM4:00

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

案内マップ

見学会の詳細は、オープンハウス情報をみてください。

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番外編5(水戸の完成見学会、床暖房と白いタイル)

Blg07117a

見学会案内チラシ

今回の水戸の住宅も、蓄熱式床暖房を施しています。
25畳のリビングダイニングルームは、天井も高く、
蓄熱式床暖房がないと非常に寒くなるか、
エアコンなどの光熱費が以上に高くついてしまいます。

逆に言うと、蓄熱式床暖房を行なうことが前提で、
こうした大空間が生まれています。

蓄熱式床暖房はもちろん、廊下、洗面所、浴室、トイレにも
施しました。
全部で50畳分くらいが、床暖房されています。

Blg07117d

さて、今回は、廊下の床に白いタイルを使いました。
タイルは床暖房と相性が良くて、最近使うようになって来ました。
白いタイルは、玄関入ったときに、清潔感を出します。

また、無垢の階段とパティオからの光が美しく魅せます。
このタイル、夏はヒヤッとして気持ちいいですよ。

Blg07117c

●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会

開催日:7月14日(土)15日(日)
AM10:00~PM4:00

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

案内マップ

見学会の詳細は、オープンハウス情報をみてください。

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番外編4(水戸の完成見学会、ベールにつつまれたパティオ)

Blg07097c

最後にパティオ(中庭)のタイルが張られた。最後になったのは、
足場がかかっていたから。
基礎工事のときも、最後に土間コンクリートを打っていたな。
(写真中央の位置)
Blg07097d

タイルは、お施主さんと何度も検討して、最終的には
お施主さんの好みで市松模様になった。
今回は、植栽が一切ない。これは周りが雑木林で、
どこを見ても緑が見えるので、逆に何も置かず、
それこそスペインのパティオのようにしようと話し合った。

パティオ(中庭)については、
建築家の自邸VOL 47(試みた設計事例 パティオ)
で書いているので、読んで見て下さい。

私が定義しているパティオは、四方が建物に囲われているか、
塀等で敷地外とパティオ内部の視線をさえぎっている構成
の時としています。

つまり、外からはうかがい知れない状況です。
そして家の中に入って、初めてその存在を知ります。

まさしく、水戸の「傾斜地に建つパティオのある家」は
外からは存在がわからないのがコンセプトです。
まさか傾斜地にパティオがあるなどとは、夢にも思いません。

ですから、今までベールにつつまれていました。
建築家自邸物語の実家の玄関前パティオとは、
まるで違う手法です。

今回は、ほんの少しベールにつつまれたパティオを。
お見せしましょう。

よく見たい方は、どうか見学会に遊びに来てください。

Blg07097a
Blg07097b

●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会

開催日:7月14日(土)15日(日)
AM10:00~PM4:00

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

見学会の詳細は、オープンハウス情報をみてください。

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番外編3(水戸の完成見学会、丸太梁)

Blg07087e

水戸の住宅の見所は、なんといっても平屋の大空間のリビング。
杉板の斜め天井と白い珪藻土壁が
光と影のコントラストを見せてくれる。

そしてその目玉が丸太の梁である。

お施主さんの強い希望で実現したのだが、
一口で丸太梁といっても、実現にこぎつけるのは
大変なこと。大工さんの力の賜物です。

いろんな条件が揃って、このリビングは出来上がった。

①手に入れる環境が残っている土地柄。
全国のどっかからもって来ればいいって物でもない。
なぜなら、昔と違って、丸太が乾燥して材木市場に
入っている都合のいい世界ではないって事。
しかも、曲がってないといけない。

結果、山に探し歩いてもらって、切り倒してもらった。

②乾燥させる時間があった。
乾燥していない生の木を、やっとの事手に入れたのだが、
すぐには使えない。重くて動かす事もできないのだ。
設計中から探してもらい、早い段階で手にいれる。

お施主さんと工務店が親戚だったから、契約前でも動けた。

③上棟まで、基礎工事が長くかかる予定だった。
地下車庫と、複雑なステップフロアーの基礎だから、
当初から基礎工事に数ヶ月要する予定で、
その間に乾燥の時間があった。

Blg07087b

Blg07087c

④「キザミ」ができる優秀な大工。
昨今はほとんどがプレカットで、上棟までは機械任せの世界。
しかし、曲がった丸太梁は、人間の手で従来のノミで加工する
ほかない。機械には決してできない芸当。
木の特性、実寸での勘、普段から「キザミ」で腕を磨いている
大工でないと、曲がった丸太梁は扱えない。

Blg07087d

⑤時間がかかる事を施主が了解する器量。
どうしても時間がかかってしまう可能性が高かったが、
お施主さんがそうした条件を了解し、丸太梁をかけたいという
強い願望の元、我々も安心して実現へ進めた。

⑥凄く高いと思われるかもしれないが、丸太梁そのものの
値段は、銘木じゃないので、びっくりするものでもない。
上記のステップを無視して、全国の乾燥した銘木を
お金を湯水のごとく使えば、手に入れられるかも知れないが、
それは、家づくりとは違う世界。見得の世界だと思う。

どのように手に入れて、どのように加工するかという
ステップがわかってこそ、価値もわかるというもの。

その過程をお施主さんは見てきたので、満足してくれています。

Blg07087a

●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会

開催日:7月14日(土)15日(日)
AM10:00~PM4:00

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

見学会の詳細は、オープンハウス情報をみてください。

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番外編2(水戸の完成見学会のコンセプト)

「傾斜地に建つパティオのある家」
コンセプトの変貌

①当初案では、中庭を建物が全体に囲む
「ロの字」型でした。
しかしこの案は、建物が大きくなり、
車路の為の土工事が崖工事も伴うことになり、
全体予算オーバーとなり、断念しました。

Blg07047a

②「コの字」型として、崖側を開放しました。
2部屋分の面積がなくなり、
室内の配置はすっかり変わりました。
車庫も90度入口が変わりましたが、
コンセプトのスキップフロアーと中庭は
そのまま残っています。
土工事を縮小することが出来ました。

Blg07047b

③中庭をパティオにする案が、どうしても忘れられず、
(中澤は、四方を囲われた中庭をパティオと定義している)
崖側に塀を作ることで、パティオに戻す。
デザインも塀にあわせて、屋根の形を変える。
など、設計最終案となる。

Blg07047c

こうして、初期段階の傾斜地の形状に合わせた配置計画、
周囲の視線をさえぎる中庭パティオという、
二つの大きなコンセプトが守られました。

具体的な特徴として、

●蓄熱式温水床暖房
●パティオ(中庭)
●丸太梁と杉板天井
●スキップフロアー
●タイル張りの外壁
●オープンキッチン
●無垢板の階段
●白いタイルの床
●ホワイトオークの扉
●造作家具の数々

など見所満載です。

●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会

開催日:7月14日(土)15日(日)
AM10:00~PM4:00

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

見学会の詳細は、オープンハウス情報をみてください。

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番外編1(水戸の完成見学会のご案内)

Open16a

自邸の工事と平行に、水戸市の住宅を手がけていました。
こちらもまもなく完成します。
完成見学会を、お施主様の御厚意により、開催できる
事となりましたので、しばらくこのブログで紹介していきます。

傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会

開催日:7月14日(土)15日(日)
AM10:00~PM4:00

■場所:茨城県水戸市千波町
■設計:中澤建築設計事務所
■施工:(有)クルス工務店

詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

これから数回に分けて、見所を紹介していきます。

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建築家の自邸VOL 72(おばあさんの初仕事)

Blg06277

このところ雨続きで、犬たちが家の中にいる。
デッキが出来てなくて、犬小屋もまだ製作途中なので、
雨が降ると、犬たちの居場所がない。

雨にぬれてかわいそうだといって、母が、
さっさと家に入れてしまった。

犬は新しいところで、勝手がわからずに、
ストレス感じているようだ。
人より犬のほうが順応できていない。
犬の気持ちがわかるようになるには、
建築家としてまだ修行が足りないな。

そんなことで、先日実家に帰ったときに、
家の中で初めて夕食をあげることになった。
食事を与えるのはおばあさんの仕事。
生きがいだから、奪ってはいけない。

当分、階段下が犬の居場所になっている。
早く犬小屋作ってあげないと…

ところで、次回からしばらく番外編を書きます

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建築家の自邸VOL 71(解体後の畑)

5月26、27日の完成見学会の後、手作業で引越しをして2週間
が過ぎた。先々週、解体業者と打ち合わせをして、
ついに、旧実家の取り壊しに着手した。

40年の思い出が詰まった家だったが、新しい家が出来てからの
解体は、意外と感傷に浸らなかった。
母も祖母もどうやら、心は新居での生活と引越しで
気が回らないようだ。

うまいこと梅雨に入り、(解体は雨が降っていた方がほこりが
舞わなくて好都合)2週間の予定が1週間で大方壊れたので、
打ち合わせに行ってきた。

Blg06247c

Blg06247b

すっかり無くなっていて、基礎のガラがあるだけ。
ごみの搬出が終われば、解体作業は終わり。
当日はかなりの雨が降っていたので、地面がぬかるんで
靴がぐちゃぐちゃになった。

でもその土が良いんだ。土の具合を見に来たのだから。
というのも、旧実家の建っていた場所で、畑を始めるのだ。
畑の土として申し分のない土だった。

それもそのはず、40年前の家が建つ前は畑だったのだから。
昔の家なので、基礎はただ乗っかっているだけだった。
土も削れることなく、そのまま畑として使える。

岩だらけで畑に出来なかったところに、新居を建てたので、
逆に空いた土地が、畑として十分に活用できた。

土地の配置計画についての詳細は、VOL 15に書いてあるので
興味ある人は読んでみて下さい。
http://artdinner.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/vol_15_d54f.html

コンパクトに建てて残った土地で畑をするというのは、
これからの家づくりの指標にもなると考えている。
実は、母はこの畑構想が一番気に入っていた。
上棟式の日に、姉やいとこが畑をやりたいと盛り上がり、
家庭菜園のように一部の場所を開放する事になった。

ご近所の方も参加できる、開かれた畑を目指します。
毎日のご近所との語らいが、92歳の祖母にとって何よりの健康
の源となるでしょう。祖母は指導係として野菜作りを伝授します。

建築は人を幸せにし、健康にすることが何よりも成功のあかし。
ハードなことに目が行きがちですが、ソフトにこそ家づくりの
真髄が隠されています。

Blg06247a

写真は、ついに明らかになった東側面。
さらに、東側の隣家が最近解体して更地になったので、
今まで見えたこともない東側の道路からも見えることになった。

いずれは畑と果樹園で視線が隠れるだろう。
全景を撮るなら今のうちか。

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建築家の自邸VOL 70(JIAの建築家展のお知らせ)

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今回の自邸をJIAの建築家展に出展中です。

JIAの建築家展(住宅部会作品展)
会期:6月11日~15日 
場所:JIA会館1F小ホール(渋谷区神宮前2-3-18)

JIA(日本建築家協会)の建築家展に模型とパネルを出展して
います。
JIA関東甲信越支部住宅部会の建築家の作品が総勢32名
展示されています。

Blg06137b

Blg06137c 

初日に会場でパーティーがありました。
一人一人、各作品を紹介して、細かい質問が飛ぶなど、
建築家同士の有意義な時間となりました。

いろんな捉え方、作風があって、大変勉強になります。
期間は短いですが、お近くの方は覗いてみてください。

模型は持ち運びが容易になるように、敷地をカットしました。
今後、この作品展は銀座のINAXショールームでも
行なわれる予定です。

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建築家の自邸VOL 69(気持ちのいい浴室)

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見学会で一番好評だったのは、浴室。
ユニットバスではない、在来浴室を作り続けてきた私としては、
本当にうれしい反応だった。
また白いタイルと太陽光のおりなす気持ちよさは、工事中から、
確信できた。

実を言うと、この浴室、夢は実現できなかった。
中学の時に建築家になって家を作りたいと思ったときから、
自宅には、屋上に露天風呂を作ってあげると、言い続けてきた。

イザ、具体的に設計を始めると、予算、面積、場所と、
露天風呂にするには何もかも破格で、難しい。
いつしか、露天風呂構想は鳴りを潜めてしまった。

ただ、簡単にあきらめられなくて、トップライトから
緑が見えることと、坪庭に出られるように設計した。
この浴室、道路面に面して、玄関脇にあるという、およそ
非常識な位置にあるが、そのことには、誰も気づかなかった。

設計というもののマジックをみせられたと思う。

先日、ついにその風呂に入った。西日が差し込む夕方のこと。
考えてみると、自分の設計した風呂に入るのは、初めてのことだ。

設計した家に一泊させてもらったことはあるが、お風呂に
入った事はない。不思議な話だが、初の体験だったのだ。

で、どうだったかというと、じぶんで言うのは気が引けるが、
すばらしいのひとこと。
こんなに気持ちのいい設計したのかと、自分で感心してしまった。

本当か?と怪しまれる人は、物は試しと、風呂に入ってもらい
たいな。見学に来られて、体験してみませんか。
ビール用意しますよ。

あまりに感動したので、施工してくれた「わたなべ社長」に
メールしたら、その内容に感動したと、ブログに掲載された。
住宅屋の気持ち」にそのときのやり取りが書かれています。

体験してわかることはもうひとつ。
それは素足の肌触り。完成した家では、靴下を履く。
住人でないので、素足で歩くことはあまりなかった。

お風呂から出て、ぬれた足で、洗面所のタイルの上を歩く。
足葺きマットがなかったからだが、タイルが水を吸ってくれて、
すぐに乾いた。
コルクタイルの床を歩いて、キッチンでビールを飲む。

この足底の感覚は、人の気持ちよさを増幅させるのだろう。
常々、床暖房のコルクタイルの床は素足が気持ちいいと、
過去の施主が言っていたが、身をもってわかった。

冬は暖かく、夏はひんやりするこの床は、
床暖をしていなくても、素材の気持ちよさが伝わってくる。

気持ちの良さは体感してもらわないと伝えられない。
風でも光でもなく、素材の持つ調和という自然な感覚が、
人々の肌に語りかける。
この感覚は、今後の設計にさらに生かせていけそうだ。

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建築家の自邸VOL 68(引越しの準備)

先日、電化製品と家具が届くというので、立会いに行ってきた。

引渡し日に大きなタンス2個と、仏壇を建築工房わたなべの
スタッフに運んでもらったので、後は毎日、近くに住む姉が手伝
いに来て、少しづつ荷物を移してくれています。

Blg06097c
見学会から2週間が過ぎ、ほとんどの荷物が移動できたようだ。
食器棚がきれいに飾られていて、扉を閉めるのがもったいない
くらい。でも見たこともない食器ばかりで、どこにあったんだと
驚くばかり。

Blg06097a
母の部屋では、大きなタンスが唯一室内での置き家具なので、
転倒防止策を講じる。

Blg06097d
新購入の電化製品は、冷蔵庫と洗濯機。エイデンに勤める友人の
H君に頼んで購入。両方とも東芝製。
冷蔵庫は両面扉がボタンで開くのを、母が気に入ったため。
洗濯機はドラム式で6キロタイプは、一種類しかなかった。
選択の余地はない。最近の洗濯機は大型化して、9キロもあるが、
そんなにいらない。コンパクトなのも作ってもらいたいものだ。

テレビはアクオスフルハイビジョン37型が、5月の連休中に、
ビックカメラ新宿店でびっくりするほど安かったので、
購入して、見学会にあわせてつけておいた。

結局、TV、冷蔵庫、洗濯機と3種の神器を購入したわけだ。
大体新築されると、この3つは新しくする人が多いが、
買いたくなる気持ちがわかった。

富士市にジャンボエンチョーという、ホームセンターがある。
そこへ、母の部屋と和室の照明器具を捜しに行った。
ほとんどが間接照明で器具がついているので、購入するのは、
この二つだけ。
母の部屋はシンプルなシーリングライトで、リモコン機能付き
で5000円代だった。
こういう安いのは、勾配天井には付きませんと書いてあるのだが、
まったく問題なく取り付いた。これを読んで勾配天井につける
人は自己責任でお願いしますね。

Blg06097b
和室にはヤマギワのイサムノグチの有名な「AKARI」の
レプリカもの(コイズミ電気製)で、3000円代。
本物の半額以下で安いが、コードの収納部分など、
本物以上によく出来ていた。
貼ってある和紙はさすがちょっと安っぽかったが、
遠目ではわからない。

ふと見ると、ライティングダクトにつけるスポットライトが
980円。こんな安いのは見たことないから2個購入。
しめて10000円くらいで照明器具代がすんだ。

照明は金額をかけなくても、よく魅せることができるという
例としてみてもらえればうれしいね。

Blg06097e
予想外だったのはダイニングテーブル。昨年10月に
豊洲のららぽーとがオープンしたときに、そこでアクタス
の北欧のダイニングテーブルが置いてあった。
オーク材で、Yチェアにぴったりだった。

通常1.5mで3枚の板をつなげていくと最大3mにもなる
というのが気に入った。
ダイニングテーブルとYチェアを購入するつもりでいて、
今回アクタスの担当者に依頼すると、
なんと半年で4万も値上がっていたのだ。いくらユーロが
上がっていても、それはないだろう。Yチェアも1万くらい
値上がっていた。結局Yチェアは2脚で我慢する事になった。

あ~、半年前に見たときに買って置けばよかったなあ。
と悔やんだが、後の祭り。Yチェアは7月に届く。
それでも早いほうだ。3ヶ月待ちは普通だから。

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建築家の自邸VOL 67(完成見学会の様子、後編)

Blg05317g
完成見学会の様子、前編の続きです。

Blg05317a
⑦階段を下りて1階へ案内します。
階段下に、床暖房の構造模型と説明パネル。
外壁のスタッコラーストの色見本が置いてあります。
見本をメーカーに作ってもらってから、実際の壁にあてて、
色を決めている事を説明しました。
床が一段下がっているので、階段下もオープンに使えます。
この場所は、ソファーを置こうと考えています。

Blg05317b
⑧リビング正面は、中澤克秀の紹介コーナーです。
50分の1の模型と、自己紹介のパネル。富士市での作品
マップや今回の家のコンセプトなど。
テレビでは、施工風景をスライドショーにして、流しました。
パネル作ってほっとしたのか、このコーナーは自分自身
素通りしていた。私が案内できない時には、有効だったかな。

余談ですが、見学会前に電気屋と監督に手伝ってもらって、
テレビを取り付けました。壁掛けは、セッティングが難しい。
置きTV以上に、設計から裏板材まで考慮しておいた方がいいね。

Blg05317c
⑨リビングで目に付くのは、やはりキッチン。
トーヨーキッチンの「ISOLA(イゾラ)type2ペニンシュラ」
キッチンをみて、皆さん「ショールームのようだ」という。
そのイメージで作ったので、うれしい反応だが、ショールーム
的では、使いにくいと思われては困るので、バックの調理台から、
側面の収納まで、使い方を説明。上部の照明格子の製作術など、
細かいこだわりについても見てもらう。

トーヨーキッチンは、東京まで行かないと体験できないので、
富士の人が、3Dシンク(メーカーの得意技)を体験したければ、
いつでもお見せします。

Blg05317d
⑩洗面所を通って、浴室へ。
今回、一番好評だったのが、浴室だったみたい。
白いタイルとトップライトからの光。バルコニーへ続く、開放感。
清潔なお風呂という、イメージを感じてもらえたようだ。
妻の強い要望で白タイルにしたが、よかったと思っている。
浴槽に入ったつもりで、下から外の木を眺めてもらう。

蛇口からは直接、太陽熱温水器のお湯を出して、触ってもらった。
凄く熱くなっていて、自然エネルギーの凄さを体感してもらう。

Blg05317e
⑪高齢者対策の入口が二つのトイレを見てもらい、個室へ。
ここでは、「建築工房わたなべ」の過去施工事例を紹介。
じっくり話しを聞きたい方へ、テーブルと椅子を用意しました。

ここまで案内して、短い人でも1時間を要しただろう。長い人は
2時間近くに及んだ。説明が長すぎてすいませんでした。

「見学会では、普通、居心地の良さは感じられないのだけれど、
ずっと居たくなる家」と言う声も聞かれ、デザイン面に目を奪わ
れがちなところを、私の建築信条が伝わってうれしかったです。

Blg05317h
最後の部屋は、上下の大きな窓から眺める、中庭の「サルスベリ」
が最後に出迎えるといった趣向。眺める角度によっていろんな
表情を見せることができ、自然を取り込む有機的建築になったと
思っています。

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建築家の自邸VOL 66(完成見学会の様子、前編)

今回見学できなかった方のために、完成見学会の内容を
誌上シュミレーションでご報告いたします。

Blg05307a
①車庫前の受付で名前を記入してもらいます。
天気が良く暑かったので、テントを建てました。
HPで前もって予約されたお客さんもいて、
受付で、どなたが担当して案内するか確認します。

Blg05307b
②外壁のスタッコラーストを説明し、外観にふれたあと、
パティオ(中庭)の木を説明。このブログではずっと、
木の種類を秘密にしてきましたが、お答えしましょう。
「サルスベリ」です。庭木としての自然樹形は珍しいので、
めったにお目にかかれません。家の中からいろんな見方が出来る
ことに注目して欲しいと説明して、玄関へ。

Blg05307c
③玄関に入ったら、まずは二階に案内します。
今回は、ルートを決めて、案内することになりました。

Blg05307g
④階段を登り、最初に和室を見てもらいます。
和室と吹き抜けを隔てるふすまを動かし、富士山が見えるように
開放的にした事を説明。南の窓からは、伊豆半島まで、
一望できます。床の間は左官材料が同じでも、仕上げ方で随分
違うという事を感じてもらいました。

Blg05307e
⑤お茶の水屋にも利用できる2階のトイレに案内。
タイルのカウンターに、いまどきの洗面器を紹介。
2箇所に扉があるので、そのまま隣の部屋へ。

Blg05307f
⑥6畳ほどの部屋には、2畳強のバルコニーがついています。
バルコニーに出てもらい、「サルスベリ」の木が手で触れる
関係を説明。下から見上げるのとは違った感覚を体験して
もらいます。部屋の中は、SE構法の説明パネルと、
接合部部分の実物が紹介されています。
こちらでSE構法の耐震性や特徴を説明。

