施工基礎編

建築家の自邸VOL 24(基礎最後のコンクリート打ち)

3回目のコンクリート打ちが終わった。
地下がない部分の基礎耐圧盤のコンクリート打ち。
9月頭から工事が始まり、ここまで3ヶ月を要した。
普通の木造の基礎なら、ここから始まる。
プレハブメーカーなら、3ヶ月で家建ってんじゃないのかな。

Blg112506a 解体から溶岩堀に1ヶ月、地下車庫に1ヶ月、パティオ廻り1階基礎に1ヶ月。現場が遊んでいたわけじゃない。
実は計画通り。いや溶岩堀時の難関を考えれば、予想以上に盛り返したことになる。
Blg112506b

現場はよくやってくれている。施主の母も祖母も気を遣って、疲れただろう。

Blg112506c 下手すれば、年内の上棟式できないかもしれないと思った時期もあるが、これで一安心。上棟式の日取りも決められ、準備に取り掛かる事になった。


上棟式については、次回にでも書いていこう。
とりあえず私、母、工務店で相談して決まったことは、
前日、現場横で餅つき大会、
当日午前お赤飯炊き、午後上棟式、そして餅投げ。

近所の人あつまるかな~

中澤建築設計事務所のHP


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建築家の自邸VOL 22((コンセプト母からの条件の解答③)

建築家の自邸VOL 2(母からの条件)で箇条書きに、7つのこと
を書いた。そのうちの③打ち放しにして。
について説明しよう。

Blg110706a ようやく現場でこの説明ができるコンクリートの壁が現れた。コンクリートの構造の場合、打放しにすることが多い。
施主も、かなり理解を示して、昔のように、「このままな?」と言う人はいなくなった。
打放しにすると、ちょっとしたミスでも、直しようがない
一発勝負だから、現場も設計者も慎重になる。
結果的に品質のいいコンクリートができる。

母も年のわりに打放しがいいと言ったのは、過去の私の
作品を見ているからだろう。

Blg110706b ところがである。
木造を想定していたので、車庫の壁くらいしか打放しができない。全部をRC構造にするには、お金がかかりすぎる。そこで、道路境界塀を打放しで目立たせることにした。

打放しだから、逆に曲面でも容易に仕上がる。
道路のカーブにあわせて曲面の打放し壁とした。
現在、鉄筋を組んでいるところ。

この内側は中庭として、外部と内部を結ぶ中間域だ。
家のデザインにもかなり貢献している。

Blg110706c ついでに、テラスの手摺壁も高くして、打放しにした。道路から見たときは、木造の住宅とは思えないほど、コンクリート壁が目立つに違いない。



母の何気ない「③打ち放しにして」の要求が、空間構成やデザインに大きく影響した。
建築家が構想する時、こうした何気ない施主の言葉が、
後になり大きな意味を持つことがある。

だから施主はあきらめないで、要求してみることだと思う。


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建築家の自邸VOL 21(コンクリート打ち)

現場は、いよいよ1回目の重要ポイントに近づいた。
第2回配筋検査(SE構法の重量木骨の家の対応検査)が終了し、
地下車庫コンクリート打ちの準備が整った。

私が学生卒業して就職した事務所は、コンクリート打放し一辺倒だった。当時、集合住宅が多くて、木造よりRC造 建築に多く携わった。コンクリート打放しなので、コンクリート打ちの時は駆り出され、木づちを持たされ、型枠をたたいて現場を手伝った。そんな思い出があるので、コンクリート打ちは血が騒ぐ。

Blg110106aでも独立して先生(あまりうれしくない呼び名だが)と
呼ばれるようになってから、木づちを持たしてくれない。
職人にとってはやりにくいのだ。先生には怒鳴れないし…

Blg110106c今回の自邸、「建築工房わたなべ」に依頼したときに、
地下車庫基礎コンクリートの部分の下請けを「山田土木」
にやってもらうようにお願いした。
SE構法の木造が主の自邸だが、金額的におよそ3分の1を解体岩堀と地下車庫基礎コンクリート工事が占めている。とっても大事な工事なのだ。

母の注文で「②私はモチヅキさんちがいい。」の説明にでた
新しいスタイルの2世帯住宅
のコンクリート工事を下請けとして「山田土木」が行った。

この時は、普通乗用車がやっと通れるような袋小路の狭い土地に数回に分けて2棟建てていくという、凄く難しい工事だった。これを難なくこなしたのが「山田土木」だ。もちろん元請の「建築工房わたなべ」の力量のもと。そういう経緯があり、今回も難工事が予想され、下請け会社まで、指名したってわけ。

「山田土木」の社長がよく現場にやってくる。そして
「中澤さんブログ見たよ」と言うので、悪口は書けないなあ(笑)

Blg110106d 前置きが長くなったが、工事報告をしましょう。
現場は朝から順調にミキサー車がやってきて、およそ昼には全体に打ち込み終わり。
Blg110106b職人の人数が野次馬も入れて15人くらいいた。
野次馬ってのは型枠やとか、建築工房わたなべ社長のこと。現場の様子を見に来た人達。そんな事いうと怒られるか(笑)

Blg110106e 私はというと、野次馬じゃなく、木づちを持って参加した。
でも、山田土木社長に、「中澤さん、まだそこたたいちゃだめ」とか言われて、様子見てた方が多かったな。
Blg110106fとにかく、人数がいるので、山田土木社長の指示で、職人が的確に動いている。
あまり私のような現場素人には出る幕がなかった。
いいことなんだけど、参加した気がしない、残念!

