見学会

間接照明とゼロエネ住宅の関係 ―

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ゼロエネルギー住宅プロジェクトでは、いろんな設備機器を高省エネ製品にしなければならない。換気扇やエアコン、エコキュートも高効率ものを使用して、全体の消費電力(エネルギー)を少なくする努力が必要だ。照明器具も電球はだめでLEDか蛍光灯、リビングなどのメイン室は調光可能なシーリングなど。照明というのは演出効果抜群で、食事風景もがらりと変わる大事なものです。省エネ一辺倒で天井にLEDのシーリングライト一個つけていればいい、では面白みにかける。

写真では天井に調光可能な蛍光灯のシーリングがついてます。これでゼロエネ住宅の条件は整うので、演出用に間接照明を仕掛ける。でもほとんどがLEDなので消費電力は非常に少ない。施主もこの様子を見て、メインは使わないで間接だけで良いねと言ってくれている。

これもLEDが進化して、びっくりするほど安くなってきたからだと思います。ただ、気をつけたいのはLEDの光は直線的で暖色系と言っても電球のような温かみや揺らぎは求められません。ですから、スポットとか天井間接照明などに使っての建築的演出が必要だと考えています。

正面の施主施工の塗壁は大胆な凹凸が光の陰影を作り出し、まるでギャラリーの壁のようです。素人の左官塗を芸術に変える力が照明にはあります。

また、写真の右壁の照明だけは蛍光灯です。しかしただの蛍光灯ではなくてシームレスランプといったかなり特殊なタイプです。これは温かみのある感じの良い色出します。欠点はランプが大手電気屋でも取り扱ってないので、ネットで買うしかありません。以前、実家から東京へ一本持って帰った時に、新幹線トンネルの気圧で割れました。というほど取り扱いは慎重になります。物みればわかりますが、繊細に出来てます。その分、普通の蛍光灯とは光り方が違うような気がします。

ゼロエネ住宅でも間接照明が出来ることを実感してみてください。

この住宅の完成見学会を開きます。 

■開催日 :7月6日(土)7日(日)AM 10:00~PM4:30 
■場 所 :富士市今泉地区 
以下から連絡いただければ、私「中澤」がご案内いたします。 
http://www.artdinner.com/design/formsodan.htm

また施工した「建築工房わたなべ」でも予約を受け付けていますので、こちらもご利用ください。 
http://www.kentiku-koubou.co.jp/ev13.7.html

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施工工務店「建築工房わたなべ」を紹介

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このたびの住宅を施工して頂いた工務店「建築工房わたなべ」社長を紹介します。知り合ったのは富士JC(青年会議所)に入会したときでした。年は違うけど同じ時に入会すると同期と言われて連帯感がありました。思えば16年前になる。それから実家も含め、5件の住宅の施工を依頼し、今回が6件目となった。途中、ケーキ屋の内装も含めると、ずいぶん密月な関係とも言えるが、決して互いに利益供与していません。

純粋に建築バカ同士(こんな事言うと社長に怒られるかな)で設計、施工を超えて建築論を語るのが好きなんです。監督は2件目のコンクリート打ち放しの混構造の住宅の時に「建築工房わたなべ」に入社してきて、当時ゼネコンにいたので、コンクリートに明るいと言う理由で、抜擢されました。それからずっと中澤建築設計事務所の担当現場監督です。これだけ長きに渡って付き合うと、いろんな工法やその時のトレンドなど、施工側とも相談していろんなことを試しました。もちろん建築家としてのポリシーを理解したうえで、新たな挑戦を共にしてきたと言えます。

今回は、社長より「ゼロエネルギー住宅プロジェクト」提案を頂きました。私自身はよくわかってなかったので、教えてもらいながら設計に反映させました。地産地消の地域ブランド「富士山檜輝」の使用なども、地元に目指した工務店ならではの提供です。

いろんな補助金の関係でスケジュールがタイトでした。設計開始から完成まで7ヶ月という驚異的なスピードで、最後は予定より1ヶ月早く出来てしまったというおまけ付です。だからと言って手を抜いたわけではなく、段取りがすばらしかったのでしょう。これも施主の協力と工務店の力の賜物です。通常、建築家の造る住宅では最低でも設計半年、施工半年の1年以上かかるのが普通です。

隣の実家の施工時には、着工から上棟まで4ヶ月を要したのですから、このスケジュールは信じられない気持ちです。この時は富士山の溶岩と格闘し、施工者は大変な思いをしました。隣の敷地でも溶岩の状況がまったく違います。
その時の様子はこちらで紹介しています。
http://artdinner.cocolog-nifty.com/blog/cat5691796/index.html