隣りの書斎の窓から見える、中庭の木の見え方に注目してもらう。
建具の収まりを説明して、自作照明器具を見てもらい、
1階へ案内します。

つづきは次回。

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建築家の自邸VOL 65(見学会のお礼)

Blg05297a
先日の26、27日は多数のご来場ありがとうございました。
直前まで雨の予報が、すっかり晴れて、
真夏日となり、暑い二日間となりました。

遠く関東からもお見えになり、いたく感激いたしました。
過去の施主、友人も祝いに駆けつけてくれて、
大変、楽しい見学会となりました。
前日には、東京よりSE構法の担当営業マンと、
構造設計者が、祝いに駆けつけてくれました。

混雑した時間帯もあり、挨拶も交わせなかった、
来客の方には、申し分けありませんでした。

金曜日から準備を「建築工房わたなべ」スタッフが
手際よく行なってくれて、4日間もつきあうと、
アットホームな雰囲気の会社だとよくわかります。

社長の人柄がよく現れていますね。

翌日には、引渡し作業後に仏壇と大きなタンスを
社長の陣頭指揮で、監督、営業マンが
隣りの旧家から、新居に移してくれました。

最後の最後まで「建築工房わたなべ」ありがとう
ございました。

おっと、まだ終わってなかった。
これから引越したら、旧家解体して、外構工事が
残っていた。

まだまだ、ブログは続きます。

あらためて、ご来場の皆様、ありがとうございました。

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建築家の自邸VOL 64(会場でお待ちしております)

いよいよ、明日から二日間、始まります。
見学会は何度もやらせてもらい、慣れたものですが、
今回ばかりは気持ちが高ぶります。

ご来場の皆さんがどのように反応してくださるか、
期待と不安が一杯です。率直な感想待ってます。
見かけたら気軽に声をかけてください。

なんて書くと、凄く広い会場なのかと、勘違い
されてしまいますか。
小さい家です、でも見所満載です。

気合入れて、説明パネル作りましたから、
見学に来たら、読んでくださいね。
工事の様子をスライドショーにしました。
正味15分位のものです。
自分で言うのもナンですが、なかなか見られるものでは
ありません。結構面白いですよ。

「建築工房わたなべ」社長も気合入っています。

そのおかげか、
天気予報も雨から晴れに変わってきました。

当日は、多数のご来場お待ちしております。

「住みながら建てかえる母の家」の完成見学会

開催日:5月26日(土)・27日(日)
AM10:00~PM4:30

場所:静岡県富士市今泉
設計:中澤建築設計事務所
施工:(株)建築工房わたなべ

詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

アートディナー中澤建築設計事務所

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建築家の自邸VOL 63(完成見学会の見所、手づくり照明器具)

●「住みながら建てかえる母の家」の完成見学会
開催日:5月26日(土)・27日(日)
AM10:00~PM4:30
場所:静岡県富士市今泉
詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

Blg05247h
完成に合わせて照明器具を製作しました。
過去住宅でも、施主さんにプレゼントしていて、
とても好評なのですが、作るのが大変なんですよ。

今回は、実家という事で、3箇所も欲張ったので、
間に合わせるのに、苦労しました。
どこについているか注目して見学してくださいね。

今回、製作風景を写真に収めました。どうやって作っているか
ご紹介いたします。


Blg05247a
1、材料
籐・新聞紙・ガムテープ(布)・のり・牛乳パック

Blg05247b
2、形を作る。
新聞紙を丸めて、ガムテープで整えていきます。どのような
形にするか、想像しながら作ります。あまり大きいと、
編むのが大変になるので、直径25cmくらいが目安。

Blg05247c
3、籐を編む
水につけて籐をやわらかくしておいて、適当に編んでいきます。
この編み方がセンスを問われるところです。
細かく編まないとならないので、根気が要ります。

テレビでも見ながらリラックスしてやらないと、
すぐ放り出してしまうでしょう。

Blg05247d
4、型を抜く
中の新聞紙を慎重に抜いていきます。抜き終わると籐だけになり、
これだけでも照明器具になるのですが、ここからが大変です。

Blg05247e
5、牛乳パックをゆでて芯を取り出す。
製作しようとなったら、牛乳パックを捨てないで取って置き、
10個くらい使います。パックを切り刻み、ゆでます。
ビニールのコーティングをはがし、芯の部分だけ取り出します。
ミキサーで細かく分離します。大量に作りバケツにためます。

Blg05247f
6、紙をすく
衣装ケースに水と牛乳パックの芯とのりを混ぜます。のりが
一番高価なので、問屋などで、詰め替え用の大量パックを
買ってきます。1回に500mlくらい使います。

のりと紙の比率は、感覚でしか説明できません。何度も
チャレンジして、丁度いい濃度がわかってきました。

準備が出来たら、根気よく紙をすくいます。

Blg05247g
1回で出来ると思ったら大間違いです。最低10回ほど
繰り返さないと、紙が籐に絡んでいきません。
根気よく続けることです。1回すくうたびに、バケツから
紙を追加して行きます。常に濃度を確認するのがコツです。

面倒になって、濃度を濃くすると、ヘドロのようになって、
今までの苦労が台無しになります。
何度も失敗してきました。焦らないことです。

今回は急いでいたので、風呂の乾燥機を使って乾かしました。
乾いては紙をすくうの繰り返しです。

Blg05247i
これは、NHKの趣味講座の本を読んで、研究しましたが、
いまでは、私の完全なオリジナルになりました。

アートディナー中澤建築設計事務所



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建築家の自邸VOL 62(完成見学会の見所5)

今回の完成見学会の見所紹介は、
●犬も走り回れるタイル床
●高齢者対応トイレ
●建築家独自の仏壇コーナー、神棚、床の間
●すべての入口は引き戸
●オリジナル手すり

Blg05237b
Blg05237a
●犬も走り回れるタイル床
92歳の祖母の生きがいは、二匹の犬です。シホちゃん、
ピーちゃんと呼んでいます。シェルティの親子です。
現在も、えさの仕度だけは、祖母がおこなっています。

散歩は母の役目です。祖母はもっぱら家で触れ合います。
今度の家では、犬の走り回る広いバルコニーを用意しました。
バルコニーはL型で浴室につながり、犬を洗いやすくしました。
バルコニーの一角に犬小屋を作る予定です。
外にはつながっていませんので、飛び出す心配がありません。

時々、室内に入れます。きっとリビングのタイル床を走り回る
でしょう。キッチンと一体になった室内空間なので、床に段差を
つけました。はたして、タイル床だけに留まらせることができる
だろうか?中澤家は「しつけ」が甘いからなあ。

Blg05237c
●高齢者対応トイレ
トイレのドアが二つある。1階のトイレには二つの働きがある。
パブリックな通常のトイレ、もうひとつは祖母専用トイレの役目。
祖母のベットの横から入れる最短距離のドアを作りました。
ドアを二つにすることで、トイレはひとつで足りました。

実は、2階のトイレもドアが二つあります。
こちらは、廊下を作らないスペースの工夫です。また寝室専用
洗面所の意味合いもあり、和室からは、水屋として利用できます。

Blg05237f
●建築家独自の仏壇コーナー、神棚、床の間
母の注文に、仏壇と神棚を居間に欲しいとありました。
コンパクトなモダンリビングを目指していたので、
日本的仏壇はあいません。目立たないところに追いやるのでは
父も祖父も化けてでてきます。そこで、家具の一部に収納される
工夫をしました。神棚も壁の一部がほこらの様になって、
{部屋の中心にいるのですが、でしゃばらない}という立場に
なってもらいました。

和室の床の間は、利休の「むろ床」の手法を使っています。
何のことか、私に聞いてくださいね。
床框はなく、畳がフラットで続いています。この手法は
私の尊敬する長学寺の茶室「偏屈」で体験し気に入ったので、
使わせてもらいました。

●すべての入口は引き戸
意外に気づかないと思いますが、玄関ドア以外は、すべて
引戸で出来ています。引戸は日本建築文化の象徴で、
必要あれば閉める、通常は開けておくという発想です。
風通しと高齢者住宅を意識した結果です。

Blg05237e
●オリジナル手すり
ようやく、最後にバルコニーの手すりがつきました。
一般にはアルミサッシメーカーの手すりをつけるのだろうけど、
私には強い味方がいる。

幼稚園からの友人で「飯田板金工業」の社長。
ステンレス加工が得意で、過去の住宅では、
何度も製作してもらっている。
遠くは水戸へも出張してもらった。片道6時間の道のりだ。

毎回、二人でデザインを検討し、施主と相談して色を決める。
昨今、ステンレスが大幅に値上っていて、全部に使えなかった
のは残念。予算があるので、しかたがないか。

●「住みながら建てかえる母の家」の完成見学会
開催日:5月26日(土)・27日(日)
AM10:00~PM4:30
場所:静岡県富士市今泉
詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

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建築家の自邸VOL 61(完成見学会の見所4)

今回の完成見学会の見所紹介は、
●オープンキッチンと収納家具
●リビング吹き抜けと階段と手すり
●トップライトのある浴室
です。

Blg05227b
●オープンキッチンと収納家具
トーヨーキッチンの「ISOLA(イゾラ)type2ペニンシュラ」
に一目ぼれして、設計を変更。すっきりしたデザインにあわせ、
バックの調理台を引き戸で隠すことにした。

冷蔵庫も中に入れ、見せたくないときには4枚引き戸で閉じる。
これには、母も大賛成。食器洗い機も調理台の中に組み込む。

ISOLA(イゾラ)は吊戸棚がないオープンタイプだから、
調理に立ったときの右側に、調味料入れ等の浅い棚を作る。
この扉と仏壇の扉だけ、色を変えてアクセントとした。
どうやってこの扉が組み込んだか、注目してみて下さい。

Blg05227a
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●リビング吹き抜けと階段と手すり
吹き抜けの1階部分は、リビングスペース。
ダイニングより一段下がった床タイル空間。
高齢者がいるのに、バリアフリーじゃないのかと言われそう。

祖母はすぐ床に座リ込む。それならば、床に腰掛けるようにした
ほうが、いいのではないか。少しの段差は危ないが、25cmも
あれば注意をする。もちろん手すりを使って昇り降りできるので、
家の中でも運動になる。階段下も有効に使えるなあ。
テラスとつながれば、近所の人がここから出入りするだろう。

という事を想定し、思い切って床の高さを変えました。

2階に祖母は上りません。小さい子供も居ません。こうした環境
で、思い切った階段と吹き抜けを作りました。
開放感あふれる吹き抜けは、その分少し危険な感じがするかも
しれません。手すりの製作をわが友人「飯田板金工業」に依頼し、
連続性と開放感を損なわないデザインにしました。

Blg05227c
Blg05227e
●トップライトのある浴室
シンボルツリーを浴室内から眺められるように、トップライト
をつけた。出窓の上部にあるので、外からは覗かれない。
壁は2種類の白タイルを使用。出窓の壁には、モザイクタイルを
貼り、トップライトの光が射し込み、陰影を浮かび上がらせる。
午後1時くらいがいいですよ。

●「住みながら建てかえる母の家」の完成見学会
開催日:5月26日(土)・27日(日)
AM10:00~PM4:30
場所:静岡県富士市今泉
詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

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建築家の自邸VOL 60(完成見学会の見所3)

今回の完成見学会の見所紹介は、
●シンボルツリーとパティオ(中庭)
●コンクリート打放し
●左官塗りの白い壁
です。

前回は、ついつい熱くなって、長くなってしまいました。
「話が長すぎる」と言う声もありますから、
これからは簡潔にいきますよ。よろしく。

Blg05217a
●シンボルツリーとパティオ(中庭)
見学の最初に目に付くのが、玄関アプローチの木。
いわゆるシンボルツリー。山で育ったおよそ樹齢20年くらい
の自然樹形を、造園屋の山から探してきました。
とにかく、「枝振りが良かった」そのひとことに尽きる。

材種は当日、私に聞いてください。当てたら、話乗ってきますよ。
あ、話長いのはいらない、お呼びじゃない…
何の木か、道行く人によく聞かれるんです。

見所は、木の見え方。いろいろな角度から眺めてください。
一本の木を多角的に楽しめるのが、今回のテーマ。
中庭に植えたときの効果をとくとご覧下さい。

この木を植えたときの様子を見たい人は、過去ブログみてね。
http://artdinner.cocolog-nifty.com/blog/cat11231698/index.html

Blg05217b
●コンクリート打放し
母の注文はコンクリート打放しだった。地下車庫はコンクリート
打放しで出来るが、木造部分では無理な注文だ。
そこで、塀やバルコニーの手すりをコンクリート打放しにして、
よりコンクリート面が目立つようにした。

道路面からは、コンクリートの建物のようにも見える。
東側や北側からは、純粋な木造のようで、様相が一変。
建物を一周してみてください。

注目はカーブしている塀の厚さ。ちょっとこだわっています。

●左官塗りの白い壁
実をいうと、外壁を白にしたのは、初めてなんです。過去の
お施主さんも、汚れが気になり、白は憧れでも躊躇しました。
自邸ということで、あえて白に挑戦したわけです。
もちろん、母も賛成しました。

左官屋とのやり取りはこちらで紹介しています。
建築家の自邸VOL 46(試みた設計事例 左官材料編2)
http://artdinner.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/vol_462_5656.html

材料のスタッコラーストは、内部の壁にも使用しています。
微妙な白の違いと、骨材の大きさで、内外使い分けています。
ほとんど同じ材料なのに、テクスチャーや骨材の違いで、
どのように変化しているのか、注目してみてください。

●「住みながら建てかえる母の家」の完成見学会
開催日:5月26日(土)・27日(日)
AM10:00~PM4:30
場所:静岡県富士市今泉
詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

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建築家の自邸VOL 59(完成見学会の見所2)

●「住みながら建てかえる母の家」の完成見学会
開催日:5月26日(土)・27日(日)
AM10:00~PM4:30
場所:静岡県富士市今泉
詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

今回の完成見学会の見所紹介は、
●蓄熱式温水床暖房
●太陽熱温水器
●コルクタイル
です。

Blg05207

●蓄熱式温水床暖房(モルタル蓄熱型)
当日は、当システムをパネルと断面模型で説明します。

床暖房についてはこのブログでかなり詳しく書きました。
モルタル蓄熱式温水床暖房で、ここまで具体的に詳しいのは
他にないと思います。
詳しく知りたい方は、カテゴリーの床暖房を見てください。
http://artdinner.cocolog-nifty.com/blog/cat6237170/index.html

簡単におさらいすると、
1、当システムは、モルタルに熱を蓄熱することによって、
輻射型の遠赤外線(低温輻射熱)を放射して、体を暖めます。
人がもっとも気持ち良く感じる暖房方法です。子供や高齢者
にとって安全安心な暖房といえます。

2、設備機器ではなく、建築と一体となった方式なので、
設計施工ノウハウを必要とします。

3、暖房範囲が広いほど、(理想は全館暖房)イニシャルコストや、
ランニングコストが相対的に安くなります。

4、ダイレクトゲイン(窓から射しこむ太陽光が直接モルタルを
暖める)で、熱を蓄熱し直接自然エネルギーを取り込みます。
夏はモルタルがひんやりします。省エネ、エコロジーな暖房です。

5、熱源のボイラーは、灯油、ガス、電気のいずれも可能です。
深夜電力を利用した専用ヒートポンプの開発が待たれます。
専用ヒートポンプで夏は冷水を流す方法が模索されています。
もちろん当システムは、現ボイラーを交換するだけで、
将来的に自然冷暖房が可能となるかもしれません。

6、床材料にはコルクタイルが最適です。材料の選定には慎重に
選ぶ必要があります。

●太陽熱温水器
今までブログでまったく触れていなかったのだけれど、
建築工房わたなべ社長」のリクエストもあって、太陽熱温水器
の説明します。以前、飲み屋で私と社長と設備やさんと話してい
たことです。すっかり忘れていました。社長ありがとう。

屋上に太陽熱温水器がのっています。当日は屋上には出られない
(メンテナンスでしか屋上に出られない)ので、存在をついつい
忘れがちですが、お風呂場の浴槽に給湯管が直結しています。
天気が良ければ、お湯に触れてもらいます。やけどしないように
注意して下さい。

実家では、30年前から太陽熱温水器を利用しています。
ソーラーではなくて、単に太陽熱で水を温水にして、お風呂に
ためるタイプです。昨今はタンクに一時ためたり、専用ボイラー
につなげて、浴槽だけでなく、洗面所、キッチンにも供給できる
システムがあります。このメリットは、毎日コックをひねって
水を屋根に上げる必要がなく、勝手に循環しています。

当初はそうしようと思いましたが、これでは、途中でボイラー
が熱補助したりして、本日のお湯の熱さが実感できません。
太陽の恩恵を受けている実感が薄くなると考えました。

結局は、面倒でも手動で毎日コックをひねる、実に単純な方法に
しました。そのかわり、洗面所内にコックをひねることができる
ような、細工をしました。一般的にはコックが外にあり敬遠され
る理由になっています。
「結局、一番単純なものが一番効率がいいんだよね」
って話になりました。

【自立循環型社会をめざして】
自然エネルギーを利用する試みがいろいろあります。設置さえ
すれば、住む人が何もしなくてもいい便利な物もあります。
私はこう考えます。自然の恵みに感謝する実感があって、
初めてエコロジーだと思っています。ローテクノロジーは、
無駄がありません。そのために、多少の手間をかけることに
喜びを感じる生活が、自立循環型社会を作っていく、第一歩
ではないでしょうか。昔の単純な知恵を見直しましょう。

●コルクタイルってどんなもの?
ワイン栓でおなじみのコルクは、スペインとポルトガルで育つ、
コルクガシの樹皮。成長した木から樹皮をはがし、十年で復元
します。木を伐採することなく採取できる、エコロジーな資源
です。余談ですが、生ハムで有名なイベリコ豚は、
このコルクガシのどんぐりしか食べません。

環境にやさしいコルクは、軽くて弾力があり、保温性が高く、
音を吸収するといった機能を備えています。液体が浸透しにくく、
表面に細かな凹凸がありすべりくいので、水周りにも最適です。

欠点は直射日光による退色が早い事と、自然素材ゆえの手入れ。
半年に一回位、専用ワックスをかけると美しさを保ちます。
ワックスかけは雑巾がけレベルで、容易にできます。

価格は施工込み5ミリで8000円/㎡くらい。無垢フローリング
とはそれほど違いがないだろう。

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建築家の自邸VOL 58(完成見学会の見所1)

本日は構造を紹介します。

●「SE構法・重量木骨の家」
SE構法のこと、正直言って初めて経験したので、
よくわからない。重量木骨の家ってなんのこと?
詳しいことは、見学会で「建築工房わたなべ」のスタッフに
説明受けてください。

「おい、そんなんじゃだめだろう」と言う声が聞こえますね。
そこで、私なりに体験した事を話します。

Blg05197a
1、構造設計の計算書が分厚い。それだけ構造の根拠を示して
いるのだが、構造設計料も高めだな。確認申請書に添付する
書類の量を見て驚いた。木造のレベルではない。

2、木造でありながら、しっかりした計算が根拠になって、
大空間や大開口が可能。耐震性も基準の1.5倍を楽に達成。
そのため、3階建てや、2台並列の車庫が容易に作れる。
在来木造として唯一の工法。今回のような、地下RC、地上
2階木造の混構造などは、土台接合部がしっかりしているので、
むしろ構造計算がシンプルだった。

3、在来木造より頑丈な基礎、構造材料、構造設計料など、
多少高くなるが、鉄骨造やRC造より安いので、従来RCだった
ものでも、木造での選択が可能になった。

4、構造計算の根拠は、木材の強度と金物による接合部。木材の
強度を一定にするため、集成材が宿命。構造材を見せるとなると、
好みの点で気になる。今後集成材の種類や材種が好みによって、
選べるようになるといいなあ。

5、施工業者は登録制で、研修を受けた一定レベル以上でないと、
SE構法を施工できない。そのため、施工のレベルや建築に
対する姿勢が、しっかりしている。

6、電気配線や給排水経路を、施工の早い段階で、具体的に決め
る必要がある。RC造と同じ考えで進めた方がいいみたい。
施主と打合せとなれば、あわただしいが、逆に後は楽になる。
変更は難しいので、綿密な設計打ち合わせが必要。

SE構法に関しては、今後いろんな可能性を秘めているように
感じました。見学会では、メリットデメリット、よく説明を受け
てくださいね。

Blg05197b 余談であるが、写真の現場は、水戸の仕事であるが、こちらは丸太の大梁を使用することで、(施主の希望)
プレカット(工場で構造材を機械が刻む)ではなくて、大工さんが昔ながらの方法で「キザミ」をしている。

同時期にまったく別の工法で家を作ってきたわけだが、
両方の特徴がわかって、有意義だった。

最終的には施主の好みがどこにあるのか、家の目的は?
といった所で、一番合う工法を決めるといいでしょうね。

●「住みながら建てかえる母の家」の完成見学会

開催日:5月26日(土)・27日(日)
AM10:00~PM4:30
場所:静岡県富士市今泉

詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

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建築家の自邸VOL 57(完成見学会のご案内)

前回、ちょっと触れた、完成見学会のご案内をします。

「住みながら建てかえる母の家」の完成見学会

開催日:5月26日(土)・27日(日)
AM10:00~PM4:30

場所:静岡県富士市今泉
設計:中澤建築設計事務所
施工:(株)建築工房わたなべ

詳細は、ホームページをみてください。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

これから、見学のポイントを、当ブログで紹介していこうと思う。

完成見学会では、このブログで紹介してきた数々の
工事写真をスライドショーで披露します。
ひとめで「家づくり」の流れがわかります。
現在製作中、お楽しみに。

●「SE構法・重量木骨の家」
●蓄熱式温水床暖房
●太陽熱温水器
●シンボルツリーとパティオ(中庭)
●コンクリート打放し
●左官塗りの白い壁
●オープンキッチン
●吹き抜けと階段
●トップライトのある浴室
●犬も走り回れるタイル床
●高齢者対応トイレ
●建築家独自の仏壇コーナー、神棚、床の間