山田土木社長からいい事教えてもらった。
コンクリートを壁に流す時、コンクリがたまっていく高さより
30cm位下から上に向かって木づちで型枠をたたくように。
そうすると空気が上に抜けていって、いいコンクリートが
打てるそうだ。

よし、他の現場で知ったかぶりしよう。
それとも、コンクリート打ちの常識なのかな?


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建築家の自邸VOL 20(スラブ配筋検査)

先日の基礎配筋検査に引き続き、今度は地下車庫のスラブ(床版)
と梁の配筋検査に行って来た。
現場は天気もよく、順調に進んでいる。
この分では12月初旬に上棟式ができるかもしれない。

Blg102706b 前回、建築家の自邸VOL 17(基礎配筋検査)のなかで、
配筋検査の見方を紹介した。
おさらいすると、
①全体にきれいであるか?
②かぶりが取れているか?
③定着長さの確保はされているか?

ということだけど、これはあくまでも施主が住宅の基礎を
見る時のポイントで、今回のように完全なコンクリート建造物
となると、当然、構造図とにらめっことなるので、
専門家のしっかりした検査が必要だ。シロート判断は禁物。

Blg102706d ポイントは
①梁の鉄筋の組み方と太さ本数の確認。壁については前回確認している。

構造偽装で問題になったのは、こうした梁や柱の鉄筋が異常に少なかった。構造計算がどうこう言う前に、現場がその異常さに気がつかないはずはないレベルなんだが。

話が横道にそれたが、次に
Blg102706c ②スラブ(床版)の鉄筋のピッチと太さ、方向の確認。
ここで大事なのは、鉄筋の浮き具合。
たれているようだと、強度が落ちる。

③スリーブなど開口があるときの補強と位置の確認。

上記をふまえて、構造図を見ながら各部をチェックしていく。
現場の鉄筋やはうまいので、まっすぐ鉄筋が通っている。
型枠に対して離れが均等で、かぶりについて心配がなかった。

Blg102706a さて今回の目的は、検査以上に、配管の経路と電気工事の
打合せが目的だった。
打合せといっても、現場で工事しながら状況を相談した。
水道やと電気やが交わるところなど、三者協議をして、
その場で結論を出す。
図面で描いていても、実際は鉄筋の割付で動かすこともあり、
最終的には現場で職人と協議することになる。

この日はいろんな職人が入って、かなりにぎやかだった。


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建築家の自邸VOL 19(壁スリーブ入れ)

壁の型枠が建ちだした。
車庫の内側の型枠を組んでから、周りの壁の鉄筋を
組んでいくという段取り。

Blg102006a 今まで、岩堀に牛歩のごとく進んでいたので、イザ、通常の施工に入ったら予想以上に早い。
工務店社長わたなべさん曰く、「中澤君それは今までが異常だっただけだよ。これが普通の工事」と言われてしまった。

あれよという間に、外側の型枠も立ち上げるというので、
鉄筋の様子と、配管や電気の打ち合わせのために出向いた。

Blg102006b 壁の鉄筋は規則正しく配置され、心配していなかったが、
給排水の壁貫通や、照明器具の位置などを
この時点で打合せして決めないと、間に合わなくなる。

電気ならその位置に配線できるように、配管を取り付ける。
排水は、壁貫通するところに、スリーブという、
穴を開けるための菅を仕込んでおく。

立面図の図面上で位置を決めても、鉄筋の関係で、
その通りにいかないこともある。
また、施工側の意見も聞かないと、それぞれの考えがある。
特に道路面側は見せ場なので、慎重に事を進めた。
コンクリート打放しなので、後で補修はきかない。

コンクリート工事は順調に進んでいる。
相変わらず、近所ではなにができるのだと、野次馬が
後を絶たないそうだ。


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建築家の自邸VOL 17(基礎配筋検査)

基礎配筋検査に立ち会った。
立ち会うという意味は、私本人の設計事務所検査以外に、
検査があったということです。

Blg101206a よくあるのは、確認申請業務の中で、中間検査や完了検査が行われる。
耐震偽装では、この検査がいい加減だった事が表面化した。この事件を受けて、各自治体は、検査の強化に乗り出していて、
富士市でも規模に関らず住宅には、全面中間検査が求められる事になった。
この中間検査は、上棟後屋根ができたときのことで、今回の時期ではない。