この住宅の完成見学会を開きます。

■開催日 :7月6日(土)7日(日)AM 10:00~PM4:30
■場 所 :富士市今泉地区
以下から連絡いただければ、私「中澤」がご案内いたします。
http://www.artdinner.com/design/formsodan.htm

また施工した「建築工房わたなべ」でも予約を受け付けていますので、こちらもご利用ください。
http://www.kentiku-koubou.co.jp/ev13.7.html

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イナズマ階段

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階段がリビングの南の一番良いところに鎮座している。かなり迷ったところだが、導線と階段部の吹き抜けを利用した太陽光の入りを優先した。リビングに吹き抜けができればそれに越したことはないが、最初から25坪の家(実際は26坪になった)を考えていたので、吹き抜けは作らないことを決めていた。それなので、階段が太陽光を遮らない造りを最優先し、階段下も危なくないデザインにした。

一般にイナズマ階段っていうと、段板の下にササラ桁が来て、段板の縁を見せるデザインだ。それだとササラ桁が階段下にきて邪魔だし、太陽光を遮る影ができる。ササラ桁は段板の側面に来て支える構造とした。よりギザギザのイナズマが強調された。角は全て15Rで丸面をとって流れるデザインを意識している。

段板は前述のアトムカンパニーの社長の提案で、タモ集成の幅広を3枚つなぎ合わせた板を製作して、まるで無垢板のように見える。

細かい配慮だが、私は階段にナカ工業のステンレス滑り止めをつけることにしている。このメーカーがデザインを損なわず、シンプルで機能的なので使っている。3ミリの厚み分段板を削って同面で収める。今回も大工が泣いていたが、ここは譲れないところだ。よく溝で済ませている階段があるが、木は滑るからデザイン以上に重要な点です。

この住宅の完成見学会を開きます。

■開催日 :7月6日(土)7日(日)AM 10:00~PM4:30
■場 所 :富士市今泉地区
以下から連絡いただければ、私「中澤」がご案内いたします。
http://www.artdinner.com/design/formsodan.htm

また施工した「建築工房わたなべ」でも予約を受け付けていますので、こちらもご利用ください。
http://www.kentiku-koubou.co.jp/ev13.7.html

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幻の木材、ユーラシアンチーク

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写真の床材は、希少価値のユーラシアンチークをフローリング加工したものです。この幻の材料がなぜここに?という話をします。2年前に新富士駅北側にオープンしたケーキ屋「パティスリー・デ・ボア」を設計し、イメージにあった床材を探していた時から話が始まります。そこで知り合ったばかりの島根の材木やアトムカンパニーの社長が探してきてくれました。その時のいきさつはこちらに書いてます。
http://artdinner.asablo.jp/blog/2011/06/11/5906592

ひと目みて気に入った私は、その材料を床材として使いました。30年前に日本に輸入され、福岡県大川市の倉庫にずっと眠っていた板を15ミリの無垢のフローリング材に加工して、よみがえらせたのです。現在は、東南アジアの現地でも稀少木材で伐採されておらず輸出も不可能で幻の木材なのです。当初ケーキ屋の床面積程度しか材料がないと言われていましたが、加工してみると30㎡ほど残りました。これをちょうど設計中の自邸の仕事場に使いました。それでもちょっと余ったので、リフォームの玄関床に使って、完全になくなりました。そして1年が経ちます。それではこの床は?

ケーキ屋では大きなテーブルも作りました。当初、このユーラシアンチーク材を考えていたので、そのテーブル分の板材が残っていました。でもそれだけでは5㎡もありません。それをアトムカンパニーの社長が3ミリの単板にスライスして、合板フローリングとして、またまた蘇らせたのです。普通の合板と違って3ミリもあるので、無垢板にみえます。うそだと思うなら、見学会で確認してみてください。しかも下地材はベニヤではなくてタモ集成材です。表面のユーラシアンチークがあまりにも固くて強い木なので、下地材もそれに負けない材料となりました。結果無垢材より高いんじゃない?って感じですが、この材料は中澤建築設計事務所にしか提供しないというアトムカンパニーの社長の心意気そのものです。

また合板にしたメリットとして、幅180、150、120の3種類が作られました。無垢のときは幅150、120、90だったのです。そのために一番特徴のある美しい木目がさらによく見える事となったのです。正直、自邸の無垢よりもよく見えるので、嫉妬してしまいそうです。