等など見所満載です。

そして有機的建築を信条とする建築家の、
自然との調和、光と風のハーモニーを是非ご覧下さい。

追申:
建築工房わたなべ社長のブログ「住宅屋の気持ち
にも見学会の案内がされています。
施工者から見た話も面白いですね。

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建築家の自邸VOL 56(ラストスパート)

今月末完成に向けてあわただしくなってきた。
完成見学会を5月26・27日に行なうことになったので、
是が非でも完成に向けて現場の職人さんが、頑張っている。

見学会の詳細はこちら。
http://www.artdinner.com/openhouse.htm

さて、外部は、バルコニーや階段の手すりが残っているが、
もうじき取り付く。
外構は引越してから、旧家解体と共にのんびり進めよう。

Blg05167d内部があわただしい。
連日、電気や、設備や、建具や、左官やと入っている。
吹き抜けに左官塗りのための足場をかけたので、
余計せまぐるしく、ごった返している。

昨日、左官やと内部壁のテクスチャーを決めた。
これから一気に仕上げて、足場を外せばだいぶすっきりする。

左官壁が塗れないと、階段の段板が取り付かず、段板がつかない
と、手すりがつかない。というように、左官壁が終わるのが、
とにかく勝負ってところ。
下塗りはしているので、乾きは早いだろう。

手すりは吹き抜け周り全体に取り付くことになっていて、
結構、大掛かり。現在友人の飯田板金工業が、必死で作ってくれ
ている。

Blg05167a Blg05167b
白い壁が出現してくると、柱や梁の集成材が目立ってきた。
この集成材はSE構法の宿命みたいなもので、構造材が
集成材じゃないと、構造計算できない。それは木の強度を
出すのに集成材でないと、一定基準の数値が示せないからだ。

これは好き嫌いの出るところ。とはいえ、いやだったら、
壁の中に隠せばいいのだが、(それが一般的)
今回はあえて見せる方向にした。

もともと、構造材だから、見せる事を主にしてないが、接合部が、
ピン構造で、金物が在来木造構造より美しい。

建築家がSE構法を設計すると、柱梁を見せる手法のほうが
多いのは、この接合部にあると思っている。
またSE構法がどういうものか、なぜ、地震に強いのか、
説明するのに、接合部が見えるとわかりやすい。

実は今まで集成材は、ほとんど使わずに設計してきたのだが、
SE構法を選択した時点で、集成材が宿命なら、
それならあえて集成材でも、みせてみようと思った。
こういう部分でも自邸は実験住宅だね。

これからのお客さんは、それを見て気になれば、大壁にして
見せないことを選択すればいいだろう。
Blg05167c 

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建築家の自邸VOL 55(魅せるキッチン)

最近のシステムキッチンは、デザインが良くなった。
ひところは機能優先で、デザイン性を求めるなら、
外国製を探すか、オリジナルを製作するか、みたいな状態
でしたが、今は日本の各メーカーが、デザイン重視の時代
になったと感じている。

これはキッチンだけの世界ではなく、工業製品のデザインは
飛躍的にカッコよくなっている。
消費者がデザインを重視するようになったからだろう。
市場は消費者が作るものだ。消費者が求めるものが開発される。
売れないものでは、世に出ないからね。

建築家がもてはやされている現在は、まさしくデザインを
意識したお客さんが増えているからだと実感する。

デザインはいいけど、使いにくいでは、売れない。
日本製は使いやすさにデザイン性が加わり、
両立を目指す、成熟した時代に入った。

さてキッチンである。キッチンのデザインが重視されるように
なったのは、対面式から始まり、アイランド型など、オープン
キッチンの流れになってきているからだろう。

リビングよりダイニングキッチンが家の主役になり、
調理は壁に向くのではなく、室内を見渡せる魅せるキッチンと
して主役になりつつある。

私が好きで使っているメーカーはトーヨーキッチン。
http://www.toyokitchen.co.jp/
ステンレスが得意のメーカーだが、デザインに対する意識が、
他メーカーとはまるっきり違う。

ヨイショして、トーヨーキッチンから何かもらおうって、
魂胆じゃないですよ。営業マンみてるかな(笑)
純粋に、このメーカーの姿勢が好きなのです。

先に、どのメーカーもデザイン重視していると話しましたが、
そこは建築家の目。デザインの要求は高いですから。
時々やりすぎっていうのもあるけどね、
値段聞いてびっくりとか…

施主さんを青山のショールームにお連れするのは
日課みたいになっているが、数ヶ月で展示内容を変えるので、
設計中から最終工事までに数度足を運ぶ事になる。

何度か行っている中で、一目ぼれした新商品があった。
それが、今回いれた「ISOLA(イゾラ)type2ペニンシュラ」
である。何が気に入ったかと言うと、換気扇フードです。

トーヨーキッチンはステンレスの換気扇フードが良いのだが、
これは新しい発想の一体型で、「魅せるキッチン」にふさわしく、
設計中の自邸にぴったりでした。

Blg05117a Blg05117b

Blg05117c かくして、新製品でまだ全国であまり例がない商品なので、施工に立ち会うことにしたのです。
ようやく工事終盤で、主役登場と相成りました。

写真は工事途中です。

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建築家の自邸VOL 54(素材選び 外壁材)

Blg05047a

スタッコラーストの外壁が塗られた。
だいぶ前に終了していたが、天気がいい時の写真使いたかった
ので、ようやく公開します。
建築家の自邸VOL 46(試みた設計事例 左官材料編2)
で詳しくテクスチャーのこと話しているので、
興味のある方は、過去ブログ読んでみてください。

さて、結果はどうだったかと言うと、
「すばらしい」の一言。
「汚れるだろうな」という感想は、この肌を見てしまうと、
そんな事はいいじゃないかと思ってしまう。

汚れるのは承知のうえで、なんて普通は施主に勧められないが、
自邸で挑戦した甲斐があった。

Blg05047c左官屋さんが、打ち合わせたテクスチャーを、忠実に再現してくれて、想像以上の壁が出来上がった。

聞くところによると、かなり苦労したようだ。


近所の人は、塗っているのを眺めて、「芸術のようだ」と言っていたそうだ。

材料は予定の1.5倍使ったと、監督さんは嘆いていたが、
母も職人も大満足の様子。
その監督さんも足場を外した後の出来のよさに感動して、
「かっこいいですよ」と興奮した様子で知らせてきました。

Blg05047b 太陽光の当たり方で、色が変わる。写真ではアイボリーに見えるが実際もそう。夕日に当たれば、また色が変わる。

いろいろな表情で楽しませてくれる。


天気のいい日に、是非みていただきたいなと思う。

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建築家の自邸VOL 53(素材選び 浴室タイル)

Blg05017b

浴室は出来る限り、在来工法で作っている。
木造2階部分など、防水に不安があるときは、ユニットバス。
木造1階やRC造の時は、在来工法が多い。

今回の場合も、車庫スラブの上なので、シート防水をした上で、
在来工法の浴室を作った。

なぜ、ユニットバスでないのかと言うと、最大の理由は窓。
ユニットバスも窓があるのだが、制約が多くて、
自由な浴室が作れない。また私は出窓型にして、そこに
座れるようにする提案をしているので、こうしたことは、
ユニットバスでは不可能。

また、ユニットバスは設計する必要がないので、
面白くない。種類を選ぶだけのコーディネートだけでは、
手を抜いている気持ちになってしまう。

そうは言っても、世の中の主流は圧倒的にユニットバス。
必ず言われるのが、壁がタイルだと掃除が大変。カビが生える。
ユニットバスのつるっとした壁よりは汚れがつきやすいが、
昔より、タイルの表面も目地も、汚れにくくなってきた。

窓を作り、風通しをよくし、浴室乾燥機など使用すれば、
心配するほど、カビは生えない。
なんていったって、在来工法なら、床暖房もできるのだ。

最近の雑誌によく出ている白いタイルとガラス扉で、
洗面所やトイレと一体となった洋風な浴室など、
若い世代の好むところのものは、ユニットバスでは作れない。

そこで、毎回どのようなタイルを貼るのか、浴槽の色はと、
お客さんと何度も相談することになる。

前回、白一面の空間を好まないと言ったが、世の中の白傾向には
かてないものがある。平行して設計しているお施主さんでも、
白が基調となって、色相談をしている。
最近、この傾向が強くなったと感じる。

自邸もその例に洩れず、妻から白がいいと、半ば強制的(笑)に
注文された。建築家も妻には圧倒的に弱い。(苦笑)
おいおい施主の母親の意見は?といわれそうだが、
そこはしっかり丸め込む(汗)

今まで使ってきた石のような風合いのタイルが製造中止と
なってしまって、過去のようなイメージの浴室が難しくなった。
こうしたこともあり、白い浴室に挑戦した次第です。

Blg05017a 白にもいろいろあり、吟味した結果、出窓の壁には、
モザイクタイルを貼り、陰影を浮かび上がらせることにした。写真ではその雰囲気が伝わってないが、トップライトの光が射し込み、この試みは成功したかなと、思っている。

この部分は、是非見学会で、注目してみてくださいね。メインのタイルは、つや消し調。これはツア有とどちらが良かったか、難しいところだ。

Blg05017c 私の得意とするトップライトは、先日植えたパテイオ(中庭)の木がよく見える。
当初、くもりガラスか迷ったが、木が視線をさえぎるので、透明にしても気にならない。これは母から非常に喜ばれている。

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建築家の自邸VOL 52(素材選び 床タイル)

Blg04287b

いよいよ内装の仕上げに取り掛かる時期が来た。
工事の順を追って、素材、色を決めていく。
色はかなり重要な要素だ。最近流行の真っ白な空間なら、
考えずにすむのだが、すべてが真っ白な世界は好まない。
木の色、素材の持つ色というのがあるわけで、
それまでを白く塗ってしまうのには抵抗がある。

料理をしていると、おいしいものとは、素材の持つ魅力を
最大限に生かすことだと、わかってくる。
日本料理が特に素材にこだわっているのは、よくご存知でしょう。

だけど、家になると、材料の持つ魅力や色などには、並んでまで
ラーメンを食べ比べるほどこだわらない。

今回の自邸で使っている主だった仕上げ素材をあげると、
構造材、木枠、タイル、コルクタイル、左官壁、天然化粧板など
その中で、かなり重要な要素を占めるのが、タイル。
浴室以外に3箇所の場所で、床タイルを貼る事になっている。
特に、居間の空間は一段下がっていて、外部とのつながりを感じ
させ、キッチン側のコルクタイルとも、バランスがとれる色を
吟味した。

いろいろ候補を探して、見つけたのが、名古屋モザイクの
イタリア製のタイル。基本は黒であるが、かなり色むらがあり、
こげ茶と思うほどの差がある。また表面も小さな凹凸があり、
一枚一枚がすべて違うという所に、惹かれた。
しかも、日本製に比べれば安い。

欠点は日本製ほど正確に作られていない。タイル屋に言わせれば、
目地がふらふらする。ビシっと通らないのだ。

色むらが激しく、同じものはひとつとない、というのは、
きちっとした製品を求める日本では欠陥商品となるだろう。

しかし、自然のものはひとつと同じものはない。
見方を変えれば、自然な雰囲気があるともいえる。

Blg04287a

内部仕上げでは、最初に居間の床が貼られた。
実に味わい深い床となって、母も、現場も満足している。
この床にあわせ、壁をどう塗るかが、次の課題だ。

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建築家の自邸VOL 51(シンボルツリー 剪定編)

Blg04217a

望月庭園の若旦那「もち」が、「さて久しぶりに仕事するか」
と木に登る。
Blg04217cするするっと登っていき、さすが植木職人。
最近は、若い職人に任せているそうで、木に登るのは
久しぶりだとか。

Blg04217b 「すべるから気をつけて」と声をかけて見守る。何するのかと思うと、枝をボンボン切っていく。
え!そんなに切るのと言うくらい、威勢良く切っていく。



素人には出来ない剪定だなあ。ついもったいなく感じてしまう。

今度は若い職人に登らせ、離れたところから見ながら、指示を
する。「もち」も職人だったのかと、あらためて感心する。

Blg04217d すっかり散髪後みたいにすっきりした。トラックには、
大量の枝が積まれた。
それでも、枝振りがすばらしい。空に向かって広がる姿に惚れてこの木を選んだが、建物との関係が、イメージ通りで驚いている。

Blg04217e さて、この木はなんでしょう?気になっている方いらっしゃるでしょうが、まだ内緒。完成したら、教えましょう。
それまでは、何の木か想像してみてくださいね。

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建築家の自邸VOL 50(シンボルツリー 移植編)

山で自然状態のまま育った木を探した。おそらく樹齢20年
くらいじゃないかという話。山といっても望月庭園の所有する
雑木林。適度に剪定は行なってきたのだろう。

ふつう、新築に植える場合は、もっと若木を植える。
木の成長を楽しみながら、生活するというのが、一般的だ。
でも、この家には事情がある。祖母はもうじき92歳になる。
病気はなく元気だが、10年も経たないうちに100歳だ。

正直、木の成長を悠長に待っていられない。
それで、移植という言葉を使った。この土地になじんでくれる
のを祈るばかりだ。

Blg04207a さて、クレーンで吊って、コンクリート塀を乗り越える。
まじかで見ると、根巻きが巨大だ。こりゃ相当重いだろうな。

Blg04207b 電気配管を一本づつ交わしていく。電気屋さんが申し訳なさそうに手伝う。いや、切られたらおおごとだから、心配になって来たのだろう。
うまいこと交わした。一安心。

Blg04207c 何度か吊り直して、回転させる。
羽振りと建物の関係、通路の確保など、チェックしながら、
所定の位置にようやく座った。
Blg04207e 雨がポツリポツリ降ってきた。予報では一日雨だったが、何とか持ってくれた。よかった~

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建築家の自邸VOL 49(シンボルツリー 穴掘り編)

先週、外壁が塗られ、足場がついに取れた。
いよいよ山からシンボルツリーを持ち込む番だ。
もうじき若芽が吹き出してくるので、早く移植したい。
ところが、雨続きで何日か待たされる羽目に。

土曜日に晴れたので、山で根まきしていつでも動かせる状態
をキープする。
降ったり止んだりの天気がつづき、ついに我慢できなくなり、
朝天気がよさそうなので、富士に行って、「もち」に強行指令
を出す。望月庭園の若旦那「もち」は、私より10歳以上年下
だが、信頼できる友人。
「中澤さんの命令じゃ仕方ない」と笑いながら雨予報でも
段取り進めて強行することに…

Blg04197b 現場で大工と打ち合わせをしていると、午後から望月庭園の職人がやってきた。とたんに雨が降ってきたが、このくらいは大丈夫と、穴掘りを始める。

Blg04197d 大体このあたりがいいと掘り始めると、なにやら白いものが。電気の配管が出てきた。しかも3本。1本はメイン管で、中に何本も線が通っている。「木、植えるって言ってたのに…」

植える場所ずらそうかと相談したが、根巻きが直径1.2mくらい
あるから、動かしても邪魔になる。
植えるとき工夫しますか、ということで穴掘りを進める。

配管が邪魔で掘りづらそう。
さて、しばらく掘ると岩盤が出てきた。そうです、岩盤格闘編で
おなじみの岩盤です。岩盤堀のときに、木を植えるから岩盤を深
く掘ってもらったから大丈夫なんて言っていたら、場所がずれて
いた。「岩盤削るしかないですね」と職人。
すみませんお手数かけます。またまた岩盤堀の復活だ。
雨も強くなってきたので、その日はこれで終了。

Blg04197e 翌日、いろんな道具を持ち込んで、人力で少しづつ削る。
望月庭園は造園やだから、石の扱いに慣れている。40cmくらいの塊を2時間くらいかけて取り除く。植えることが可能な深さまで掘り進めて、午前中終了。

Blg04197f 午後になって、いよいよ主役登場。
4トントラックに載ってやってくると、あまりの大きさに、職人も母も祖母も驚いて外に出てきた。
Blg04197g それどころか、近所の皆さんも何事かと家を飛び出してきた。

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建築家の自邸VOL 48(暮らしを楽しむ住まい100選、開催中)

今年も西新宿のリビングセンターオゾンで、模型展が催される。
昨年は「建築家の自邸模型展」という事で、今工事中の自邸の
模型を出展した。毎年こうしたイベントは、秋に行われていたが、
今回は春になった。

暮らしを楽しむ住まい100選

〈暮らしをたのしむ住まい〉をテーマに新築・リフォーム事例を
100点、写真や模型、原寸モデルなどから紹介します。

2007年4月5日(木)~4月24日(火)
10:30~19:00 水曜休館
主催 リビングデザインセンターOZONE
(3FOZONEプラザ、6Fパークサイドスクエア、7F特設会場)
〒163-1062 東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー

Blg04707b
各テーマに分かれていて、私は「料理と食を楽しむ」
に出展している。昨年完成した「若さと伝統が調和した家
Blg04707
コンクリートと木造を平面的につなげた、挑戦的な建物です。
6階に展示されています。
3フロアーを使った大掛かりなイベントです。
たくさんの意欲的な模型がありますので、皆さん是非お越し下さい!

ところで、5日のオープニングパーティーに参加してきました。
最初は一人で知り合いもいなくてさびしかったのですが、
場が和むにつれ、コンペで同席した建築家、大学の先輩、
一度お会いしたかった建築家の先輩方と知り合いになれ、
最後は場所を変えて10人ほどで飲みに行きました。

大変楽しい会で、こうした接点を作ってくれた
リビングデザインセンターOZONEには感謝です。

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建築家の自邸VOL 47(試みた設計事例 パティオ)

パティオという言葉ご存知でしょうか。
スペイン語で中庭のことを言います。一般的には、
中庭のある家のことを「パティオのある家」と呼んでいます。

私は、もう少し厳密にパティオと中庭を呼び分けています。
パティオのもっとも有名なものは、コルドバのアパートです。
建物がロの字型でその中心に中庭がある。道路に対しては閉鎖的
な分、中庭に花や噴水があり、きれいに飾り立てています。
コルドバはこうしたアパート通しが競い合って、パティオの
コンテストが開催されています。
Blg04307 写真は、以前旅行した時のコルドバのパティオです。

私自身のパティオの定義は、四方が建物に囲われているか、塀等で敷地外とパティオ内部の視線をさえぎっている構成の時としています。

コの字やL型構成のときは、中庭と呼んでいます。

外部から状況が見えにくい分、見てみたいという期待感を持たせ、中庭に入った時に感動をおこせるものが、パティオだと考えています。

パティオは家づくりの中では、お遊びの要素です。どうしても
必要な空間ではなくて、生活に潤いを持たせる部分です。
建物で囲むにはお金がかかり、スペースが必要です。
なかなか作れないのですが、あればお金では計れない価値を
生みます。
今回の自邸では、「パティオのある玄関」という提示で、
道路との境界の壁をコンクリート打放しの壁で視線をさえぎり、
たった一枚の壁が、見て歩いて楽しむアプローチを生み出しました。

先日は、このパティオに植えるシンボルツリーを探しに行ってき
ました。地元友人の望月庭園の「もち」と山に見に行きました。
山といっても、望月庭園の植林してある雑木林です。
自然状態でほったらかした木はいい形で成長しています。
実に自然です。
スペースや日当たりなど、植木職人のアドバイスをもらいながら、
候補の木を見てきました。

彼は、過去何度も私の設計の家の植栽をしているので、
私の建築観も知り尽くしていて、安心して任せられます。

Blg04307b先の左官が終われば、足場を外して、木を植えます。
今年は暖かく芽が出てきたので、急ぐ事になりました。
写真は、山に見に行った候補の木です

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建築家の自邸VOL 46(試みた設計事例 左官材料編2)

いよいよ外壁の左官塗りの時期がやってきた。
色はかなり豊富にあるのだが、最初から白系統と決めていた。
実を言うと、過去の家で白壁はほとんどやっていない。
どうしても汚れを気にしてしまうので、お施主さんが
よっぽど白にしたいと言わなければ、色が付く。

多かったのは茶系。木造家屋と木には相性がいい色だ。

それではどうして白?と思われるが、そこが自邸ならではの挑戦。
汚れる事を承知の上で、白にするのだ。
そこで登場したのが、「スタッコラースト」。
汚れにくいとうたっている。ホントかどうか、白で試して
見ようじゃないか、というのが決め手だ。

汚れるかどうか試すなんて他人のお施主さんには、
できませんから…
実験住宅のいいところは、うまくいったら、他にも適用する。
だめだったら勧めない、とはっきりわかること。

Blg032807b 白にもいろいろあって、微妙な違いの数種類のサンプルをメーカーに作ってもらった。サンプルを現場に実際あてて確認する。
Blg032807c外壁色というものは、吹付けでもガルバリウムでもタイルでも、実物をあててみて決めないと、後で失敗したと嘆くことになる。

私の設計では、お施主さんとこうした作業を何度も繰り返して決めている。
外壁の色を決めるのはホントに難しい。
お施主さんに任せるなんて言われると、凄いプレッシャー。

そして、今回の場合は色以上に重要なファクターがあった。
それが“テクスチャー”である。つまりコテ仕上げの風合い
って事になる。
これが、左官の良さであり、表現の楽しさである。

凹凸がついた白壁に陰影が出てこそ、面白いと考えている。
つまり汚れが付着しやすいという相反する問題が付きまとう。
だから、挑戦なのだ。

監督も私のこだわりように心配になり、目立たない外壁で、
一度塗ってみますので、見に来てくださいという事になった。
そこで、先日確認しにいった。試しに塗った壁はいまいちだった。

職人は、どうしてもきれいに塗ってしまう。
私のイメージしているのは、素人が塗ったようなヘタウマだ。

もっと大胆におおざっぱにやってと、試し板で何度も塗りなおす
が、しっくり来ない。板が小さいので、大胆さが伝わらない。

Blg032807d 試しに塗った壁を上塗りしようと、急遽職人二人に準備してもらう。後ろで見ていて、
「そう、今のひと筆がいい」「それはだめ、もっと大手を広げるように」なんて、職人はうるさいと思っただろうね。
Blg032807e
やった甲斐があり、だいぶイメージをつかんでくれたようだ。

職人さんは、社長の親父さんのふじマイスター「匠人」じゃありませんよ。大御所に、指示なんてできませんもの。

この材料、乾いてからの雰囲気がだいぶ変わるみたいで、
そこを想像しながら“テクスチャー”つけないとならない。
実験なんだから、思い切っていってみよう。
どうなるか楽しみ。

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建築家の自邸VOL 45(試みた設計事例 左官材料編1)

Blg032807
2年くらい前のことになるかなあ。ある商社が私のホームページ
をみて、自社製品の紹介をしたいと連絡があった。
輸入の木製サッシの話だった。私が手製の木製建具を多用して
いるのを知り、訪ねに来た。しかし、外国には引戸という概念
が無く、もっぱら開戸ばかりだったので、丁寧にお断りした。

雑談していると、ふと気になるカタログを発見。
外壁仕上げの材料だった。仕上げの風合いが良くて、
これはなんですか?と聞いてみた。

「いや~我社のメインから外れるのですが、こんなのも取り扱っ
ているんですよ」と売り込む気はまるでなし。

聞くと、アメリカ製の左官材料で、大理石の砂を使用している
という。どおりでざらざら感があるんだ。
伸縮性と通気性に優れ、自然素材で汚れにくいという。
そんないい話ホントか?アメリカ製は信用ならないな。
と思ったが、試しに使いたくなった。
商品名は「スタッコラースト」という。

早速、設計中の外壁の見積もりを依頼した。
それまで、木造外壁は、アクリルリシン吹付けと、ガルバリウム
鋼板の使い分けをしていた。
他にもいい仕上材ないかな、と探していたところでもあった。

その後2件の住宅で、やってみようと試みたのだが、
できなかった。理由は、高いのである。予想を超える値段で、
予算からどうしてもあわなかった。

そうこうしている内に、試してみる機会を得た。それがこの自邸。
実は「建築工房わたなべ」社長の親は左官屋さんだ。
1階が左官屋、上階が建築工房わたなべとなっている。
高いのは承知で(ここが重要)安くやってよと社長を説得。

カタログを見て、「面白そうだな」とポロっと一言。
そこを見逃さず、「ね、面白そうでしょ、試してみようよ」

こちらも、条件を出した。内外「スタッコラースト」を塗ろう。
色も同じで、テクスチャー(コテ仕上げの違い)の違いだけに
すれば、材料の歩留まりが効率的でしょ!