Blg101206d それでは、何の検査かというと、
SE構法(SE工法)の「重量木骨の家」構造的検査となる、保証に絡む住宅性能保証制度の検査となる。
確認申請業務が、建築基準法に違反していないかの確認であれば、こちらは設計図どおりに工事されているかのチェックと言える。

各工事ポイントで、設計事務所の設計監理があるのは
当たり前として、別組織の検査の2重チェックが
あるということです。

さて、配筋検査である。
次の日にコンクリートを打ちたいので、問題があればすぐに
対処できる体制で臨んだが、すんなりと終わった。
鉄筋量は凄く多いが、組み方が難しくなかったので、
問題箇所になりそうなところはなかったのだろう。
もちろん、鉄筋やの腕もいい。

ここで、簡単な鉄筋の検査のポイントを挙げる。
施主が、自分の住宅の基礎を見る参考にしてもらえばいい。
構造図とにらめっこする必要がない方法で説明する。

①全体にきれいであるか?
②かぶりが取れているか?
③定着長さの確保はされているか?

Blg101206b ①全体にきれいであるか?
配筋のピッチは計るにこした事ないが、全体に眺めて、
鉄筋が整然と組まれていれば、美しく見える。
これは直感的にシロートでも判る。変に詮索しないで、直感を信じた方がいいときがある。

②かぶりが取れているか?
鉄筋はさびやすく、コンクリートで保護されている。
そこで重要な事が、鉄筋と型枠の距離となる。
型枠に極端に近づいていたり、底がゆがんで一部沈んで
いたりしないか見るといいだろう。

Blg101206c ③定着長さの確保はされているか?
鉄筋の太さが違ったり、一本でいかない場所は、
鉄筋を重ね合わせてつなげる事となる。
床と壁の立ち上げでは、この定着長さが大切。
太ければ溶接するが、一般の住宅基礎に、
そのような太さは使わない。
13ミリの太さが通常だから、50cm強重なって
いれば、大丈夫だろう。

注意!
厳密には場所、太さ、設計判断で、細かい数値の違いがある。
ただ、それこそ専門的判断になってしまうので、
施主がどのようなポイントを見ればいいのか、
簡略に説明しました。
疑問があるときは、必ず監理者に聞いてください。

なお、自邸の基礎は住宅といっても、地下はコンクリート
の建物で、一般の住宅基礎とはかけ離れた鉄筋量なので、
一般的にはこんなに鉄筋がありません。


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建築家の自邸VOL 14(すみ出し)

すみ出しに立ち会った。
朝早くに監督から「天気が持ちそうなので、
本日予定通りすみ出しします。」と電話がある。

Blg100606a すぐさま出かける用意をして出発。
途中、小田原あたりで豪雨になっていて大丈夫かよ、
と心配になる。
Blg100606c 何で朝電話もらってから、出かけるかというと、
現場の富士市には、私の住んでいるところから
ドアtoドアで2時間半の道のり。
新幹線乗ってから、今日は雨で中止では困るのだ。

さて、すみ出しとは文字通り、「墨」を打つことで、
雨の中では、滲んで消えてしまう。
これではできないので、他の行程以上に、天気が気になる。

墨(糸に墨を湿らせたすみつぼというものを使う)で
建物の通り芯を、地面に出すのである。
地面といっても、捨てコンといわれる平らなコンクリート面。

やっと現場はこの行程に達したわけだ。通常の建築では、
やり方といって、敷地内で建物の位置を決めるこの作業が
一番最初にある。(今回はRCの方法)

Blg100606b この段階になるまでに、すでに一ヶ月以上要した。
すべては岩盤のせいだ。
職人はよくやってくれた。建築工房わたなべ社長は、
泣いているかな~。ブログ「住宅屋の気持ち」では、
まだ愚痴ってないみたいだが…

今にも降りだしそうな天気の中、現場に到着すると、
挨拶もそこそこに、すぐ位置を確認してくれという。
すでにある程度すみ出しされていて、後はポイントが
図面通りかどうかの確認のみ。
雨がポツポツしてきて、職人はあせっている。

必要な予備線を何本か引かせて、確認する。
「OKです。」このまま進めてください。

この間、15分。
本日の設計者の役割はこれで終わり。ありゃ!

往復5時間、必要な時間15分か。なんだかな~
そこに、工務店社長がやってきて、「中澤君、そうは言っても
設計者で施主が確認してくれないと、進まないんだから」

確かに、この時点でポイントが違っていても、もう後戻り
できない。
特に今回、道路斜線が厳しくて、細かい数字の確認が必要。
おまけに、道路が、斜路で曲がっていて、道路幅が一定でなく、
どこのポイントで道路斜線を押さえないとならないのか、
設計した私にしかわからない。
工事側の現場判断だけでは、怖いのだ。

すみ出し立会いというより、建物位置の立会いと言った方が
この場合、説明になるかな。

せっかく来たのだからと、監督には午前中雑談に付き合わせ
てしまった。

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