あと、2件分の床材料がストックされています。どうしても使いたい方は、中澤建築設計事務所に設計予約してもらえれば、優先いたしましょう(笑)

この住宅の完成見学会を開きます。

■開催日 :7月6日(土)7日(日)AM 10:00~PM4:30
■場 所 :富士市今泉地区
以下から連絡いただければ、私「中澤」がご案内いたします。
http://www.artdinner.com/design/formsodan.htm

また施工した「建築工房わたなべ」でも予約を受け付けていますので、こちらもご利用ください。
http://www.kentiku-koubou.co.jp/ev13.7.html

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完成見学会のお知らせ7月6日(土)7日(日)

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住宅の完成見学会を開きます。
■開催日 :7月6日(土)7日(日)AM 10:00~PM4:30
■場 所 :富士市今泉地区

「ゼロエネルギー住宅プロジェクト」で地域ブランド「富士山檜輝」も使用した見所満載の住宅です。また施主施工の左官仕上げやオリジナルキッチン、イナズマ階段など、シンプルなプランの中にスパイスが利いている住宅です。

また、6年前に竣工した「母の家」が隣に建っています。
http://www.artdinner.com/work/saku17.htm

よって、今回の住宅の見学会のみならず、興味のある方は、竣工して6年経った住宅もご案内することができます。建築家の設計した住宅が見られるチャンスです。
以下から連絡いただければ、私「中澤」がご案内いたします。
http://www.artdinner.com/design/formsodan.htm

また「建築工房わたなべ」でも予約を受け付けていますので、こちらもご利用ください。
http://www.kentiku-koubou.co.jp/ev13.7.html

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建築見学会(吉行淳之介文学館、ねむの木こども美術館編)

A組(掛川城)と掛川市庁舎の駐車場で合流し、一路「ねむの木村」へ。掛川市街地からすぐに山深いのどかな風景に変わりました。やがて村入口の看板があり、そこからは大型バスがやっと通れる奥深い自然の中を走りました。ねむの木村は、ねむの木学園を中心とした、学園、施設、美術館等が点在する花と緑と福祉の里です。時折点在する建物の屋根は、村全体で統一されているようでした。











吉行淳之介文学館
設計 中村昌生 静岡県掛川市(ねむの木村内)1999年竣工

数寄屋建築の名手、中村昌生氏による美しい佇まい。ねむの木村周辺はちょうど桜が満開。裏山の新緑と平屋の茶室がきりっとした空気の中、凛とした姿に見とれてしまいました。時間がなかったこともあり、吉行淳之介の展示物より、建築の細美、おさまりなど、食いつくように皆さん見学していました。少しの時間でもスケッチを描いている方もいらっしゃいました。次回、ゆっくりと見学したい場所です。きっと紅葉も美しいだろうなあ。













ねむの木こども美術館
設計 藤森照信+内田祥士 静岡県掛川市(ねむの木村内)2007年竣工

見学会最後の目玉は「どんぐり」。ドーム型の屋根が特徴の美術館は藤森照信+内田祥士の設計。藤森葺きと言われる「手もみ銅板」が建築のフォルムを決めている。内田祥士氏はこの自由曲線の屋根を支え、雨漏りの危険を押さえるために、内部に幾何学的構造を要した2重屋根を構想。この仕掛けは、内部からも外部からもわからない。藤森氏は草原の大地にマンモスが出現したイメージだったそうであるが、ねむの木学園側の言うどんぐりの方が奥深い山の中の自然に対してあっている気がする。ご近所に見事な満開の枝垂桜があり、皆さんその民家を訪問。あまりの見事さに、感激がそちらに持っていかれた感もあるが、建築は自然には勝てない。どんぐりも自然に溶け込んでかわいらしく建っていましたよ。

ねむの木学園のHP
http://www.nemunoki.or.jp/index.html

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建築見学会(資生堂アートハウス・掛川市庁舎編)

4月9日に「第4回アメリカ広葉樹輸出協会見学会」が行なわれました。これはJIA関東甲信越支部住宅部会とアメリカ広葉樹輸出協会の共同企画での催し物です。広葉樹を使用した床材工場見学とその地方(掛川)にある建物を見学するツアーです。