新しい事に挑戦したい社長の心をくすぐる。
かくして、「スタッコラースト」を使ってみる事になった。

ところで、社長のおやじさん、富士市のふじマイスター「匠人」
に選ばれた。
富士市の卓越した技術・技能者として認定する制度だそうで、
もちろん「左官」としての腕前を見込んでのこと。

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建築家の自邸VOL 44(試みた設計事例 トイレ編)

トイレのドアが二つある。
これ、初挑戦である。自分自身こうした事例を聞いたことがない。
と、書いてもぴんと来ないでしょう。
何が挑戦なの?何が変わっているの?と

先日の見学会でその話をしても反応が無い、「へ~」で終わり。
後が続かない。
私は、お客さんの「え~トイレに入口2箇所?」という驚きを
期待し、「でしょう、それにはわけがあるんですよ!」と
目をきらきらさせながら話す心構えでいたが、
ついに一度も目がきらきらしなかった。
玉砕である。
仕方無いか、ドアの形も無い時点では、実感が湧かないのだろう。

実感が湧くシチュエーションは、トイレに入って用を足している
時に、ふと見るとドアが二つある。「あれ、入ってきたドアと
違う、こちらはなんだろう?物入れかな?」ともうひとつの
ドアを開けるとあら不思議、バブルの時代へGO!では無くて、
違う部屋に出る。
そこで、なんでドア二つもあるの?っと訪れた客は驚いて、
私のところに一目散にやってきて、言い放す。
「他の人が入ってきたらどうすんのよ(怒)」

そこで私が冷静に、「ま、まずはパンツをあげて、これには
深いわけがあるんですよ。」と目をきらきらさせながら言う。

どこみてんのよ~と一発ビンタくらいながらも、
「このトイレには二つの働きがあるんですよ。パブリックな
通常のトイレ、そしてもうひとつは祖母専用トイレの役目」

設計で一番重要だったのは、91歳の祖母の生活であった。
昼間は普通に歩けるが、夜から明け方にかけて調子悪い時は、
はいずってトイレに行っている。高齢者は皆、似た状況にある
と思う。
以前、杉並のリフォームで高齢者の部屋に、物入れを壊し
トイレを作った事がある。これは非常に有効で、おかげで元気
になったとうれしい言葉を頂いた。

しかし、室内にトイレを作ると、1階に2箇所となる。
小さい家に3つもトイレはいらない。面積も使うし、お金も
かかる。しかしどうしても、祖母のベットの近くにトイレを
つけたい。
母は、どうしてもだめな時はオマルでいいからと言うが、
何とかするのが建築家の使命だとこだわり、祖母への
感謝の気持ちを設計としても伝えたかった。

そこで考え付いたのが、トイレはひとつで、玄関ホール
から入る入口と、祖母寝室ベットの脇から入る入口が可能な、
トイレの配置だった。

冒頭のように、トイレに入っていて、はち合う可能性もあるが、
何よりも祖母の夜を安心して暮らせる方をとった。
入ったときは二つの鍵を掛ければ問題ないが、外し忘れる
事がある。そうすると片方から入れないので、きっと鍵は掛けな
くなるだろう。

私の実家はあまり細かいこと気にしなくて、トイレ入っている
のに開けられても、「ああ入っているよ」の一言ですむ環境だ。

来客には、入るときドアの使い方を良く説明しておこう。
でも、驚かすには伝えないほうが面白いか。

トイレの話はこれだけでは終わらない。続きがあって、
2階のトイレもドア二つになった。
なぜか?は、現場がもう少し進んだところで説明しよう。

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建築家の自邸VOL 43(試みた設計事例 前章)

現場はひと段落ついて、後は大工さんがこつこつと
進めていくだけなので、面白おかしく書くことが少ない。
踊る大走査線のように、現場でそんなに事件はおきないのだ。

そこで、少し設計の話をしていこうと思う。

見学会でも施工の話しばかりで、あんたは現場監督か
職人かと勘違いされたことだろう。

私が設計者であることをここらで言っておかないと、
建築家ブログとしては看板倒れになってしまう。

まず、一番聞きたいのは、普段の設計と、自邸では違うのか?
という事だと思う。
答え:ハイ違います。違わない方がおかしいよね。

普段はお施主さんの希望が第一、というのは当然だが、
お施主さんのセンスや生活環境も、デザインの大きな要素となる。
そしてなんといっても、安全な方向に向いてしまう。
安全とは、施主が「え~」って懸念を示しているのに、
自分がやりたいからって、無理やり挑戦しないことだ。

これをやると、「建築家は独りよがりで住みにくい家を作る」
というイメージをもたれる。実際そういう家ありますよね。

中には、変わり者好きや新し物好きや凝り性の施主が
(多かれ少なかれ建築家に頼む施主は個性がある)
私に思いもよらぬ挑戦を求めてくる。または、解決方法に選ぶ。

つまり、個性的提示をしても「え~」といわないのだ。
こうした事がコンセプトとして、住宅の個性を生むのだが。
いずれにしても、施主主導の意見を私が大きく解釈して、
提案する案件だ。でも、私だって、提示する時に自分が「え~」
と思わないから、自信もって提示するアイデア。
無理はしていない。

さて自邸である。建築家の自邸のテーマは実験住宅である。
これは、どの建築家も自邸を設計する時には、考えることだろう。
実験住宅、つまり挑戦である。
どれだけ、「え~」と思う事があるかで、挑戦したかどうか
決まる。「失敗した数だけ、明日がある」は、いい過ぎか。
これでは母から怒られるな(笑)

なんて最初は気負ったが、設計進めるにしたがって、
トーンダウンしてきた。無謀な設計やろうとしても
慣れない事は難しい。
(さりげなく、普段施主に優しい設計しているって宣伝
してる?)

無理やり挑戦してもいいんだよと、私の心に束縛が無くなったら、
果たしてアイデアが出てくるのか、自分でもわからなかった。

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建築家の自邸VOL 42(現場見学会の様子、後編)

当日の天気はどうだったかというと、好天に恵まれた。
初日の土曜日はやや寒い天気で、外は一日ひんやりしていたので、
玄関に入ったとたん、暖かいことが実感できて、
床暖房日和だった。狙い通り、主催者としてはしてやったり!
の気分。

前日夜から朝まで仕掛けて、朝には室温23度ほどになっていた。
センサーの温度を21度に落としたので、
実を言うと、見学会が始まった10時にはすでに止まっていた。
結局、室温が21度以下になることがなかったので、
見学会中は、お湯が流れていなかった。
それでも、暖かいと連発されて、蓄熱式床暖房の本領発揮。

室温が22度程度でもあったかいのは、まさしく遠赤外線効果。

日曜日は気温が上がってしまい、暑いくらいになってしまった。
センサーの温度を20度にして、当然お湯は流れていないのだが、
人がたくさんやってきて、陽が入ってくると、24度くらいまで
自然に上昇している。時々窓開けて、室温下げたくらいだから、
天気よすぎるのも、う~ん。床暖体感会は難しい。

Blg031307c 朝からひっきりなしに来場者があり、ピーク時はスリッパが無くなって、急遽実家から持ち込んだりした。狭い家なので、(1階のみだったから)いっぺんに、5組20人もいれば身動き取れなくなる。

ゆっくりできなかったお客様すいませんでした。
次回ねらい目は、朝一番か終わり頃がいいですよ。

今回は床暖と構造という2大テーマがあったので、
ついついそちらの説明に力点が置かれた。
建築家が設計した住宅という視点で、何処まで見てもらえたかな。

完成見学会では、そちらに力点をおいて説明しましょう。
私の生い立ちから建築家になるまで、そして現在。
どのような変革があって、こうした設計になったか?
なんて話し誰も聞きたくないか。おいおい一組一日かかって
しまうよってか。

実際、「建築工房わたなべ」スタッフの方が、横で聞いていると、話しがわかりやすかったよ。
おたっきーな人は見学会で私を指名してください。
喜んで建築魂を語りましょう。

Blg031307a ところで、見学会中に友人がギター持ってやってきた。
早速、どの場所の音がいいかやってみようと、三箇所で試し弾きした。吹抜けがだめで、ナナメ天井が一番響いた。まだ、断熱材むき出しだから、これから仕上げていくと、また違うだろう。どのように変化するか楽しみ。
ま、これには伏線があるんですよ。それは今後おいおいと…

Blg031307d いや~、終わり頃に凄く富士山がきれいで、思わず写真撮った。
山肌まで良く見えるほど、何度見ても感動。

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建築家の自邸VOL 41(現場見学会の様子、前編)

昨日、一昨日と現場見学会が行われました。
予想を超える多数の来場者に恵まれ、盛況でした。
この場を借りて、来場者の皆様、ありがとうございました。

このブログを読まれている方が何人もいらっしゃり、
今後もしっかりと報告していかなければと改めて感じました。

今回はこの見学会の内容を誌上シュミレーションで
ご報告いたします。

Blg031207a ①最初に車庫前の受付で名前を記入してもらいます。どなたかのお知り合いか、まったくの飛び込みかお聞きして、担当者がお連れします。

足場をよけながら、中庭(パティオ)を通って、玄関へ。
玄関に入るとまずは第一声。「暖かい!」そうです、
蓄熱式床暖房体感は、玄関扉を開けた瞬間から始まります。

Blg031207b ②スリッパを履いてもらって、右手のリビングスペースへ。
Blg031207c_1  まずは、正面にこの家の50分の1の模型と説明パネル、「中澤建築設計事務所」の過去作品集などを紹介。

Blg031207d ③右手を向かうと、SE構法の説明パネルに、柱梁の接合部の様子がわかる現物模型の展示。こちらでSE構法の耐震性や特徴を説明。経験豊富な「建築工房わたなべ」のスタッフが、ここが勝負と、力を込めて説明します。

Blg031207e_1 ④さらに右を向くと、蓄熱式床暖房の説明パネルと断面模型。私の出番だ。すでに玄関入ったときから暖かい事は証明済み。どうして暖かいのか、何がいいのか?今度は私が力説する。

今回にあわせて、実物断面模型を作ったので、システムを
理解してもらうのに役立った。
ところで、「モルタルって何?コンクリートと違うの?」
という質問が多かったので、お答えします。
モルタルは砂とセメントと水でできています。コンクリートの
中の石(骨材)が入っていないものとお考え下さい。
コンクリートで蓄熱しているところもありますが、
私は尖った砕石が配管を万が一傷つけないか?という心配があり、
均等の熱の広がりもモルタルのほうがいいと考えています。
材料単価はコンクリートより多少高くなりますが。

Blg031207f ⑤玄関に戻って個室の方へ。こちらは「建築工房わたなべ」のSE構法の過去実例紹介コーナー。

Blg031207g 過去何度も共同見学会を開いてきたけど、いつの間にこんなに事例パネルが増えたんだろう。工務店もだいぶ見学会慣れして、試行錯誤しているとの事。

Blg031207h ⑥最後は打合せテーブル。

実際は混雑してくると、このようなコースをたどれなくなるけど、興味を抱かせるものが随所にあるといった感じだった。




じつは2階は今回NG。階段と吹き抜け空間に、まだ手すりが
ついていないので、危ないと判断して、完成見学会までの
お楽しみにしてもらった。

1階だけだと、大きく分けて2空間しかないわけで、
しかも工事中だから、仕上げや外観、設備機器などまったく
ないわけで、長くはならないと思っていたら、皆さん
予想をはるかに超えた滞在時間で、正直驚いた。

最低30分は普通で、一時間くらいのご家族も結構いた。
皆さん、実に真剣で、冷やかしという感じはしなかった。
家づくりを真剣に考えてくれる人が増えていると実感し
うれしくなった見学会でした。

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建築家の自邸VOL 40(見学会前の試運転)

今週初めに床暖ボイラー設置と試運転に立ち会った。
久しぶりの本格的雨だった。この現場になってから、
久しぶりの雨だ。台風並みの風が吹いたが、
雨のかからないところの作業だったので、事なきを得た。

Blg030907a夕方までヘッダー組み込み作業に時間がかかって、お湯を回し始めたのは午後6時過ぎになった。
写真はヘッダーの様子。

Blg030907b蓄熱式は立ち上がりに時間がかかり、しかも初めてとなれば、モルタルが冷え切っているので、確認できるまで相当時間がかかると覚悟した。

ところが予想以上に温まりがはやく、9時には床温度で4度上昇確認できて、最終電車で東京に帰ることができた。

さあ、明日から二日間床暖房体感見学会が始まる。
現場はいつでも見たい人がいれば案内する状態だけど、
なかなかそうは言っても、遠慮されてしまう。

今回のような機会に、興味のある人は気楽に立ち寄って
もらいたいな。

小さい家なので、時間もかからないだろう。
床暖房の資料をそろえてありますから、質問してくださいね。
もちろんSE構法の資料も整え、「建築工房わたなべ」社長が
詳しく説明してくれるでしょう。
社長は、SE構法のプロフェッショナルですから。

床暖房とSE構法が説明のメインだけど、忘れてならないのが、
家そのものが見所満載ってこと。

●建築家の設計とはいかなるものか?
●何処にこだわったのか?苦労した点は?
●他の作品とは違うのか?
など、自邸ならではのお話もできるでしょう。

工事途中だからこそ、現場主義の私の「家づくり」の一端を
感じてもらえれば幸いです。
工務店「建築工房わたなべ」ともども、お待ちしております。

現場見学会
3月10日(土)・11日(日) AM 10:00~PM 4:30
「重量木骨の家」蓄熱式床暖房体感会のご案内

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建築家の自邸VOL 39(現場見学会のお知らせ)

ここのところ長々と床暖房のこと書いていたのには意味があって、
ずばりその理由はこれです。

「重量木骨の家」蓄熱式床暖房体感会 
3月10日(土)・11日(日) AM 10:00~PM 4:30

詳細は「建築工房わたなべ」のHPで紹介しています。
「重量木骨の家」蓄熱式床暖房体感会のご案内

を行うことになりました。

Blg022807a
建築工房わたなべ」得意の次世代構造のSE構法が見られる構造見学会と蓄熱式床暖房の体験をしてもらおうと、
わたなべ社長とスケジュールを相談しました。

私も完成見学会は何度も経験があるのですが、工事中をお見せするのは初めて。しかも床暖房の試運転を体感してもらうことなど、考えてなかったんですが、じつは完成は初夏で、完成見学会で床暖やっても、効果がわかってもらえない。それじゃ寒い冬に感じてもらおうと、床暖工事を早めに進めました。でも暖冬なんだよね…

Blg022807b 蓄熱式温水床暖房の体験だけでなく、構造部分も重要です。完成してしまうと、内部がどうなっているかさっぱりわからず、SE構法の特徴も説明できませんよね。


「百聞は一見にしかず」裸状態をその目で見てもらうのが一番。
もちろんブログでは紹介しきれなかった話、疑問にもお答え
します。気軽に声かけてください。

ところで、この現場見学会、「静岡県労働金庫 ふもと会」
主催の「家の現場見学会」の一環で、
富士市の10数件の工務店と同時開催します。
スタンプラリーで、3件の見学会に回ると、お米券くれるそう
ですよ。是非いろいろ見比べてもらえれば、
建築家の設計がどういうものかわかって貰えると思います。

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建築家の自邸VOL 38(蓄熱式温水床暖房のコスト)

長らく床暖房について書いてきましたが、一番皆さんが気になる
のは、一体いくらかかって、月にどの位かかるのよ!
ってことだと思う。

省エネだとか、ローコストとかいっていて、ホントはどうなの?
とよく言われる。具体的数字をこういうブログでは言いたくない
のが本音だが、自邸って言うことで、施主に迷惑かからない
という事で公開しましょう。

今回の床暖房設備工事費はざっと120万ってところです。
内訳はボイラー20万、材料、工賃、出張費、機器類など100万。
ボイラーは熱源や容量によって違うし、場合によっては給湯兼用
にして、本体工事費にまわすなんてこともあるけど、
今回の場合は、灯油の温水暖房専用10000kcsl/hレベルを
別途に用意した。
ボイラーを別にして100万位だと思ってもらうといい。

そのほかに建築的にモルタル下地や断熱材を敷くなんて工事
あるのだけれど、多かれ少なかれ、床暖しなくても建築で
床下地作ったり断熱するので、今回はそこまで説明はしません。

え!120万もかかるの?と思われただろう。
見学会でもこの話しすると、この数字聞いて、やっぱり床暖房は
高いんだ~って事で、終わってしまう。

さて、そこで良く考えてみてください。この方式、一体どれだけ
の面積を暖めているとお考えでしょうか?いや体積を。
1階部分、物入れ以外すべての床を網羅し、ざっと25坪50畳
分であり、しかも2階にも効果がある、全館暖房である。

10畳の居間に6畳分の一般的な暖房パネル敷きました
って言う値段と比較されては、確かに分が悪い。
でも、それって実際は床暖は補助でエアコンつけてませんか?

しかし、パネル式で全館暖房試みて(実際は不可能)と
ガスメーカーに見積もり依頼すると、びっくりするような金額が
出てくるから、専門家ならこれが安いということがわかるだろう。

とはいえ、床暖は居間だけでいいんです。という人には向かない。
全館暖房(床暖のあるべき姿)したいという人にとっては、
かなりお買い得な話だと思いますが、面積が小さいと割高に
なりますから、オススメしません。

述べ床40~60坪くらいの家で、最低でも2系統15坪30畳分
くらいからでしょう。
80万~120万くらいの範囲で出費できる人にオススメします。

もっと気になるのは、月の燃費でしょう。
床暖房にしたら月に電気代が8万もかかったなんていう、極端な
例がいくらでもあるから、おっかない。
最近は深夜電力を利用した方法もあるので、電気床暖は高いとも
いえないが、この場合は、確実に蓄熱式にしないとだめですよ。

灯油が高くなったといっても、燃料としてはいまだに最安。
大まかには灯油と深夜電力はほぼ同等レベルのようだが、一時
灯油1に対して都市ガス2倍、プロパンガス3倍、
電気5倍と言われていた。

というわけで、オール電化にこだわらず、タンク置ける敷地が
あれば、灯油ボイラーをオススメしている。
この灯油、200リットルのタンクを設置するのだが、
給湯、お風呂のボイラーもこのタンクにつなげる。
大体、およそ1ヶ月で200リットル使う勘定で、
床暖分としては半分から3分の2くらいだろう。
過去の住宅からすると、100~150リットル位が燃費となる。

ボイラーの能力からしても、10000kcsl/hあたりで一日
7時間回して、30日分とすると、約280リットル消費する事
になるが、低温で循環して、7時間ずっと最大燃焼するわけじゃ
ないので、半分くらいの消費でいいと判断できる。

正確にはこの自邸でデータとっていこうと思っているが、
大雑把に言えば、50畳暖めるのに、一ヶ月8000円~12000
(灯油80円/Lとして)くらいの燃費だと考えている。
何度も言うようだけど、居間と寝室の二部屋の暖房費じゃない
ですよ。

もちろん地域の気温差や使う人の体感温度差で違うので、
目安としてこの位としかいえないが、建物が高気密高断熱化して
きているので、この蓄熱式床暖房の省エネ化はますます進んで
いる。ダイレクトゲインが見込めるプランであれば、
さらに省エネになる事でしょう。

ファンヒーター数個やエアコンの冬の光熱費を考えてもらえば、
安いか高いか判断できるでしょう。

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建築家の自邸VOL 37(蓄熱式温水床暖房 モルタル埋設工事編)

配管工事が終わると、次の日にでもモルタルで配管を埋めます。
配管が露出している状態が続くと、傷つける可能性が高くなる
ので、早めに保護する意味で、床暖工事と共に、段取りをしてお
きます。

蓄熱式というものは、熱を一旦どこかに蓄熱することを意味しま
す。私の場合は、モルタルに蓄熱させる方法をとります。
モルタルとは、コンクリートの石が入ってないものと思えばいい
でしょう。水と砂とセメントでできています。

最近は、基礎暖房といって、基礎コンクリートの鉄筋に、配管を
縛り付け、基礎を打つときに一緒に埋めてしまい、基礎自体を
蓄熱媒体にしているものがあります。

確かに、コストがかからず、一石二鳥かもしれませんが、
鉄筋に接触するのは構造としてどうなの?もしトラブッタラ基礎
壊すの?コンクリートでは尖った砕石が混ざっているので、
配管を万が一傷つけないか?等、私には怖くて挑戦できません。

Blg021207a 私は、基礎耐圧盤の上に、断熱材50ミリを敷き、その上に配管をモルタルで埋設する方法をとっています。その際、経験上、モルタルは、70ミリ前後が丁度いい厚みです。薄すぎては蓄熱されないし、厚すぎても表面が暖まらない。
Blg021207b こうしたことからも基礎暖房はコンクリートが厚すぎると思うんだけどな~。

さて問題は、このモルタル下地に直接仕上げをするか、一旦床下空間を作って、空気に伝達させるかの2種類があります。

Blg021207c 私は直接床仕上げをします。その理由は、直接床が暖かい方が、心地よいという単純な発想と、ダイレクトゲインが見込めるからです。ダイレクトゲインとは、窓から射しこむ太陽光(赤外線)が直接モルタルを暖める事で、熱を蓄熱する現象です。一旦床下空間があると、それは望めません。

では、いい事づくめかと言うと、やはり問題があります。
ですから2種類に分かれるところです。

直接仕上げの問題点は、ずばり床材料にあります。
メーカーで床暖対応の床として、フローリング、ムク板、
いろいろ出ているのですが、それはほとんどが一般的パネル式
のもの。モルタル蓄熱に対しては研究されていません。

過去、床暖房にトラブルはなかったといいましたが、
それは、配管や設備絡みの事で、この床材料に対しては、
何度か痛い目にあいました。
メーカーが10年実績あるから大丈夫と言った商品でさえ、
だめだったことがあります。その原因はモルタル蓄熱の特性を
メーカーが知らない事にあります。

詳しく書くとメーカー批判になってしまいますが、
私は床暖房材料に関しては、メーカーの言うことを信用して
いません。自分で確認できた材料しか、安心できないのが、
現状です。

それこそがこの方式の一番の欠点ですが、
現状で推奨できる床材料は、ずばり言ってコルクタイルです。
しかも無塗装のワックス仕上げタイプです。天然素材で素足でも
気持ちよく、水にも強く、扱いやすい。これ以上の最適材料は見
つかっていません。
極端に言うと、コルクタイルが大嫌いの人には、この床暖房を
勧めませんでした。

しかし今度は、コルクタイルにする為の問題が発生します。
コルクは5ミリが一番良く(厚いと断熱になってしまうため)
材料が薄いので、床下地の仕上げに凄く注意が必要です。

左官屋の腕がものすごく試される、厄介な施工なのです。
このことにもいろいろ研究してきました。

そこで最近はタイル床(石でも可能)を試すようになりました。
今回の自邸でも3分の1くらいはタイル張りです。
意外に思うかもしれませんが、蓄熱式床暖房とタイルは相性が
いいんです。室内プール周りの床を考えてみてください。
冬でも暖かいでしょう。温水式床暖房がなされているはずです。

最近の若い人は、西欧のようなタイル床にあこがれています。
これからは、ますます床暖房のタイル床仕上げは増えるでしょう。

こうした長所短所を持ち合わせているのが、蓄熱式床暖房です。
ご自分のライフスタイルや好みを考慮して、選択する事が
一番でしょう。

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建築家の自邸VOL 36(蓄熱式温水床暖房 配管工事編)

前置きが長すぎたかな。
お待たせしました、配管の工事の様子を説明しましょう。
床暖工事のメイン工事です。

東京より業者がやってきて、配管敷設をします。
現場に来たところで、まずは家具の場所と配管経路について
の打合せ。自邸では、ほとんど造り付家具で、置家具がない
ので、キッチンの場所だけ、床にマジックで印します。
物入や造作家具は、固定用の土台があるので、ひと目で場所が
わかります。

配管経路上に、扉の敷居止め土台(構造上のものではない)が
あるところは、大工さんに切り欠いて貰います。

この設計で一番気をつけることは、モルタル埋設後、配管を傷つ
けない事です。傷つける最大の要因は、後日、釘等を床に打ち込
むことです。モルタル埋設後は配管が見えないので、床にアン
カーしたり、釘を打ちこんだ時に、丁度配管があって、傷つける
ことがないとはいえません。

私が勤めていた当時、一度おきたことがあります。床暖の事情
を知らない大工さんが、設計とは違う床に釘を打ち込み、配管に
穴を開けてしまいました。その場所を見つけるのに、大変苦労し
ました。モルタルで5cmくらい保護されているので、通常では
ありえないことですが、実際には起きました。

それから、私はこの事を教訓にして、絶対に間違って釘を打ち
込まない設計を考えてきました。独立後も研究を重ね、現在に到
っています。間取りと配管経路、土台収まりは一体で、設計しま
す。そのおかげで、床暖房配管について、トラブルになったこと
はありません。

さて、設計図に従って配管するのでありますが、現場では調整が
いるので、トイレと便器の位置や、気をつける箇所を指示します。

Blg021007a まずは個室2部屋から敷き始める。こちらは母と祖母の寝室でトイレと同系統にしました。理由は祖母が早朝トイレに行くからです。

最初のお湯は、奥まった部屋の方を回す。そして窓が大きい太陽光が良く入るほうの部屋に続くという配管順路にしました。

Blg021007b場合によっては、現場で相談して配管順路を変更することも あります。お湯の流れを意識して、バランスよく循環経路を考えることが、重要なのです。


「床暖配管されているけど、この部屋ちっとも、暖まらない」なんて声がある時は、こうした順路を考慮していないために起こる場合があります。

Blg021007c 次に、台所、食卓、洗面所の系統に入る。
Blg021007d 洗面所、浴室が、予想以上に配管長さを使い、最後の配管が微妙になってきた。前述したように、配管は120mがMAXで、ヘッダーまで届かなかったら、アウトだ。



地下にあるので、少し余裕を持たせなければならず、職人と相談した。Blg021007e 南側テラス戸の部分の一本だけ間隔を広げる事にした。15cm間隔を20cmにしたわけだが、15cm間隔だと往復しなければならず、20cm間隔なら片道でよいので、6m分稼げた。




最終的に2mあまっただけ(つまり118m使った)のぎりぎりだった。こんな事は初めてで、通常は10m以上余裕を持たす設計なのだが、ついつい自邸で無理してしまったか。

こういう事があるので、オリジナル温水配管は、設計者が
工事に立ち会わないといけない。

Blg021007f3系統めは、一段下がっている居間の部分だ。ここも順路に、あらかじめ、基礎打ちの時に、CD管を入れておいた。つまり、この系統はCD管のトンネルを計4箇所通ることになり、良く考えて敷設しないと、めんどうな事になる。

Blg021007gつまり一筆書きの管のはじめと終わりと、途中でもトンネルを通すことになるので、片方からはじめると、トンネルの中の管を何度も引張ることになる。

そこで、往復の分岐点(全体の中間点)から敷き始めることにして、進めた。Blg021007h








小さい住宅であるが、3系統とも、経験者でないと難しい、
過去のノウハウを駆使した設計といえる。
工事自体は、人数もいて一日で終わった。
これも段取りがうまくいった結果である

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建築家の自邸VOL 35(蓄熱式温水床暖房工事準備編)

床暖房配管工事を行う前に、下準備がいくつかあります。
今回は、ヘッダーが地下(法規上の)物置内にあり、
1階床下から6本(3系統)のポリブデン菅を持ってくる
ルートを確保する必要があった。

通常は1階にボイラーとヘッダーを配置するので
めったにこのようなケースはないけど、自邸なので、
いろいろと試してみたかったという部分もあるかな。

こうした場合、一般的にはパイプスペースを用意し、
まとめて上階に出すのだろうけど、私は違う方式を
取った。ヘッダーから上階床に出るときは、3系統が
それぞれの方向に出て行くようにしたかった。

昨年完成した茨城の混構造住宅で、
RCと木造のエキスパンション部分を床暖配管が通過する時に、
配管をぶらぶらさせて、地震等の揺れに対応しようと考えた。
その方法を応用する事にした。

それは、電気線をコンクリート内に埋設する時に使うCD管
をルート上に埋設して、床暖配管時にポリブデン管をCD管
の中に通すという方法です。ようは先にトンネルを作っておく
ということですね。
当然、CD管はポリブデン管より大きなサイズを入れます。

Blg020707aここで問題発生。CD管を入れる時期は、床暖配管工事よりはるか前の出来事。車庫コンクリート打ちのタイミングです。通常は床暖房業者が埋設する事なのだが、業者は東京、それだけのために来てもらうのも悪いので、電気屋にお願いすることにした。
(というよりこの時点では床暖設計も契約もしてなかったん
だよね、自邸で油断したなあ。)電気屋さんありがとう。

Blg020707dかくして、床暖配管経路を想像しながら、現場で指示して埋設した。配管通す時、きついところもあったけど、無事通過した。この方法は今後も威力を発揮しそうだ。
写真は、CD管設置時と配管して地下に出した時。

Blg020707c 床暖工事の日程が段取られると、現場では、基礎土間コン上に、厚さ50ミリのポリスチレンフォーム(板状の断熱材)を敷く。余談だが、私が独立した頃は、大工さんがやってなくて、
施主と2人で夜中に敷いた事があったっけなあ。

Blg020707b_1 断熱材の上には、150ミリピッチの金網を敷く。これは、配管を固定するためと、配管の敷込み目安とするためである。Blg020707e 配管が150ミリ間隔なので、金網はピッチが通るようにきれいに敷いてもらわなければいけない。こうした細かいことが大事なのです。これら準備を整えて、床暖房業者が東京からやって来るのを待つわけです。




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建築家の自邸VOL 34(蓄熱式温水床暖房の設計3)

床暖房について詳しくない人には、蓄熱式の意味が
わからないことだと思います。
そこで、まずは暖房というものを簡単に説明しましょう。
人が暖を採る為の方式として、3つに分けてみました。

①接触型(直接伝導)コタツ、ホットカーペット、カイロ等
②対流型(空気を暖め、対流により熱を伝える)ファンヒーター、
エアコン、ストーブ等
③輻射型(赤外線の輻射によって、人体に熱が吸収される)
蓄熱式床暖房、薪ストーブ輻射式、オイルヒーター等 

人が暖かさを気持ち良く感じるのは、太陽光に当たっている時
だと思います。太陽が発する赤外線が、人体に自然に吸収され
るからです。ですから、暖房方式も③輻射型が理想的と言えるで
しょう。

そして蓄熱式では、低い温水温度でも床を暖めることができ、
その床温度が、人体に最も吸収のよい遠赤外線(低温輻射熱)を
放射させるのです。ここに蓄熱式の床暖房にこだわる理由があり
ます。

一般的な床暖パネル式では菅が細いため、湯温が高く、
①接触型のホットカーペットと大差ないものもありますから、
床暖房と一言でいっても、心地よさはまったく違うのです。

このことを頭に入れてもらい、本システムの制御、使い方を
説明します。

基本的に、ボイラー、ヘッダー(系統別に分岐するための回路)
配管、制御装置(室内センサー)が床暖房設備工事です。
埋設するためのモルタルは建築工事となります。
いわば、設備と建築が一体となったシステムですから、
個々の住宅で、そこに合った設計をしていく事になります。

制御というのは、お湯を循環させる時間を決めることで、
それが使い方になる、いたってシンプルな考えです。

生活する人の温度差や地域で多少違うのですが、一般的レベルで
具体的に申し上げると、タイマー付き室内センサーを
感知したい空間に設置し、たとえば6時起床の家なら、
5時から動くように設定します。およそ4時間、9時まで動か
します。循環を止めても、蓄熱された熱は、長時間もちます。

日中は気温が上がるため、動かしません。夕方寒くなってくる
午後4時から午後8時まで4時間動かします。
その後、止めると明け方まで徐々に温度が下がっていき、
朝になります。大体一日、7~8時間稼動させます。
そして、また一日が始まる。これを冬の間中繰り返します。
冬の間、家の中は一定の温度範囲を保っているというわけです。
部分的に部屋を暖めるより、全館暖房の方が効率的になります。

この制御はセンサーが付いていますので、室内温度の設定により、
タイマー設定時間内でも、設定温度になれば自動的に止まります。

配管に循環する湯温は45~50度ほどです。これは各種ボイラー
の最低温度設定です。ですから、かなり低い温度と言っていい
でしょう。この湯温はボイラーの燃費に貢献します。
ポリブデン菅の寿命が、一日12時間稼動で、温度60度なら
920年、90度になると36年という試算も出ています。
湯温が低ければ、菅の寿命にはまったく問題ないでしょう。

温度が低くて温まるのかという疑問も出ることでしょう。
遠赤外線は、室温が18度であっても、暖かく感じます。
室温が20度くらいでも、十分快適な暮らしになるのです。
これこそが、赤外線効果で、省エネルギーに貢献します。

しかも、ダイレクトゲインといって、日中の太陽光が床の
モルタル下地に蓄熱されるため、湯を循環させなくても、
自然に熱が蓄熱されるのです。(冬の縁側みたいな陽だまりを
作るのがベスト)

冬にだけ着目していますが、モルタル下地は夏にはひんやりして、
夏にも貢献するという、おまけみたいな話があります。

今回の母の家では、祖母が明け方トイレに行くので、
トイレと個室を同系統にして、リビングとは制御を分けました。
リビングより2時間早く動かすためです。
制御は系統別にそれぞれ動かしてもいいのですが、
制御が増えれば、コストがかかるので、
それほど別々に動かす理由もなく、大抵は水周りと、
室内と分ける程度です。

いよいよ次回から工事を紹介します。

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建築家の自邸VOL 33(蓄熱式温水床暖房の設計2)

私のおこなう蓄熱式温水床暖房は、昔からあります。
正確に説明すると、モルタル蓄熱式温水床暖房ということに
なります。はっきりとはいえませんが、おそらく日本の床暖房
は最初こうした方法ではなかったのかと思っています。

私がこの方法を知ったのは、就職した設計事務所がこの方式を
得意としていたからです。
独立後も蓄熱式を提案し続け、床暖房の経験は20年になります。
その間にトラブルになりそうなことを研究し、避ける努力を
してきました。
基本的な構造は変わらないのですが、配管材料、制御方式など、
変化して現在に至っています。

一番変わったのが、配管材料です。
長い間、配管は直径16ミリの銅管でした。これは熱放出率が
良く、ピッチをかえる事で、(寒い地方は15cm間隔、暖かい地
方なら25cm間隔)というように、設計が自由でした。
ただ、工事はかなり慎重におこなわなければならず、(銅管を踏
み潰してしまう可能性がある)溶接など技術が必要で、職人が
限られていました。
5年くらい前に、この銅管が製造中止になり、手に入らなくな
りました。銅管に変わる材料を設備設計の方と相談しました。

代用品として、ポリエチレン管かポリブデン菅がありました。
簡単に言えばどちらもプラスチックです。

両者には特徴がありました。
ポリエチレン管は直径10ミリ(内径約7ミリ)でつなぎの
専用部材があり、連結が容易でした。もう少し細いのが、
パネル式床暖房(床板の間に菅が挟まっている)に使われている、
一般的に普及しているものです。

ポリブデン菅は直径17ミリ(内径約13ミリ)で耐久性に優れ
ていましたが、連結が難しく、硬い材料でした。
工事をするには圧倒的にポリエチレン管のほうが、容易でした。

しかし、私がこだわったのは、菅の太さです。菅が太ければ、
それだけ湯量が多くスムーズに循環し、放熱面積が大きく、
湯の温度も低く抑えられ、菅の耐久性は、飛躍的に上がります。
ボイラーの沸かす湯の温度は燃費にも影響します。
低いほどメリットが大きいのです。

この方式で、もっとも危惧することは、モルタルに埋めてしまう
ことです。一旦埋めてしまったら、トラブルがあったときに
対処が非常に厄介なものになります。
ですから、トラブルの可能性を無くす事が宿命です。

ポリブデン菅は大きな問題点がありました。
それが、つなぎ(連結)が難しいということです。
つなぎが完全じゃないと、そこがトラブルの元になりかねません。

Blg020407











そこで考えたのが、つなぎができないことを逆手に取り、
最初から最後まで一筆書きのように、配管することでした。
そうすれば最大の不安点、つなぎ部分が存在しない配管が
できるのです。
前回で一系統120mと言っていたのは、そのためです。
この材料は全長120mで作られます。これ以上長くなると、
つながなければならないのです。
ですから一系統を120m以内として設計するのです。

皆さんは、一筆書きがどうって事ないと思われるでしょうが、
結構大変なことなのです。そこにノウハウが存在します。

これこそが20年の経験で得られたものです。
次に制御と使い方を説明しましょう。

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建築家の自邸VOL 32(蓄熱式温水床暖房の設計)

先日、床暖房の配管工事がおこなわれました。
床暖房と一口で言っても、いろいろな方式があり、システムに
よっては、効果がまったく違うものになります。

私が床暖房を施す時は、蓄熱式を基本としています。
それは全館暖房(広範囲)が比較的ローコストで工事でき、
しかもイニシャルコスト(燃費)が低く抑えられるからです。

ここまで聞いていると、とてもいいシステムじゃないかと
思われるでしょう。
そうです、使う側にとってはとってもいい暖房だと思っています。
しかし、設計、工事側からすると、とても厄介な物なのです。
ノウハウと手間がかかります。技術も要します。

それほど普及していないのは(最も初期からある方式なのに)
ノウハウを持っている人が少ない事と、現在の家づくりが
乾式で短期間に作る家で、手間がかかるものはあわないから
だと思っています。
床暖房が作る側の論理で進んでいると感じます。

でも、私の家づくりはじっくり設計して、じっくり丁寧に工事
するのが当たり前なので、蓄熱式温水床暖房のシステムを採用
して、工務店が嫌がることはありません。

これから数回にわたって、蓄熱式温水床暖房の工事の様子を
紹介をしていこうと思います。

なぜこれほどまでに蓄熱式にこだわるかというと、
床暖房の本来の目的は、熱源が感じられない自然な暖かさで、
部屋と部屋の温度差がない空間を作ることだと考えています。
居間だけを暖め、廊下やトイレに行ったら急に寒くなり、
温度変化により、お年寄りの体を危険にさらすのが、今までの
住宅暖房でした。

家全体を暖め温度差をなくすことで、お年寄りも不安なく、
快適な暮らしができるのです。これが可能なのが、蓄熱式床暖房
です。この家のように、91の祖母68の母では、必修条件です。
しかも、室内で火を使わないので実に安全です。

システムを知りたい人は、私のHPを覗いてください。

さて、設計から話ししましょう。
広範囲に床暖房できることがわかった時点で、どの部屋を
やるかではなく、どの範囲をやるかという発想になります。
この時に大事なことは、小さい面積より大きな面積ほど、
割安になるという事を忘れないで下さい。

ポイントが5っあります。
①配管は一系統120mまでとなります。大雑把に言えば、
一系統約15畳くらいの範囲です。
②系統の数が工事代金に反映します。極端に言えば面積では
ありません。
③リビングにやるのはもちろんですが、水廻り、廊下をケチって
はいけません。
④お湯を循環させる給湯ボイラーは、灯油、ガス、電気いずれも
かまいませんが、燃費を考慮して選択します。
⑤蓄熱層がモルタルなので、頑固な床基礎の上になります。
つまり、木造の1階部分や、この自邸のように、地下車庫の上や
鉄骨造、RC造の床の上になります。
木造2階木組みの床の上にはできません。
それでも1階全面を行うと、2階も暖かくなります。
ですから、やるなら1階全面を行う方向がベストです。

Blg020107


















自邸を例に挙げると、はじめに添付写真のように、色分け(3色)
の範囲に系統を分けます。それぞれが配管120m以下に抑えられ
ています。渦巻きのようなものが、配管経路です。
一度モルタルに蓄熱させてから、飽和状態になって輻射熱で
床、建物を暖めますので、床面にむらが出ません。

また、設計で重要なのは、配管の循環経路です。
120mの中で行きと帰りでは配管を通るお湯の温度が違います。
当然、最初の熱がモルタルに移って行くのですから、戻る頃には
熱が冷めてきます。行きと帰りの配管が偏らないように設計する
のがポイントです。

渦巻き型は比較的容易にバランスがとれるので、最近はこの形を
多用しています。

制御は系統別に分ける事もありません。制御個数が増えれば、
それだけコストがかかるため。過去のお客さんでも、大抵は
すべて同時に動かしています。
今回は、個室+トイレの一系統(緑色)とその他(ピンクとオレ
ンジ)が別々に制御されます。
どのように運転するのかは次回に説明します。

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 31(構造用合板の釘ピッチ)

今年初めてのブログである。
すっかりお正月気分もなくなったけど、
ま、とりあえずは、

「新年、明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いいたします。」

今年は暦的に、長いお正月だったようで、9日が仕事始めの
ところが多かったようですね。
自営の私には休みという観念がないのであるが、
現場が長期休みだったので、久しぶりにゆっくりできた
お正月でした。

Blg011507c さて、年初めの現場監理となりました。
基礎と違い木工時に入ってくると、一週間くらいでは、あまり変化がない。今までのようなペースではネタに尽きる。現場打合せに来るのか、ブログのネタ探しに来ているのか、わからないところだ。

ということで、前回の中間検査時に何を注意するべきことだったのか、という話をしましょう。
私は、いつもは木造在来工法の筋交いで壁量の確保をしている。
塗り壁が多いので、構造用合板には頼らないように設計している。
だから、大量にある筋交いの位置と向き、金物の取付けを見るの
だが、今回はSE構法( SE工法)なので、見方が違う。

どこを見るかというと、構造用合板の釘のピッチとめり込み方だ。
当然合板の位置の確認があるけど、構造図にはっきり明記してい
るので、間違えることはあまりないだろう。
Blg011507b また接合部の金物は、最初に柱につけてから、組み立てるので、ついていないと、そもそも上棟時に組みあがらない。そういうわけで、もう少し専門的な部分をチェックしないと、検査に来た甲斐もない。


そこで構造用合板に一番重要なのが釘の打ち方だ。
SE構法では合板の場所によって釘のピッチが違うように指示さ
れている。これは木造でありながら、構造計算をするSE構法
ならではの話だろう。