7時渋谷に集合、10時30分静岡県金谷の佐藤工業工場に到着。午前中、工場見学。掛川グランドホテルにて昼食会のあと、A組(掛川城、二の丸茶室コース)B組(資生堂アートハウス・掛川市庁舎コース)に別れて見学。3時過ぎ合流して、吉行淳之介文学館、ねむの木子供美術館を見学。5時に現地を出発し、東京へ帰る。というハードな一日バスツアーでした。

昼食後、A組(掛川城、二の丸茶室コース)B組(資生堂アートハウス・掛川市庁舎コース)に別れて見学しました。私はB組に行きましたので、そちらを紹介します。資生堂アートハウスと掛川市庁舎は新幹線の線路の南側と北側に位置し、お互いが見える場所にあります。最初に資生堂アートハウスに向かい、徒歩で移動しました。









資生堂アートハウス(1980年日本建築学会建築賞)
設計 谷口吉生. 高宮真介 / 静岡県掛川市. 1978年竣工
http://www.shiseido.co.jp/museum/

内部は撮影禁止なので、外観のみ紹介。駐車場を降りて、右手に資生堂企業資料館があります。資生堂アートハウスの存在はわからず、整備された芝生の丘陵地の中を歩いていくと、徐々にその姿を現してきました。芝生の中にひっそりと佇んでいる様に見えます。正面にやってくると、その存在感がましてきます。少しずつ風景の中から現すアプローチの妙を感じました。時折通過する新幹線の音以外は、とっても静かでのどかな場所でした。











掛川市庁舎(1998年日本建築学会建築推奨)
設計 日建設計(林昌二)静岡県掛川市. 1996年竣工
http://www.nikken.co.jp/ja/projects/index.php?JOBNO=N880051&SEL=BLD&BLD=100

「市民に開かれた庁舎」をまさしく形で示しています。内部空間は大きな吹き抜けの一体空間。階段状に上階に沿ってセットバックし、アトリウムと職務スペース(窓口)の間には、市民の憩いのスペースが各階設けてあります。下からも上からも一望でき、市民が用事のある課をひとめで見つけることができる、明るい庁舎でした。最上階のパラボラアンテナのような外観の場所は、議場でした。円形に席が配置され、同じ立場で議論できるように配慮したそうです。また目線を同じくするように、傍聴席も同じ高さで周りを囲んでいます。これらは掛川市が設計者に要望したことだそうです。市民と行政が身近にあることが感じられました。

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完成住宅見学会 お礼(茨城県水戸市)

7月14日(土)15日(日)両日とも雨になりました。
15日(日)は台風直撃で、かなり激しく降りました。

そんな、足元のわるいなかを、ご来場いただきました皆様、
ありがとうございました。

なお、雨により当日これなかった方には、
個別にご連絡いただければ、ご案内の機会を
設けさせていただきます。

お気軽ご連絡ください。

●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会終了

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

アートディナー中澤建築設計事務所

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オープンハウス 完成住宅見学会(茨城県水戸市)

あいにく台風がやってきますが、雨天決行です。
明日の方がまだ雨が少ないでしょうか。
駐車場もありますので、車でのご来場もOKです。

●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会

開催日:7月14日(土)15日(日)
AM10:00~PM4:00

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

案内マップ

見学会の詳細は、オープンハウス情報をみてください。

アートディナー中澤建築設計事務所

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番外編5(水戸の完成見学会、床暖房と白いタイル)

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見学会案内チラシ

今回の水戸の住宅も、蓄熱式床暖房を施しています。
25畳のリビングダイニングルームは、天井も高く、
蓄熱式床暖房がないと非常に寒くなるか、
エアコンなどの光熱費が以上に高くついてしまいます。

逆に言うと、蓄熱式床暖房を行なうことが前提で、
こうした大空間が生まれています。

蓄熱式床暖房はもちろん、廊下、洗面所、浴室、トイレにも
施しました。
全部で50畳分くらいが、床暖房されています。

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さて、今回は、廊下の床に白いタイルを使いました。
タイルは床暖房と相性が良くて、最近使うようになって来ました。
白いタイルは、玄関入ったときに、清潔感を出します。

また、無垢の階段とパティオからの光が美しく魅せます。
このタイル、夏はヒヤッとして気持ちいいですよ。

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●「傾斜地に建つパティオのある家」の完成見学会

開催日:7月14日(土)15日(日)
AM10:00~PM4:00

■場所:茨城県水戸市千波町
設計:中澤建築設計事務所
施工:(有)クルス工務店

案内マップ

見学会の詳細は、オープンハウス情報をみてください。

アートディナー中澤建築設計事務所



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