場所により耐力壁の役割が違うのである。間違って、必要もない
ところに構造用合板を張るのはNGなのだ。また、ピッチが
指示以上に、細かすぎてもだめである。
多ければいいというものでもないところが、注意を要する。

また、SE構法は床剛性も28ミリの構造用合板でまかなうこと
ができる。この場合根太が要らないのですっきりしている。
やはり注意するべき点は、床合板の釘ピッチだ。
床の方が確認しずらくて、上棟時にチェックするのが一番
ベストのようだ。

Blg011507aSE構法の専用合板にはピッチの印がついているので、それを目安に構造図をしっかり見て意識していれば、ミスは起こりえない。壁用床用の釘も色分けされ、合板の印の色と合わせてある。徹底して使用釘のミスを防ぐようにも考えられている。

注意するべき点はむしろこちらだろう。
釘がめり込みすぎると、板をいためてしまうので、構造の役目を
しなくなる。どこかのハウスメーカーで、この問題で大量の住宅
が不良になったことがニュースになった。

最近は空気銃のようなもので釘を打つので、空気圧に注意しない
と、ついつい打ちすぎることになる。
これに関しては大工や監督の意識がどこまであるかが、決め手
になる。こうした意識を持つ工務店とそうでないかが、
やがて大きな差となって現れることになるだろう。

もちろん今回の現場は、SE構法の経験豊富な
建築工房わたなべ」なので、何の問題もない。
それどころか、私自身こうした意識を勉強させてもらっている。

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 30(中間検査)

中間検査が完了した。
役所では立ち会わなくてもいいという話だったが、
確認してもらいたいことがあったので、東京から行くので、
前もって日程を相談してお願いした。

同じ日に、SE構法「重量木骨の家」構造的検査もあった。
2箇所から検査受ければ、設計事務所検査は要らないや!
なんて思ってしまうほどだ。

Blg123006 中間検査とは、木造ならば上棟後、屋根工事が完了したあたりで受けることになる。主に筋交いや構造用合板の取り付け、金物の取り付け等を検査する。また今回の場合、すでに工事が終わった、車庫、基礎の配筋などを写真で確認する。

前にも話したが、富士市では、住宅は規模に関らず全面中間検査
が求められるようになった。
各自治体では、中間検査が必要な規模は、まちまち。
いずれはどこでも全面中間検査をする方向になるだろう。

耐震偽装では、この中間検査があったにもかかわらず、
鉄筋量の不足などは見破られなかったから、
悪質な業者にとっては、隠す気になればどうにでもなるのかも
しれない。中間検査だけでは、限度があるだろう。

Blg123006aとはいえ、「重量木骨の家」構造的検査のように、数回にわたり検査があれば、設計事務所との2重チェックで、施主も安心だろう。なによりも保証に関るから、検査を自ら第3者に依頼する工務店は、自主検査でも取り組む姿勢が違う。

Blg123006b 話は変わって、天気がよく空が真っ青だった。
屋上から富士山がばっちり見えていた。

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 29(本音と建前)

「本音と建前」の由来って知っていますか?
実は上棟に関係しているので、今回詳しく調べてみました。
自分のHPにまとめたのものを下記に記します。

「昔、有名な棟梁がいました。その棟梁が明日、建前と言う前の晩になって、玄関の柱を短く刻んでしまい、収まらなくなってしまいました。棟梁は、己の未熟さに死のうと考えたが、それを見た棟梁の奥さんが、自分が代わりに死んでも良いとまで思い、棟梁に酒を飲ませて寝かしつけ、寝ないで考えたのが、マス組と言う工法でした。翌朝目覚めた棟梁は、奥さんの差し出した枡を受け取ると、「わかった!」と言い、柱の足りない分を、補って納めたのです。ところが、己の恥が表に出るのを恐れた棟梁は、口封じのために奥さんを殺してしまいました。殺してから棟梁は、己の犯した罪を悔い、未来永劫、弔うと心に誓い女の七つ道具を棟の上に飾って供養したと言うのが始まりで、建前の儀式となったそうです。「タテマエ」にこだわるあまり妻を殺してしまった男の生きざまに、「ホンネ」で応じた女の悲話が「本音と建前」の語源となったと言われています。」

という話だが、あまり有名な話ではない。
知らない人がほとんどなので、私自身も半信半疑だった。
ところが、話が本当だったことの証拠になるものを見つけた。
Blg122506 それがこの写真。

上棟セットというものがある。
幣束(ヘイソク)と呼ばれ、上棟時に祭壇にささげ、屋根裏の梁に留めておくものなのだが、そのセットについていた。

上棟時にわたなべ社長が、お札を私に渡して、これを神棚に飾っておいてといわれ、置いていたことを、後になって思いだした。

なんだったんだろうと見てみると、お札だと思っていたのが、
いつもは見たことのないものだったので興味が出て
七という数字が目に入って、あけてみることにした。

そしたら、前述の話の「女の七つ道具」だったのである。
口紅、おしろい、くし、かんざし、鏡、かつら、こうがい
の七つ道具。

そうなると、これ、ほんとは棟の上において供養するもの
だったのか。

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 28(上棟式(建前)本番編)

さあ、いよいよ上棟式当日がやってきた。
朝は曇りだったが、昼頃から青空が出てきて、快晴となった。
投げ餅日和となってきた。集まってくれるかな~

Blg121306a 本日も朝から大忙し、お赤飯の準備。私がもち米ふかし役だったのだが、赤飯の炊き方は、昨日の餅つき用より、難しいことが判明。

Blg121306b 私自身、設計者として、職人の様子も見なければならないが、ほとんど、棟梁と現場監督に任せても何の問題もないほど、手際がいい。 本日は施主として動いている。Blg121306c
それでも、ずっと火の番はできなくて、ご近所さんたちが、様子を見に来たまま、見かねて赤飯炊きをやってくれることになった。もう、すっかりお世話になりっぱなしだが、遠慮なくお願いした。

炊き上がると親戚の皆さんで、お赤飯をつめていってくれる。現在住んでいる台所のほうでは、妻と姉がお昼用のけんちん汁と直会用の中華料理を朝から準備。一時も台所から離れられない。
こちらも量があって大変で、最終的には、直会中までかかった。
おかげで、出来立てが出せたので、おいしいと職人から喜ばれたが二人には感謝感謝!

Blg121306g 職人さんたちのお昼が準備できたら、昼食の間に、注文した寿司を取りに行き、帰ってくると、投げ餅、樽酒(工務店差し入れ)、引き出物の鯛など、続々と届き、母は支払いと挨拶で大忙し。
Blg121306d過去の施主や友人もやってくる。現場は職人が20人強集まっているので、どんどん進む。
棟(むね)どころか、外壁の構造用合板まで工事が進んだ。
Blg121306e 1時に、投げ餅の印である、竹で作った弓を取り付ける。
これまた立派な弓だ。

あっという間に、予定の2時半がやってきて、屋根(陸屋根)に祭壇を設置。
Blg121306h急遽、社長の提案で樽酒を屋根に上げて鏡割りすることになった。祭壇は、建築工房わたなべ社長が、前日インターネットで並べ方をいろいろ研究して、考えてくれた。実にきれいに収まった。

Blg121306iわたなべ社長も、いつになく気合が入っている。
住宅屋の気持ち」で書いているように、このブログのプロフィールを読んで、私の建築家になりたかった夢を知って、張り切ってくれたようだ。

まさしく、施主と施工者のコラボレーション。
東京からSE構法の構造担当者と営業マンが手伝いに
駆けつけてくれた。

準備万端、上棟式の始まり。
棟梁のお払いが始まり、施主、施工2礼2拍手、四方へ塩、米をまく。
わたし、棟梁、社長の3人で鏡割りをして、四方へ酒をまく。
乾杯をして、一本締めで終了。
そして、いよいよ餅投げが始まる。
道路では今か今かと人が集まっている。

Blg121306j まずは四方餅を投げる。そして1250個用意した餅をなげる。最後に親餅だ。祝儀を渡すことを告知して、子供は危ないから離れてもらう。

Blg121306k フェイントをしろというので、何度か投げるふりをして盛り上げて、円盤投げさながらに、遠くへ飛ばす。
何度かはねて、男の人が最後奪うようにつかんだ。


一瞬の出来事だが、これを子供の頃からやりたかった。
親持ち投げるのだけは、施主じゃないとできない。

Blg121306l 地方では親餅を投げなかったり、親餅自体が存在しなかったりする場合があるが、地元富士市は、親餅と祝儀がセットだ。
拾った人と記念撮影して祝儀を渡す。

車庫で直会のはじまり。母、祖母の挨拶で開始。
神様に供えた御神酒の樽酒を屋根からおろして、乾杯。
わたなべ社長が一人一人の升も用意してあり、
実にいい香りの御神酒であった。

Blg121306f 私にはもうひとつ仕事があった。それは金目鯛の煮つけ。
お供えにあげた金目鯛を丸ごと煮込む。知人の魚屋さんから祝いに頂いた。沼津の魚河岸で一番大きいものを持ってきてくれたという。
K家から大きな釜を借りてあり、一匹、目の前で煮込んだ。
私は準備と、指示しただけだけど、これがやりたかった。

Blg121306m 職人さんたちに食べてもらい、私の理想とする上棟式は完了。
直会に夢中になり、写真とり損ねたのが、悔やむなあ。

本当にいろんな人に助けてもらいながらの上棟式で、
家族も親戚もご近所も工務店も大変疲れたでしょう。
お手伝いの皆さん、出席者の皆さん、ありがとうございました。

中澤に設計頼むと、こんなに大変な上棟式やらないとならない
のかと思われると困るのだけど。
母と祖母は喜んでくれた。参加した人の笑顔がうれしい。
一番うれしいのは、夢をかなえた自分自身。

いつもは、施主と規模を相談しながら計画立ててますので、
誤解しないで下さいね。

わたなべ社長の「住宅屋の気持ち」でも書かれているように、
上棟式は施主の職人に対して、感謝と家づくりの思いを伝える場
と考えてください。
規模ではなくて、自分自身の言葉で語る工夫があれば、
素敵な上棟式になると思いますよ。

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建築家の自邸VOL 27(上棟式(建前)準備編)

金曜日よりレッカー車が入って、大工5人で建て始めた。
週末は天気が悪い予報だったので、3日かけて進めることにした。これなら一日雨が降っても、日曜日の上棟式には建ち上がる。
Blg121206a SE構法は梁や柱に金物を取り付けてから、組み立てていく。北側の空き地を貸してもらい、材料の搬入をそこから行った。

Blg121206c

木曜日に棟梁一人で金物を取り付けた。広々したところで、手際よくできたそうだ。空き地の地主と管理者(町内会)にはスペースを貸してもらい、本当に助かっている。

Blg121206b2階床が出来上がると、待ってましたとばかり、鉄骨階段の登場。友人の板金やがもってきた。計算どおり、ぴったりにとりつく。

さて、本編の話はこれから。
前日の土曜日には、餅つき。

Blg121206d 前の家(農家)から臼と杵を一式お借りて、餅つきにのぞんだ。土曜日は一日雨が降り、車庫の中でおこなった。テラス部分が1.5M出ているので、その下で薪をたいてもち米をふかす。

Blg121206g これまたお隣さんからローテーブルを5脚、工務店から4脚お借りして、ついた餅を、親戚、近所の人に手伝ってもらいながら丸めていく。雨が降っていたが、車庫の中でできたので、予定通りの行動。

都合2升で一回分として、計7回ついた。
前日から水につけておいたもち米が、約20キロ強。

Blg121206f 友人とそのおやじさんに指導を受けながら、私、親戚、建築工房わたなべの社長と現場監督で、交互についていく。つくのが大変と思っていたが、丸める方が手がかかり、様子を見ながら進めた。

Blg121206e餅つきはつく前より、「小突き」作業の方が重要で、手がえしの方が、難しい。この部分をすっかり友人で過去の施主のK家親子にやってもらい、助かった。
Blg121206iK君は、私のデビュー作の施主で、当時の上棟式も、前日に現場で餅つきをした。本人は、そのとき初体験だったそうだが、その後毎年正月の餅をつくようになり、すっかりベテランになっていた。

Blg121206h ついた餅は、親餅と四方餅と職人さんや親戚等に配る引き出物用として、手づくりにこだわった。お手伝いの皆さん、大変だったろうけど、手をかけることで、職人さんへの感謝を込めたいと思っていた。

いつもは、施主にそこまでやってもらうのは大変なので、
提案しないけど、今回は身内と言うことで、
私のわがままを受け入れてもらった。

あとは、本番を待つのみ。

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 26(いよいよ上棟式)

今週末、上棟(建前)の予定です。
ちょっと天気が怪しくなってきましたが、本降りじゃないことを
祈って、強行します。心配なのは、投げ餅。
雨では集まってくれないだろうなあ。餅は袋に入っているから
汚くないですよ。

そうです、念願の建築家になった夢、自宅の上棟式での投げ餅
が実現します。過去の設計で何回か経験ありますが、やはり
生まれ育った場所は、格別です。

皆さん、投げ餅って覚えてますか?
私の子供の頃は、高度成長期真っ只中、毎週どこかで上棟式
やっていました。朝学校に着くと、あそこ屋根に弓はっていたよ
と情報を得て学校帰りに友達と拾いに行ったものです。
(地元では上棟式で投げ餅を行う印に屋根に弓を張りました)

今の若い人は経験がないかな。ほとんど見かけません。
上棟式に屋根から餅を投げて、地域の人に拾ってもらうのです。
近所挨拶の一環です。

親餅には祝儀が入っていて、大人が取り合いで大喧嘩したもの
です。最近は衛生上、餅に入れず別に用意するらしいですよ。

前日は、餅つきたい大会。親餅や四方餅、縁起餅など
前の家(農家)から臼と杵を借りて、もち米ふかしながら
つきます。友人とそのおやじさんに指導を受けます。
投げ餅は、袋入りで業者に作ってもらい、あたたかいのが当日
届きます。

当日は、赤飯炊きながら上棟準備と大忙し。友人の魚屋に注文
した、お供え物の金目鯛をどうやって一匹丸ごと煮るか、
思案中です。
直会中に職人に食べてもらうと、縁起がいいそうです。

上棟式(建前)については、HPで詳しく解説しました。

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 25(重量木骨の家とSE構法)

この家は、SE構法(SE工法)の「重量木骨の家」と呼ぶ。
現段階では、とても木造には見えないが…

Blg112906a重量木骨の家」というのは、SE構法でなにが違うのか正直よくわからないのだが、ひとつだけいえるのは、SE構法登録店の中でも、「重量木骨プレミアムパートナー」という、
しっかりした理念と技術経験を持っている会社だけが、登録できるそうです。

詳しくは、建築工房わたなべ社長のブログ「住宅屋の気持ち」を読んでみてください。

Blg112906ab 最近SE構法のNCNでは、SE構法登録建築士制度というのをはじめた。NCNはずっと、施工工務店よりの姿勢で、設計事務所には門扉が狭かった印象がある。

ようやく、設計事務所にも目を向けてくれたのかと思った。
早速、第一回設計者向けSE構法設計講習会に出席した。

内容的には、すでに知っていることも多かったが、
設計事務所の経験豊富な講師が、施工を監理するにあたっての
注意点を事細かに説明してくれて、これから本格的な工事に入る
私としては、非常に役立つ内容だった。

今までの工事は、あまり木造と関係ない事だったので、
上棟後、これから「重量木骨の家」の真価が問われるだろう。
初SE構法を試みる私としては、非常に楽しみです。

Blg112906abc_1






雪をかぶった富士山が現場からみえました。

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 24(基礎最後のコンクリート打ち)

3回目のコンクリート打ちが終わった。
地下がない部分の基礎耐圧盤のコンクリート打ち。
9月頭から工事が始まり、ここまで3ヶ月を要した。
普通の木造の基礎なら、ここから始まる。
プレハブメーカーなら、3ヶ月で家建ってんじゃないのかな。

Blg112506a 解体から溶岩堀に1ヶ月、地下車庫に1ヶ月、パティオ廻り1階基礎に1ヶ月。現場が遊んでいたわけじゃない。
実は計画通り。いや溶岩堀時の難関を考えれば、予想以上に盛り返したことになる。
Blg112506b

現場はよくやってくれている。施主の母も祖母も気を遣って、疲れただろう。

Blg112506c 下手すれば、年内の上棟式できないかもしれないと思った時期もあるが、これで一安心。上棟式の日取りも決められ、準備に取り掛かる事になった。


上棟式については、次回にでも書いていこう。
とりあえず私、母、工務店で相談して決まったことは、
前日、現場横で餅つき大会、
当日午前お赤飯炊き、午後上棟式、そして餅投げ。

近所の人あつまるかな~

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 23(現場の溶岩の種類は?)

現場の南側に住んでいるお隣さんは、
富士山の植物研究では有名な、N先生と言われる元校長先生です。
そのN先生が、現場の溶岩堀のときに大変興味をもって、
毎日、様子を眺めていました。さすが学者です。
Blg111206e 現場が、建築家の自邸VOL 8(ついに岩盤出現)で説明した工事のときに、その出てきた超硬度な溶岩のかけらをもって、知人を訪ね調べに行ったそうです。

その知人というのが、奇石博物館の館長さんだそうです。
奇石博物館というのは、富士山の山すそにある岩石鉱物化石を
専門としている博物館で、日本では非常に珍しい博物館です。

といっても、私は地元だといつでも行けると思って、
実は一度も訪れたことがありません。
子供の頃から、前の道は何十回も通るのですが…

その奇石博物館に持ち込んで、館長さんに見てもらったそうです。
そうすると、新富士火山の時の溶岩だったと思っていたのが、
愛鷹山と同じ岩だと聞いてきたのです。

どういう意味かというと、愛鷹山は富士山の南西に位置する山で、
富士市と沼津市の境界にあります。
そんなに高い山ではないのですが、富士山が形成し始めた
数十万年~数万年前の最初の山「小御岳」と同じ時期
(箱根も同じ)ということになります。

そんな古い時代の溶岩なのかと驚きました。
富士山の形成の話は富士市のHP「富士山の歴史」を参照。

ところがです。
その館長さんが今度はじきじきに、現場にやってきたそうです。
またN先生と現場を調査し、サンプルを持ち帰ったそうです。
「もっと深く掘ってみたいなあ~」と言ったそうですが、
それはご勘弁を。

また、その後の話では、(これからは親のまた聞き)
細かく調べたら、昔は今泉溶岩と言って、富士市でも今泉地区
に多く見られる岩と確定しました。
現在の正式名称は曽比奈(ソビナ)溶岩と言うそうです。
今泉は名前の通り、湧き水が豊富に湧き出ていた地区なので、
その溶岩とは、密接な関係があるのではないかと私は思います。

ただ、溶岩がいつ形成されたものなのかという肝心な話しが、の耳に届いていません。N先生に詳しく聞いてこようと思います。また奇石博物館にも行ってみないとね。

Blg111206c Blg111206aBlg111206b 

ところで、現場はもうすぐこの溶岩が見えなくなります。埋め戻しをして、地上1階の基礎工事に入ってくるからです。

そんな折、スペインから客人がやってきました。
私が会長を務めているJIRO富士ファンクラブ
吉川二郎ギターコンサートin富士ⅩⅠ
富士市ロゼシアターで催され、そのゲストにスペインギター
製作者のビスニエト・デ・トーレス(本名ファン・フランシスコ・サルバドール・ヒメネス・トーレス)が来富士しました。

そのあたりの様子は、会員のIさんがブログで書いているので、
興味のある人は覗いてみてください。
yoppiのひとりごと

実は、フランシスコがスペインで家具製作や建築にも携わって
いるので、建築現場をみてもらおうと、現場を案内したわけです。

Blg111206d フランシスコはスペインアンダルシア地方、地中海に面したアルメリーアに住んでいて、似たような岩があるそうです。北には、ヨーロッパ最南端のスキー場のある有名なシラネバダ山脈があります。現場の富士山の溶岩を土産に、スペインへ持ち帰りました。

もちろん吉川二郎氏には、住宅完成したあかつきには、
吹き抜けのあるリビングで、ギター演奏を披露してもらいたい
とも思っています。

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建築家の自邸VOL 22((コンセプト母からの条件の解答③)

建築家の自邸VOL 2(母からの条件)で箇条書きに、7つのこと
を書いた。そのうちの③打ち放しにして。
について説明しよう。

Blg110706a ようやく現場でこの説明ができるコンクリートの壁が現れた。コンクリートの構造の場合、打放しにすることが多い。
施主も、かなり理解を示して、昔のように、「このままな?」と言う人はいなくなった。
打放しにすると、ちょっとしたミスでも、直しようがない
一発勝負だから、現場も設計者も慎重になる。
結果的に品質のいいコンクリートができる。

母も年のわりに打放しがいいと言ったのは、過去の私の
作品を見ているからだろう。

Blg110706b ところがである。
木造を想定していたので、車庫の壁くらいしか打放しができない。全部をRC構造にするには、お金がかかりすぎる。そこで、道路境界塀を打放しで目立たせることにした。

打放しだから、逆に曲面でも容易に仕上がる。
道路のカーブにあわせて曲面の打放し壁とした。
現在、鉄筋を組んでいるところ。

この内側は中庭として、外部と内部を結ぶ中間域だ。
家のデザインにもかなり貢献している。

Blg110706c ついでに、テラスの手摺壁も高くして、打放しにした。道路から見たときは、木造の住宅とは思えないほど、コンクリート壁が目立つに違いない。



母の何気ない「③打ち放しにして」の要求が、空間構成やデザインに大きく影響した。
建築家が構想する時、こうした何気ない施主の言葉が、
後になり大きな意味を持つことがある。

だから施主はあきらめないで、要求してみることだと思う。


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建築家の自邸VOL 21(コンクリート打ち)

現場は、いよいよ1回目の重要ポイントに近づいた。
第2回配筋検査(SE構法の重量木骨の家の対応検査)が終了し、
地下車庫コンクリート打ちの準備が整った。

私が学生卒業して就職した事務所は、コンクリート打放し一辺倒だった。当時、集合住宅が多くて、木造よりRC造 建築に多く携わった。コンクリート打放しなので、コンクリート打ちの時は駆り出され、木づちを持たされ、型枠をたたいて現場を手伝った。そんな思い出があるので、コンクリート打ちは血が騒ぐ。

Blg110106aでも独立して先生(あまりうれしくない呼び名だが)と
呼ばれるようになってから、木づちを持たしてくれない。
職人にとってはやりにくいのだ。先生には怒鳴れないし…

Blg110106c今回の自邸、「建築工房わたなべ」に依頼したときに、
地下車庫基礎コンクリートの部分の下請けを「山田土木」
にやってもらうようにお願いした。
SE構法の木造が主の自邸だが、金額的におよそ3分の1を解体岩堀と地下車庫基礎コンクリート工事が占めている。とっても大事な工事なのだ。

母の注文で「②私はモチヅキさんちがいい。」の説明にでた
新しいスタイルの2世帯住宅
のコンクリート工事を下請けとして「山田土木」が行った。

この時は、普通乗用車がやっと通れるような袋小路の狭い土地に数回に分けて2棟建てていくという、凄く難しい工事だった。これを難なくこなしたのが「山田土木」だ。もちろん元請の「建築工房わたなべ」の力量のもと。そういう経緯があり、今回も難工事が予想され、下請け会社まで、指名したってわけ。

「山田土木」の社長がよく現場にやってくる。そして
「中澤さんブログ見たよ」と言うので、悪口は書けないなあ(笑)

Blg110106d 前置きが長くなったが、工事報告をしましょう。
現場は朝から順調にミキサー車がやってきて、およそ昼には全体に打ち込み終わり。
Blg110106b職人の人数が野次馬も入れて15人くらいいた。
野次馬ってのは型枠やとか、建築工房わたなべ社長のこと。現場の様子を見に来た人達。そんな事いうと怒られるか(笑)

Blg110106e 私はというと、野次馬じゃなく、木づちを持って参加した。
でも、山田土木社長に、「中澤さん、まだそこたたいちゃだめ」とか言われて、様子見てた方が多かったな。
Blg110106fとにかく、人数がいるので、山田土木社長の指示で、職人が的確に動いている。
あまり私のような現場素人には出る幕がなかった。
いいことなんだけど、参加した気がしない、残念!

山田土木社長からいい事教えてもらった。
コンクリートを壁に流す時、コンクリがたまっていく高さより
30cm位下から上に向かって木づちで型枠をたたくように。
そうすると空気が上に抜けていって、いいコンクリートが
打てるそうだ。

よし、他の現場で知ったかぶりしよう。
それとも、コンクリート打ちの常識なのかな?


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建築家の自邸VOL 20(スラブ配筋検査)

先日の基礎配筋検査に引き続き、今度は地下車庫のスラブ(床版)
と梁の配筋検査に行って来た。
現場は天気もよく、順調に進んでいる。
この分では12月初旬に上棟式ができるかもしれない。

Blg102706b 前回、建築家の自邸VOL 17(基礎配筋検査)のなかで、
配筋検査の見方を紹介した。
おさらいすると、
①全体にきれいであるか?
②かぶりが取れているか?
③定着長さの確保はされているか?

ということだけど、これはあくまでも施主が住宅の基礎を
見る時のポイントで、今回のように完全なコンクリート建造物
となると、当然、構造図とにらめっことなるので、
専門家のしっかりした検査が必要だ。シロート判断は禁物。

Blg102706d ポイントは
①梁の鉄筋の組み方と太さ本数の確認。壁については前回確認している。

構造偽装で問題になったのは、こうした梁や柱の鉄筋が異常に少なかった。構造計算がどうこう言う前に、現場がその異常さに気がつかないはずはないレベルなんだが。

話が横道にそれたが、次に
Blg102706c ②スラブ(床版)の鉄筋のピッチと太さ、方向の確認。
ここで大事なのは、鉄筋の浮き具合。
たれているようだと、強度が落ちる。

③スリーブなど開口があるときの補強と位置の確認。

上記をふまえて、構造図を見ながら各部をチェックしていく。
現場の鉄筋やはうまいので、まっすぐ鉄筋が通っている。
型枠に対して離れが均等で、かぶりについて心配がなかった。

Blg102706a さて今回の目的は、検査以上に、配管の経路と電気工事の
打合せが目的だった。
打合せといっても、現場で工事しながら状況を相談した。
水道やと電気やが交わるところなど、三者協議をして、
その場で結論を出す。
図面で描いていても、実際は鉄筋の割付で動かすこともあり、
最終的には現場で職人と協議することになる。

この日はいろんな職人が入って、かなりにぎやかだった。


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建築家の自邸VOL 19(壁スリーブ入れ)

壁の型枠が建ちだした。
車庫の内側の型枠を組んでから、周りの壁の鉄筋を
組んでいくという段取り。

Blg102006a 今まで、岩堀に牛歩のごとく進んでいたので、イザ、通常の施工に入ったら予想以上に早い。
工務店社長わたなべさん曰く、「中澤君それは今までが異常だっただけだよ。これが普通の工事」と言われてしまった。

あれよという間に、外側の型枠も立ち上げるというので、
鉄筋の様子と、配管や電気の打ち合わせのために出向いた。

Blg102006b 壁の鉄筋は規則正しく配置され、心配していなかったが、
給排水の壁貫通や、照明器具の位置などを
この時点で打合せして決めないと、間に合わなくなる。

電気ならその位置に配線できるように、配管を取り付ける。
排水は、壁貫通するところに、スリーブという、
穴を開けるための菅を仕込んでおく。

立面図の図面上で位置を決めても、鉄筋の関係で、
その通りにいかないこともある。
また、施工側の意見も聞かないと、それぞれの考えがある。
特に道路面側は見せ場なので、慎重に事を進めた。
コンクリート打放しなので、後で補修はきかない。

コンクリート工事は順調に進んでいる。
相変わらず、近所ではなにができるのだと、野次馬が
後を絶たないそうだ。


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建築家の自邸VOL 18(オゾン建築家の自邸65人展の様子)

新宿のオゾンリビングセンターの模型展を見てきた。

Blg101606a OZONEハウジングコンシェルジュ2006
自分らしい家づくりのすすめ方
「建築家の自邸65人展」

現在会期中。
2006年10月5日(木)~10月24日(火) 
リビングデザインセンターOZONE(3F OZONEプラザ)
〒163-1062 東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー

Blg101606cBlg101606b  3階の広々とした吹き抜けの空間の中で、行われている。
中心には、コンシェルジュデスク(相談コーナー)があり、
オゾンの一流のスタッフが対応している。
4階から眺めると、壮観だね。

オゾンには300人強の登録建築家がいるが、
自邸を造っている人が、65人もいるとは思わなかった。
私もそうだが、親兄弟、別荘なども含まれているからなのだろう。

それでも建築家の自邸模型が、これほど一堂に集まった催しは、
初めてのことだろうと思う。

Blg101606e一般の見学者は、どのように感じたのだろうか?
こうしてブログに自邸物語を書いているので、
なおさら気になってしまう。

Blg101606f の模型は、大きすぎたのか、パネルの前に置けなかった。意図した見せ方にならずに残念だったが、レイアウトを考えていただいたのか、表からも裏からも見えるので、これはこれでよかった。


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建築家の自邸VOL 17(基礎配筋検査)

基礎配筋検査に立ち会った。
立ち会うという意味は、私本人の設計事務所検査以外に、
検査があったということです。

Blg101206a よくあるのは、確認申請業務の中で、中間検査や完了検査が行われる。
耐震偽装では、この検査がいい加減だった事が表面化した。この事件を受けて、各自治体は、検査の強化に乗り出していて、
富士市でも規模に関らず住宅には、全面中間検査が求められる事になった。
この中間検査は、上棟後屋根ができたときのことで、今回の時期ではない。

Blg101206d それでは、何の検査かというと、
SE構法(SE工法)の「重量木骨の家」構造的検査となる、保証に絡む住宅性能保証制度の検査となる。
確認申請業務が、建築基準法に違反していないかの確認であれば、こちらは設計図どおりに工事されているかのチェックと言える。

各工事ポイントで、設計事務所の設計監理があるのは
当たり前として、別組織の検査の2重チェックが
あるということです。

さて、配筋検査である。
次の日にコンクリートを打ちたいので、問題があればすぐに
対処できる体制で臨んだが、すんなりと終わった。
鉄筋量は凄く多いが、組み方が難しくなかったので、
問題箇所になりそうなところはなかったのだろう。
もちろん、鉄筋やの腕もいい。

ここで、簡単な鉄筋の検査のポイントを挙げる。
施主が、自分の住宅の基礎を見る参考にしてもらえばいい。
構造図とにらめっこする必要がない方法で説明する。

①全体にきれいであるか?
②かぶりが取れているか?
③定着長さの確保はされているか?

Blg101206b ①全体にきれいであるか?
配筋のピッチは計るにこした事ないが、全体に眺めて、
鉄筋が整然と組まれていれば、美しく見える。
これは直感的にシロートでも判る。変に詮索しないで、直感を信じた方がいいときがある。

②かぶりが取れているか?
鉄筋はさびやすく、コンクリートで保護されている。
そこで重要な事が、鉄筋と型枠の距離となる。
型枠に極端に近づいていたり、底がゆがんで一部沈んで
いたりしないか見るといいだろう。

Blg101206c ③定着長さの確保はされているか?
鉄筋の太さが違ったり、一本でいかない場所は、
鉄筋を重ね合わせてつなげる事となる。
床と壁の立ち上げでは、この定着長さが大切。
太ければ溶接するが、一般の住宅基礎に、
そのような太さは使わない。
13ミリの太さが通常だから、50cm強重なって
いれば、大丈夫だろう。

注意!
厳密には場所、太さ、設計判断で、細かい数値の違いがある。
ただ、それこそ専門的判断になってしまうので、
施主がどのようなポイントを見ればいいのか、
簡略に説明しました。
疑問があるときは、必ず監理者に聞いてください。

なお、自邸の基礎は住宅といっても、地下はコンクリート
の建物で、一般の住宅基礎とはかけ離れた鉄筋量なので、
一般的にはこんなに鉄筋がありません。


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建築家の自邸VOL 16(コンセプト母からの条件の解答②)

建築家の自邸VOL 2(母からの条件)の第2のコンセプト、
「②私はモチヅキさんちがいい。」の説明をしたいと思う。

モチヅキさんちというのは、「新しいスタイルの2世帯住宅
と題して、6年前に建てた富士市の住宅の事です。
実は、こちらも「建築工房わたなべ」に依頼しました。

建築家の自邸VOL 3(依頼した工務店)で書いたように、
SE構法(SE工法)以外でも、今回「建築工房わたなべ」
依頼した理由のひとつにもなっています。

余談ですが、SE構法という言葉が何度も出てきますが、
今回の自邸は、その中でも「重量木骨の家」と言うそうです。

さて話は戻って、この家は、玄関が別々にあり、
それぞれの機能が一通りそろっている、完全2世帯住宅です。

ただ、集合住宅のようにならずに、中庭を囲み、向かい合って建
っていて、お互いが見渡せる関係でいて、気兼ねなく付きあいた
いという、施主の希望に沿ったものでした。

モチヅキさんちの最大の特徴は、
お互いの視線が交わらない様に、中庭に対して建物の床レベル
を半分の高さにずらし(スキップフロアーのイメージ)
お互いの生活が干渉しない様に心がけたことです。

こうした事で、それぞれが思い思いの生活スタイルを保っていら
れると考えたのです。

母の希望とは、将来増築する時は、2世帯住宅で、
しかも家と家が離れた関係で、しかしスープが冷めない距離
を意識している発言だと認識しました。

Blg101006a ①の住みながら建てかえるため、残った旧家の跡に、
将来の増築スペースと中庭の確保を想定しています。
旧家解体のための重機導入路を確保する事は、
将来の増築工事のアプローチ確保にもつながります。

Blg101006b そして、今回の家と高さ関係がずれるように、地下、地上を含め、
可能な要素を残してあります。

①と②の希望を満たす解答が、敷地内の配置関係に現れたわけで、
それがまた、家づくりの形の上でも重要な要因となりました。

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建築家の自邸VOL 15(コンセプト母からの条件の解答①)

ここのところ、現場報告が多いいので、
目先を変えて、設計の話しをするとしよう。
建築家の自邸VOL 2(母からの条件)で、
箇条書きに、7つのことを書いた。

おさらいをすると、
①91歳(計画当時90歳)の母のため、住みながら建てかえて!
②私はモチヅキさんちがいい。
③打ち放しにして。
④寝室は別にしたいが、夜、心配だから祖母の気配を感じる事ができるように。
⑤畳部屋がひとつは欲しい、床の間もつけて。あそうそう、神棚と仏壇はどこ?
⑥かつひで(私のこと)の宣伝になる建築であること。
⑦年金生活者なんだから、予算以上は用意できないからね。

今日はその最初の①の「住みながら建てかえ」の話しをします。

母の注文で一番厳しい条件が「住みながら建てかえる」事だった。
敷地は116坪あるといっても、旧家の建っている所以外は、
富士山の溶岩が見えている凸凹の庭。
溶岩はどんな大変な工事になったか、すでにご承知の通り。

全面道路は傾斜していて、敷地とは2mの段差がある。
空いている土地の上だと、建物が道路近くになり、
道路斜線が非常にややこしく、厳しくなる。

Blg100706それでも90才の祖母に仮住まいをさせたくない。
これは私も同意見で高齢者にとって家づくりは大変エネルギーがいるから心配だった。

そこで目をつけたのが、玄関から道路側の14畳ほどのスペース。
解体しても、残った家で十分生活でき、必要な土地を確保できる。
建築家の自邸VOL 4(解体一期工事)で様子がわかる。

後は、富士山の溶岩掘りと残りの旧家を完成後どうやって解体
するか考えるだけだった。こうした発想から将来増築可能なよう
に重機が入るスペースを確保した。

「住みながら建てかえる」を条件とした事で、
むりやり複雑な条件のもとに建てることになり、すでに工事も
難工事だが、有機的建築を目指す私としては、
玄関、車庫、敷地奥へのアプローチと
複雑な敷地形状と融和した建築が設計できたと思っている。

コンセプトとは、不可能なように見えて可能にする建築家の
知恵の勝負だと思っている。
オリジナリティーはここに現れる。
そして、施主の無理な注文ほど、建築家の挑戦意欲をかきたて、
アイデアを湧かせる源になるに違いない。

そして、自邸ならではの事なのだが、
新築の建つ場所は、敷地内でも一番風が通るところだという事を、
は子供の頃から肌で感じている。

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建築家の自邸VOL 14(すみ出し)

すみ出しに立ち会った。
朝早くに監督から「天気が持ちそうなので、
本日予定通りすみ出しします。」と電話がある。

Blg100606a すぐさま出かける用意をして出発。
途中、小田原あたりで豪雨になっていて大丈夫かよ、
と心配になる。
Blg100606c 何で朝電話もらってから、出かけるかというと、
現場の富士市には、私の住んでいるところから
ドアtoドアで2時間半の道のり。
新幹線乗ってから、今日は雨で中止では困るのだ。

さて、すみ出しとは文字通り、「墨」を打つことで、
雨の中では、滲んで消えてしまう。
これではできないので、他の行程以上に、天気が気になる。

墨(糸に墨を湿らせたすみつぼというものを使う)で
建物の通り芯を、地面に出すのである。
地面といっても、捨てコンといわれる平らなコンクリート面。

やっと現場はこの行程に達したわけだ。通常の建築では、
やり方といって、敷地内で建物の位置を決めるこの作業が
一番最初にある。(今回はRCの方法)

Blg100606b この段階になるまでに、すでに一ヶ月以上要した。
すべては岩盤のせいだ。
職人はよくやってくれた。建築工房わたなべ社長は、
泣いているかな~。ブログ「住宅屋の気持ち」では、
まだ愚痴ってないみたいだが…

今にも降りだしそうな天気の中、現場に到着すると、
挨拶もそこそこに、すぐ位置を確認してくれという。
すでにある程度すみ出しされていて、後はポイントが
図面通りかどうかの確認のみ。
雨がポツポツしてきて、職人はあせっている。

必要な予備線を何本か引かせて、確認する。
「OKです。」このまま進めてください。

この間、15分。
本日の設計者の役割はこれで終わり。ありゃ!

往復5時間、必要な時間15分か。なんだかな~
そこに、工務店社長がやってきて、「中澤君、そうは言っても
設計者で施主が確認してくれないと、進まないんだから」

確かに、この時点でポイントが違っていても、もう後戻り
できない。
特に今回、道路斜線が厳しくて、細かい数字の確認が必要。
おまけに、道路が、斜路で曲がっていて、道路幅が一定でなく、
どこのポイントで道路斜線を押さえないとならないのか、
設計した私にしかわからない。
工事側の現場判断だけでは、怖いのだ。

すみ出し立会いというより、建物位置の立会いと言った方が
この場合、説明になるかな。

せっかく来たのだからと、監督には午前中雑談に付き合わせ
てしまった。

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建築家の自邸VOL 13(オゾン建築家の自邸模型展)

明日から約一ヶ月、新宿のオゾンリビングセンター
建築家の自邸模型展がある。

OZONEハウジングコンシェルジュ2006
自分らしい家づくりのすすめ方
「建築家の自邸模型展」

2006年10月5日(木)~10月24日(火) 
リビングデザインセンターOZONE(3F OZONEプラザ)
〒163-1062 東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー

65人もの建築家の自邸模型が一堂に見られる
なんて機会、めったにないと思う。

Blg100406aOZONE家づくりサポート

登録建築家のとしても、もちろんこんなタイムリーな話しを逃さぬわけにはいかない。

昨年、一昨年に引き続き、この模型企画展に参加した。

現在施工中の建物というイレギュラーな立場だけど、
建築家がどのように自邸を完成させていくのかという、
プロセスを多くの人に知ってもらいたかったので、
出展させてもらった。

ブログは工事に入ってから書き出したが、
設計期間も長く、その間のエピソードもたくさんある。
工事の進捗状況とあわせて、設計の意図をつたえて
いきたいと思っている。

さて、この模型を新宿に送るのに、結構大変だった。
というのも、今回の模型は、敷地形状と道路の関係が
重要で、建物だけではなくその周りまで作成した。

配送中に壊れないように、模型をパネルの上に固定し、
段ボール箱4つ分くらいを解体して、箱を作り梱包した。

締め切り前日、近くのコンビニに持って行ったら、
縦横奥行き、160cm以上のものは、
宅配便として取り扱えないので、受け付けられないという。

計ったら、165cmだった。
5cmくらいイイじゃないかと、店長に食い下がったが、
だめだった。

宅配便じゃなくて運送便となるそうだ。
なにが違うんだ?

幸い、川向こうに、クロネコヤマトの集荷場がある。
かなりでかい箱を抱え、風にあおられながらも、持ち込んだ。
そしたら、寸法も測らずに受け付けた。
結構いい加減なもんだ。でも助かった。

このブログで興味持った人は、模型展に足を運んでくれると
うれしいな。

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建築家の自邸VOL 12(溶岩と格闘最終章)

建築家の自邸VOL 7(SE構法2)で、品確法耐震等級3が
木造より、RC部分の施工の方がはるかに影響を及ぼす事に
なった。といったまま次回となり、説明しないままでした。

Blg092606d その影響とは、まさしく溶岩との戦いを意味していたのです。

というのは、
品確法耐震等級3とは、基準法地震力の1.5倍以上の強度を
持っている建物のことであり、
それはSE構法による木造だけではなくて、全体という意味で、
地下車庫RC部分も、基準法地震力の1.5倍以上必要
という事になります。

それだけならいいのですが、塀や擁壁もが、その計算値を
クリヤーしなければならないのです。
構造的に分かれていればいいのですが、
一体となって設計したため、すべての構造物に及びました。
というよりも塀も構造の一部として支える計算でないと、
1.5倍を保つ設計が難しかったのです。

Blg092606a そして、施工上一番影響を及ぼしそうだったのが、
中庭の擁壁と、道路沿いの塀でした。
左の模型写真のところです。

そのあたりは、当初より、岩盤が出そうな場所だったので、
土工事を少なくする設計で臨んでいました。

しかし構造と打ち合わせをするたびに、どんどんヘビーに
なってしまった。具体的には土の下に隠れる底盤の大きさ
と深さの部分が予想よりかなり大きかった。

塀も擁壁も、建物じゃないところなんですよ。

だけど、コンセプト的に非常に重要な部分でもあり、
私としても譲れないところでした。

Blg092606b 岩が出たら、工事が大変になるぞ。
こうなったら、岩が出ない事祈ってやってみよう!
となりました。かけみたいなものです。

しかし、予想していたドンピシャの場所に岩盤が
出たのです。いや想像以上の大きさと硬さでした。
当たったのは場所だけ。

Blg092606c 建築工房わたなべ社長が、品確法耐震等級3に
したいと言い出したことでもあったので、
本人のブログ「住宅屋の気持ち」に記述しているように、
覚悟を決めていたみたいです。

そして、前述の岩との格闘となります。

日数を要する工事になりましたが、幸いだったことに

約束したからには、最後までやりぬくと言ってくれた
職人がたきの親方と仲間のプロ魂。
建築工房わたなべ の日ごろの下職関係の良好さ。

に助けられ、ようやく岩盤との戦いも終わろうとしています。

親方は、仕事の文句は言わない代わりに、家庭の不満を
母に話して、ストレス発散していたみたいですが(笑)

職人さんは朝7時からやってきたので、母も祖母も、
早起きして、見ているだけでも疲れたといっています。

まだ、始まったばかりだよ、普通ならこれからがスタート。
設計者の私は、お気軽にこう答えます。

解体業者の職人さんお疲れ様でした。ありがとう。
ご近所の皆様、騒々しくて申し訳ありませんでした。

ようやく、基礎工事が始まります。

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建築家の自邸VOL 11(地鎮祭後編)

「サンミョウサン」の行う地鎮祭を、10年の間に何度か
体験しているが、会うたびに進化している。
地鎮祭が進化?

どういうことかって言うと準備が入念に計算されていて、
一人で全部祭壇とその囲いを作ってしまう。
雨でも炎天下でも対応できるように、テントを建てるそうだが、
それも一人で簡単に開くようになっている。

Blg092506a手伝うタイミングがなく、ただ眺めているだけ。
地鎮祭のプロ?といえる手際の良さ。
手を洗うポリタンクまで用意して現場に設置。
ちょっとマニアックすぎない(笑)

施主も工務店も何もしなくていいので、
拍子抜けするくらいだ。

お供え物すべて用意してくれて、通常工務店の用意する
竹、砂まで持参。
木でできた、釜、くわ、シャベルもそろっている。
竹は何でもいいわけじゃないので、近年一番工務店が
用意しにくい部分だそうで、
民家3件に竹の栽培を契約しているそうだ。

Blg092506b初穂料(謝礼)と供物料(お供えの材料費)を
商売柄、聞いてしまったが、
相場より安いときて、さらに驚いた。

事実、ハウスメーカーから引っ張りだこらしい。

そういえば、家相見てもらったときも
謝礼もらう気配がなくて、こちらから包んで置いてきたっけ。

Blg092506c大雑把な地鎮祭の手順(地方や人によって違いがある)
①神主が祭壇に入ってお払い開始。

②神主が施主の名前や工務店の名前を挙げて、
工事の無事をお願いする。

③神主が土地の四方に向かってお払い。
違う持ち物をもって何回か廻った。

Blg092506d ④砂の山に向かって起工式?
最初に施工者が釜を持って3回刈るしぐさ。
次に施主がくわを持って3回耕すしぐさ。
最後に設計者がシャベルをもって3回掘るしぐさ。
このときに、「エイ」と掛け声をだす。
私の師匠がよく大きい声で「エイ!」と言っていたので、
も恥ずかしからず、大きい声を出している。
結構恥ずかしいのだ。

Blg092506e ⑤施主から順番に、玉串を祭壇に掲げて二礼二拍手。

⑥神主がお払いして終了

⑦終了後、お神酒で乾杯。
大体長くても30分くらいの出来事。

お供え物をどうかもらってくださいと言うので頂いた。
通常は神様にお供えしたので、もって帰ってもらうのだが、
遠慮せず頂いた。(笑)
結構、我が家は素直だ!(ずうずうしいって)

お供え物一式を過去のブログで書いているので参照。

Blg092506f お供えの金目鯛を、すぐさま煮込んで昼飯に食べた。
いや~、久しぶりの実家の味、金目の煮付け、
うまかった~。

今度は、上棟式で大工さんたちに食べてもらおっと!

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建築家の自邸VOL 10(地鎮祭前編)

ようやく地鎮祭が行われた。
大抵は解体して着工前に行うものなのだが、
今回は工事がややこしくて、一部解体してそのまま着工し、
地鎮祭のタイミングが異例中の異例となった。
ま、自邸だから許されるか・・

Blg092406a_1 岩との格闘も終盤戦で、土地がひらけてきたので、
日が良い時を見計らって行った次第である。

地鎮祭といえば、神主。(例外で牧師やお坊さんもある)
私のほうで知り合いの神主にお願いした。
その人は「サンミョウサン」と地域では言われていて、
神社所属というより神道宗教の神主さんである。

Blg092406b 知り合いというと、私が何かの宗教に入っているなんて
勘違いされるといやなので、説明をしておく。

最初に「サンミョウサン」に会ったのは、10年位前の、
私の初期の、F邸の地鎮祭だった。
そのF邸で「サンミョウサン」のことを知った。

そのF邸が着工直前の正月あけに、大工さんと私が
施主のところに訪れた時の事だった。
施主「かっチャン(私のこと)正月にさ、おやじと
サンミョウサンのところに行って来たんだよ。」
私「何しに?」
施主「おやじがどうしても家相見てもらうって言って、
模型もって見てもらってきたんだよ」
私「え~~」
隣りで大工が大声で、「え~~なんてことを(絶句)」

家相と言えば、泣く子も黙る建築業界にとっては
不吉な言葉。
着工前だろうが、施工中だろうが、設計変更当たりまえ、
信じた施主には逆らえない恐ろしいイメージがあった。

ところが、施主の一言
「いや~ほめられて帰ってきたよ、こんなに家相的にも
いい設計はないですよと言われ、何も手を入れるところは
ないんだって。」
私と大工は「へ!」と拍子抜け。

聞けば、廊下の先に窓があったり、気がたまらないように、
実によく考えられているとほめたそうだ。
細かい偶然も合ったけど、
風が抜けたり、光を射す方角など、家の環境を考える事が、
家相学にぴったりだったって事みたい。

ある建築家が、「家相にも耳をかそう」って言っていたけど、
一理あるかもと、そのとき思った。

そのF邸の地鎮祭で、「サンミョウサン」に話を聞いたら、
神主になる前に、建築業界にいたから、建築の観点から
考えているそうだ。
なるほど!それでと大工と納得。

それ以来、施主が家相を見てもらいたいというと、
「サンミョウサン」にお願いすることにしている。

その後、地元の仕事では何回か地鎮祭で合う事になった。
私が呼んだのではなく、施主や工務店が偶然
お願いした事だった。

というわけで、自邸では是非「サンミョウサン」に
お願いしたというわけだ。
そしたら、なんと旧家の地鎮祭(40年前)は、
先代(おやじさん)にお願いした事がわかった。

なんか家相の話になってしまったので、
次回に地鎮祭の事、書きます。

ところで
家相見てもらうのに、模型だったって事、
きがついたかな?

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建築家の自邸VOL 9(削岩機)

その秘密兵器が凄かった。
削岩機というそうだ。
トラックにコンプレッサーが乗っていて、
そこからホースがつながっている。

Blg092006a まずは、ドリルで岩に穴を開ける。
そのときに空気圧でドリルの歯を押し込んでいるようだ。
やっと穴が開いたら、その穴に専用の鉄のくさびを打ち込む。

それも専用の機械を使って空気圧で押し込んでいる。
それでもとにかく重労働。
見ているだけで力が入って、疲れてくる。

写真のように3本ほどくさびを打ち込むと、ひびが入る。
そこで大型油圧ブレーカーで振動させると岩が崩れる。
根気よくその繰り返し。

Blg092006 最初ははかどらなかったが、職人が岩の筋を読めるように
なってから、効率よくくさびを打ちこめるようになった。
さすがプロ職人だ。
そうすると、面白いように、あの硬かった溶岩が、
五右衛門の斬鉄剣で切った様に、きれいに割れる。

まるで石切り場のようだ。

岩肌が美しくて、見とれてしまう。
コンクリート壁を作って土で埋めてしまうのは
もったいない気がしてきた。
岩の上にコンクリート壁作りたいと思ってしまう。

でもそれだと底盤がないから、構造やは
うんと言ってくれないだろう。
岩にアンカーだと計算根拠が難しい。
中庭に岩肌見せる方法ないかな~

削岩機の作業風景は、建築工房わたなべ社長ブログ
住宅屋の気持ち」にも詳しく写真載ってます。

まったく、民家の工事現場とは思えない珍しい光景に、
近所やさらに遠くからも、音を聞いて見にやってくる。
通る車も必ず止まって見て行く。

近所の皆さんには、お騒がせして大変申し訳ありません。
騒音もあと少しなので、もうしばらく辛抱お願いいたします。

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建築家の自邸VOL 8(ついに岩盤出現)

でたでたついに出た。お月さんではなくて、
巨大溶岩。
掘り始めは以外にすんなりいって、
道路高さまで掘れたので、皆さん一様に
ほっとしていたら束の間、あまかった。
富士山の溶岩をなめてはいけない。

Blg091906a 富士山は3回噴火して今の姿になったが、
2回目が古富士火山、3回目が新富士火山というそうだが、
その新富士火山時代の溶岩は、まさしく岩石といったほどの
硬さだそうで、それが現れた。
今から1万4千年ほど前のことだ。

それまでの溶岩は、子供、いや赤ちゃんレベル。
北側面を掘り始めたら、私が前回行った時に、
ほんのちょっと顔を出していた岩が次第に現れだして、
顔を出した時には、高さ2M(地中はずっと下まで)
幅15Mほどあったという。

簡単に言えば、その位置から北側を掘るには、
すべて岩盤だった。
岩の塊を掘り出すなんてレベルではない。
掘るというより、削るといった方がしっくりいく。

設計上、中庭と玄関の階段から北側となる部分。
デザイン上、かなり重要なところだ。
出るとすればそこと思っていたが、まさしくその場所
だった。ただ予想を超えた大きさだった。

先日見たスーパーマンの、海底から隆起したとがった岩
のようだ。

他の業者では、この岩見て逃げ出していたかも。
親方は必ずやってやると約束してくれたので、
そこは安心。

その硬さが半端じゃなくて、当初使用していた
油圧ブレーカー(振動して岩を砕く)が、
あまりの硬さにピンが飛んで壊れてしまったという。

次の日、ひとまわり大きな重機を持ってきたが、
歯が立たず、もうひとまわり大きな、
大型油圧ブレーカーでもまったくはかどらない。

表面をなでているだけで進まないよ(母の話)

毎日、岩が大変だ大変だと言っては、
工務店も母も、早く見に来いとうるさい。
急いで東京の仕事をかたづけ、休みとあわせて見に行った。

見に行く前日に、秘密兵器が登場したそうだ。

Blg091906 写真はその秘密兵器を仕掛けに行く姿。

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建築家の自邸VOL 7(SE構法2)

設計を始めてすぐに難題が持ち上がりました。
建築基準法では、地下1階、地上2階建てなのですが、
構造計算的には仮想3階建てとして計算します。
木造1階部分がかなりヘビーになります。

Blg091706a おまけに建築工房わたなべ社長が、どうしても
品確法耐震等級3にしたいと言い出しました。
自社はすべてそれでやっているから、そうしたいというのです。
法律的に言うと、静岡県は基準法地震力の1.2倍
(全国一厳しい)以上確保すればいいのです。

私も負けじと(笑)、壁は塗り壁にすると言い出したので、
壁の重みや変形がより構造に負担をかけました。

品確法耐震等級3とは、基準法地震力の1.5倍以上の強度
がある建物につけられるものです。
耐震偽装事件が0.5以下とか言っていた事とはまったく
逆のレベルの話しです。

なんだ1.5倍といいますが、実際は、混構造3階建てで
木造1階部分は通常木造2階建ての2.0倍の強度を
必要としました。

いくらSE構法(SE工法)といえども、厳しい条件でした。
何度も壁の位置や量、窓の位置を検討しては、変更しました。
やればできるとはこのことで、最終的には、プラン的に
大きな影響なく、基準法地震力の1.5倍以上の設計となりました。
在来木造では、この数値はクリアーできないでしょう。

おかげで、SE構法(SE工法)の勉強に大いに役立ちました。

この1.5倍は予想外のところに波及しました。
木造は施工上大きな問題なく、クリアーしたと思ったのですが、
地下コンクリートが想像以上にヘビーになり、工事としては、
こちらの方がはるかに影響を及ぼす事になりました。

この話は次回。

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建築家の自邸VOL 6(SE構法1)

建築工房わたなべを選んだ理由のひとつに、
構造をSE構法(SE工法)で建てようと考えたからです。

Blg091706 SE構法(SE工法)とは、集成材と独自の金物を使い、木造でありながら、
鉄骨の強さを併せ持つ木骨ラーメン構造のことです。
在来木造では不可能だった、大空間や大開口ができます。
また、確立された構造計算によって複雑な木造3階建や
混構造に適しています。

SE構法(SE工法)は誰でもできるわけではなく、登録施工店が研修をして、
実績のある工務店しか工事できません。

その実績があるのが、静岡県東部では、建築工房わたなべでした。
社長のわたなべさんは、SE構法(SE工法)に早くから着目し、
自社の設計に取り入れ、研究を重ねてきました。

私もこのSE構法(SE工法)に興味があったのですが、チャンスが
ありませんでした。
というのも、設計事務所には、簡単にノウハウを教えて
くれません。
基本的に登録施工店からのアプローチとなるからです。
「いちげんさんお断り」みたいな赤坂の料亭みたいです。
そういえば、本社は赤坂だった(笑)

設計段階でSE構法(SE工法)をやってみようと思っても、知識がないので、
二の足を踏んでいました。

昨今の耐震偽装事件が発端で、構造は世間の注目を浴びました。
以前より、設計の中で構造が重要な位置を占めてきています。
ましてや静岡県は、早くから東海地震の対応で、全国一構造が
厳しいところです。

今回自邸は、地下車庫コンクリート、その上に木造2階建ての、
複雑な構造的3階建てを計画していました。
まさしく、計画建物にうってつけなのが、SE構法(SE工法)でした。

建築工房わたなべからSE構法(SE工法)の会社を紹介してもらい、
直接、SE構法のNCN設計部と打ち合わせをしながら、
設計を進めました。

画像は、NCN設計部の描いた躯体パースです

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建築家の自邸VOL 5(富士山の溶岩)

いきなり工事に山場が訪れた。今回の家づくりでの
最難関は、富士山の溶岩堀である。
富士市は富士山の溶岩の上に成り立っている。
海から4キロくらいまでは平らな土地で、大昔の富士川の河口。
沼地といってもいい。

そこからはひたすら富士山山頂に向かって、傾斜している。
ちょうど、傾斜がはじまるあたりは、湧き水がいたるところで
噴出して、このあたりの地区の名前が「今泉」というくらいだ。

高度成長期に、製紙工場がその豊富な水をくみ上げすぎて、
湧き水がみんな枯れてしまった。
近年、不況で会社がばたばた倒産して、湧き水が復活しつつある。
自然を取り戻しつつあるなんて皮肉なものだ。

さて、話は戻るが、自邸つくりは道路面に車庫を作り(法律的
地下)地上2階建て(木造)を載せる構造的には3階建ての
混構造。
これは、住みながら建てかえるために、コンパクトにする必要
があった為に必然的にそうなった。

Blg091106 一番心配だったのが、富士山の溶岩だった。
敷地は元々、道路より平均2mから1.2mくらい高かった。
道路が斜路なので、場所によって敷地高さは、ばらばら。
車庫を作るにためには、敷地を2m以上掘ることになる。

すでにその敷地には溶岩が顔を出している場所もあり、
そもそも、旧家は溶岩を避けて比較的平らな部分に、
建てられていた。
逆に言うと、残った道路側計画敷地部分は溶岩だらけ。
実家の敷地は溶岩が表面近くまである土地だった。

Blg091106b 私と建築工房わたなべ と立ち会って地盤調査をかけると、
どこも50cmもいくと岩に突き当たり、調査不能となった。

出てきた値が、N値150である。
一般に、関東ローム層ならN値5、住宅はN値3でベタ基礎
木造2階建てなら、十分といわれている。
150がどれほど強大な硬さかわかってもらえると思う。

工務店社長のわたなべ さんも、それから岩ばかりが心配になった
ようだ。複雑な設計の方は、岩に比べたら、たいしたことない
と思うようになるのだから不思議だ(笑)
きっと眠れない日々が続いたんじゃないかと思う。

私も一番の心配事ではあったけど、わたなべさんが心配するほど、
何とかしてくれるだろうと安心して気が楽になった(笑)
それでも、自邸でなければ、こんなリスクはかけられない。

まだ工事途中であり、これから本格的な溶岩堀が待っているため、
油断は禁物だが、今までの状況を判断すると、
みんな一様に、「いける」と判断して関係者皆ほっとしている。

また、工事の親方が頼もしい人で、
「世の中にはけつをまくって逃げるやつもいるが、
俺は請けた仕事は、必ずやり通す。できなかったら、最初から
受けない。岩は大変だが、大丈夫。施主さんにも心配しなくて
いいと言った。俺は頑固な職人だから」
と言ってくれて、おまけに元土木をやっていた解体やさん
だから、これほど岩を知り尽くしている人もいない。

職人というのは、他の人が不可能だと言うことほど、
意欲を燃やして挑戦してくれる。
本当のプロだとつくづく思う。

すでに道路面高さは、まるで富士山5合目
登山道の様相をしている。

富士山溶岩の歴史は、富士市のホームページに
分かりやすく書いてあります。

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建築家の自邸VOL 4(解体一期工事)

あっとゆうまに、およそ14畳分の部屋が無くなった。
大型重機にかかれば、昔の木造なんて紙切れみたいなものだ。
あらかじめ、内部造作の撤去と屋根の瓦を落としてあったので、
ものの30分でぺしゃんこだ。

Blg090806a タイトルで(解体一期工事)と書いてあるのには意味がある。
母からの注文で一番難儀だったのが、
住みながら建てかえる事だった。
土地は110坪ほどあるが、

真ん中に平屋の家が、ドンと建っていた。
空いているのは道路側の、岩だらけ、段差のある
複雑怪奇な庭部分。
ちなみに、敷地は道路から2mほど高くなっている。

土地の悪条件は、腕の見せ所、何とかなると思ったが、
道路斜線を考えるとどうしてもスペースが足りない。

Blg090806 そこで目をつけたのが、玄関から道路側の部屋だった。
8畳と押入、床の間、4畳の広縁のスペース。
長年、私が帰省すると使っていた場所だ。
うまいこと屋根がずれていて、切り落とせそうだ。

生活に必要な、トイレ、キッチン、風呂、おまけに玄関まで
残せそう。これなら、住みながら建てかえられそうだ。

最終的には残された旧家も壊さなければならないので、
そうした計画の下に設計されている。
という事で、道路側の土地の掘削と共に、解体一期工事
が始まった。
Blg090806b

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建築家の自邸VOL 3(依頼した工務店)

実はすでに着工した。
設計時の話は、現場が進みながら、おりまぜていこうと
思っている。

Blg090606c_1 母の注文とは別に、私には大きな課題があった。
それは、地元のどこの工務店に依頼するかだった。

過去の作品は、いろんな工務店に依頼してきた。
工事が難しく、それでいて予算が厳しいものばかりで
携わってきた工務店には、本当に感謝している。

しかし、複数の工務店に依頼できないし、
相見積もりの形で、予算だけで決めたくもなかった。
設計段階から1社に絞るしかない。

工務店にはそれぞれのカラーがあり、
過去に仕事をして、熟知している私なら、
その得意技を駆使できる設計が可能だ。

というわけで、結論としては
建築工房わたなべ」に絞って話を進めた。

Blg090606c1 どうして「建築工房わたなべ」にしたか聞きたいって!
そこを書くのがブログじゃん、というかもしれませんが、
それは内緒。

なんていうと、裏があると思ってしまうかな…

「建築工房わたなべ」の社長、渡辺泰敏氏は、
富士JCの同期で、私より4歳上の、兄貴のような存在。
ゴリラのような顔をしていて、(なんといっても会社にゴリラ
が張り付いている)
といっても、いかつい感じじゃなくて、すけべなゴリラ、
ちょび髭が似合う、気さくな人だ。

わたなべさんもブログを書いていて、
お互い、設計施主側の立場と、施工側の立場から
この工事のことを書いていこうよと、
面白い試みを提案してくれた。

なにが書かれるか恐ろしいが、きっと新しい発見があるだろう。

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建築家の自邸VOL 2(母からの条件)

なぜ、腰が重かったというと、
家を建て替えるのに、ずっと引っかかっていた事があったから。
それは、高齢の祖母が仮住まいを嫌がるだろうということだった。

Blg090606b1案の定、頑固な祖母は(私は頑固の祖父と頑固な父の血も受け、
相当頑固だと言われている・笑)
この年で外には住めないと言い出した。
言い出したらてこでも動かない。

母からの条件をまとめると以下のようになる。

①91歳(計画当時90歳)の母のため、住みながら建てかえて!
引越しなんてやだよ、建築家なんだから、そのぐらいできるでしょ。
(おいおい、あいている土地なんてないじゃん)

②私はモチヅキさんちがいい。
これは、2世帯住宅を新しい形で提示した過去の私の設計した家のこと。

③打ち放しにして。
(予算ないよ、木造住宅にするんだぜ)

④寝室は別にしたいが、夜、心配だから祖母の気配を感じる事ができるように。

⑤畳部屋がひとつは欲しい、床の間もつけて。あそうそう、神棚と仏壇はどこ?
(ゲ、小さい家じゃなくなるぞ)

⑥かつひで(私のこと)の宣伝になる建築であること。

⑦年金生活者なんだから、予算以上は用意できないからね。

具体的な細かい注文は一切ない。

Blg090606b こうしたテーマをどのように設計していったのかは、
今後ひとつづ取り上げて、説明していこうと思っている。

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建築家の自邸VOL 1(プロローグ)

建築家の自邸をこのブログで発表していこうと思っている。
何のことはない、これ自分のことである。

Blg090606a_2

さて、自邸をつくる事になった。
いや正確に言うと、母、祖母の家だ。
いわば、母から家づくりを依頼されたのだ。

Blg090606a1なぜ、自邸というかは、私が2歳の時に建てられた実家を
建てかえるからで、将来的な増築も視野に入れている。
そして何より、私は自分の家を、この土地に設計したかったから、
建築家になったのだ。

そのチャンスがやってきた。

28年前の中学生のときに、最初のスケッチが始まる。
大学時代のスケッチ、建築事務所に就職してから
父と本格的に計画した事もある。
今思えば、昔のスケッチは、子供だましで、明らかに
力量不足。

まだ先と、夢を語ってばかりで実現しないうちに、
祖父、父が相次いで亡くなった。それから早13年が過ぎた。

実家には、母と祖母(母の実母)の二人が残され、
長らく犬2匹との生活が続いている。

私自身、東京に住んでいるとはいえ、地元でも仕事が続いたので、
1週間に1度の割合で、10年以上コンスタントに訪れている。
姉も地元で結婚して近くに住んでいる。
女2人でも、さびしい生活じゃなかったと思う。

建築家として独立して12年。
いつまで経っても、地元に戻らない。
それどころか、水戸など地方での仕事もやりだした。

実家が、所々傷んでも、いずれ建てかえるからと、
金かけるのはもったいないと修理もさせない私に、
業を煮やした母が、自分と祖母の空間だけ、
先につくれと言ってきた。

祖母は91歳。病気もなく元気であるが、
さすが年相応の体力になってきて、母があせってきた。

建築の力量はすでについていたのだが、
正直、貧乏建築家にとって、お金が用意できない。

自分達だけの空間なら小さくていいのだから、
自分の持っているお金だけでやるという母に、
ようやく重い腰を上げる事となった。

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